1. 高校数学の美しい物語
  2. 円に外接する四角形の重要な2つの性質

円に外接する四角形の重要な2つの性質

更新日時 2021/03/07

円に外接する四角形 ABCDABCD において,

性質1:a+c=b+da+c=b+d

性質2:S=abcdsinθ2S=\sqrt{abcd}\sin\dfrac{\theta}{2}

ただし,AB=a,BC=b,CD=c,DA=dAB=a, BC=b, CD=c, DA=d , BAD+BCD=θ\angle BAD+\angle BCD=\theta

SS は四角形の面積。

目次
  • 1:円に外接する四角形と対辺の長さの和

  • 2:円に外接する四角形の面積

  • さらに四角形が別の円に内接する場合

1:円に外接する四角形と対辺の長さの和

円に 内接する四角形ほどではありませんが,円に 外接する四角形も入試では頻出です。

そして,入試で出題される場合のほとんどが「対辺の長さの和は等しい」という性質1に関する話題です。

性質1自体も重要ですが,導出方法も重要なので覚えておきましょう。

円に外接する四角形の性質

(性質1の証明)

図のように 44 つの接点を P,Q,R,SP,Q,R,S とおく。

AA から円に引いた二本の接線の長さは等しいので,AP=ASAP=AS

同様に BP=BQ,CR=CQ,DR=DSBP=BQ, CR=CQ, DR=DS

以上 44 つの式を足し合わせると,

AP+BP+CR+DR=BQ+CQ+AS+DSAP+BP+CR+DR=BQ+CQ+AS+DS

よって,

a+c=b+da+c=b+d

2:円に外接する四角形の面積

こちらは観賞用の公式です。美しい性質ですが,知っていて入試で役立つことはほとんどないでしょう。

証明にはブラーマグプタの公式の一般形であるブレートシュナイダーの公式を使います。

性質2の証明

まず,ブレートシュナイダーの公式に現れる (sa)(s-a) を計算する:

sa=a+b+c+d2=2c2=cs-a=\dfrac{-a+b+c+d}{2}\\ =\dfrac{2c}{2}\\ =c

ただし,変形の途中で性質1を用いた。

同様に,sb=d,sc=a,sd=bs-b=d, s-c=a, s-d=b より,

(sa)(sb)(sc)(sd)=abcd(s-a)(s-b)(s-c)(s-d)=abcd

よってブレートシュナイダーの公式より,面積 SS は,

S=abcdabcdcos2θ2=abcdsinθ2S=\sqrt{abcd-abcd\cos^2\dfrac{\theta}{2}}\\ =\sqrt{abcd}\sin\dfrac{\theta}{2}

さらに四角形が別の円に内接する場合

円に内接かつ外接する四角形

上記の面積公式は使えないのは,ブレートシュナイダーの公式が使えない理由と同じく θ\theta の値を求めるのが難しいからです。

θ\theta が簡単に求まる場合には威力を発揮する公式です。

例えば,円に外接する四角形がさらに別の円に内接する場合,円に内接する四角形の性質より θ=180\theta=180^{\circ} なので S=abcdS=\sqrt{abcd} となります。

これは覚えるに値する非常に美しい公式ですね!

円に内接して別の円に外接する四角形を描くのに大変苦労しました

人気記事
  1. 高校数学の美しい物語
  2. 円に外接する四角形の重要な2つの性質