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二次関数の面積に関する1/3公式と1/12公式の証明

更新日時 2021/03/07

1/6公式は面積を求める公式として有名ですが,その亜種として 1/3公式や1/12公式というものも存在します。

公式の丸暗記でかなりの時間短縮&検算への効用が見込めますが,導出方法も非常に重要なので理解しておきましょう。

目次
  • 1/6公式

  • 1/3公式とその証明

  • 1/12公式とその証明

1/6公式

まずは,最も有名な1/6公式です。

6分の1公式

放物線 y=ax2+bx+cy=ax^2+bx+c と直線 px+qpx+q の交点の xx 座標を α,β(α<β)\alpha, \beta\:(\alpha < \beta) とおくとき,

放物線と直線で囲まれた部分の面積は,

a6(βα)3\dfrac{|a|}{6}(\beta-\alpha)^3

証明は1/6公式とその証明を参照してください。

  • b,c,p,qb,c,p,q に依存することなく aaβα\beta-\alpha のみで決まります。これは以下で紹介する1/3公式と1/12についても同じことが言えます。
  • 全て,KaL3K|a|L^3(ただし LL は区間幅)という形をしています。 KK の値がいくらになるのかが問題によって変わってきます。
  • 証明のポイントは,「平行移動」です。因数分解された式の積分をわざわざ展開してから行うのではなくうまく処理すれば計算が楽になります。これは非常に重要な考え方で,以下の1/3公式の証明でも用いられます。三次関数が関係してくる場合もしばしば使えます。

1/3公式とその証明

次に頻出な1/3公式です。1/6公式と非常に似ています。

1/3公式

放物線 y=ax2+bx+cy=ax^2+bx+c の接線 y=px+qy=px+q の接点の xx 座標を α\alpha とおくとき,

放物線と接線と x=βx=\beta で囲まれた部分の面積は,

a3βα3\dfrac{|a|}{3}|\beta-\alpha|^3

証明

a>0α<βa > 0,\alpha <\beta の場合について証明する。(他の場合も全く同様にして示せる)

愚直に計算するのではなく,「接線」であることを利用して被積分関数を因数分解する:

f(x)(px+q)=a(xα)2f(x)-(px+q)=a(x-\alpha)^2

よって,求める面積は

αβa(xα)2dx=a3(βα)3\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}a(x-\alpha)^2dx=\dfrac{a}{3}(\beta-\alpha)^3

1/12公式とその証明

最後に1/12公式です。

1/12公式

放物線 y=ax2+bx+cy=ax^2+bx+c の2本の接線の接点の xx 座標を α,β\alpha, \beta とおくとき,

放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積 TT は,

T=a12βα3T=\dfrac{|a|}{12}|\beta-\alpha|^3

ちなみに,これは放物線の二接線の交点でも紹介した有名な形です。

・この公式1と1/3公式を組み合わせれば証明できます:

(1/12公式の証明その1)

上記の記事の公式1より二接線の交点の xx 座標は α+β2\dfrac{\alpha+\beta}{2} である。よって,求める面積を二分割して1/3公式を使うと,

T=13a(βα2)32=a12βα3T=\dfrac{1}{3}|a|(\dfrac{|\beta-\alpha|}{2})^3\cdot 2\\ =\dfrac{|a|}{12}|\beta-\alpha|^3

・また,上記の記事の公式2と1/6公式を組み合わせれば一瞬で導出できます。

(1/12公式の証明その2)

S:T=2:1S:T=2:1

S=a6βα3S=\dfrac{|a|}{6}|\beta-\alpha|^3

より導かれる。

1/6公式と1/3公式は絶対に覚えておくべきです。1/12公式もたまに役立つので余力がある人は覚えておきましょう。いずれも検算テクニックとして重宝します。

Tag:積分を用いた面積,体積の求積公式まとめ

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