整数値
p,q が整数の場合は具体的に計算できます。
定理
m,n は非負整数とする。このとき
B(m+1,n+1)=(m+n+1)!m!n!
となる。
証明
B(m+1,n+1)=∫01xm(1−x)ndx
とおく。
部分積分により,
∫01xm(1−x)ndx=[m+1xm+1(1−x)n]01+∫01m+1xm+1n(1−x)n−1dx=m+1nI(m+1,n−1)=m+1nm+2n−1I(m+2,n−2)=⋯=(m+n)!m!n!I(m+n,0)=(m+n)!m!n!∫01xm+ndx=(m+n+1)!m!n!
ガンマ関数との関係
ガンマ関数とは
Γ(p)=∫0∞xp−1e−xdx
と定義される関数でした。
整数 n に対して
Γ(n)=(n−1)!
が成立します。
前に述べたベータ関数の整数値と比べると,次の性質が成り立ちそうです。
ベータ関数とガンマ関数の関係
B(p,q)=Γ(p+q)Γ(p)Γ(q)
実際に証明しましょう。証明には重積分の変数変換の知識が必要です。
証明
Γ(p)Γ(q)=∫0∞xp−1e−xdx∫0∞yq−1e−ydy=∫0∞∫0∞xp−1yq−1e−x−ydxdy
ここで x=uv,y=u(1−v) と置換する。
ヤコビアンは
∣detJ∣=∣∣(v1−vu−u)∣∣=u
となる。
積分区間を求める。
x+y=u より 0≦u<∞ である。
また,v=x+yx となる。x,y は非負であるため 0≦v≦1 である。
※ 実際,0 から 1 の間の値を連続的に取ることも証明できる。
こうして
Γ(p)Γ(q)=∫0∞∫0∞up+q−2vp−1(1−v)q−1e−u×ududv=∫0∞up+q−1e−udu∫01vp−1(1−v)q−1dv=Γ(p+q)B(p,q)
と計算される。
オイラー積分
ベータ関数は第一種オイラー積分,ガンマ関数は第二種オイラー積分と呼ばれることもあります。
他の公式
ベータ関数の公式
- B(p,q)=B(q,p)
- pB(p,q+1)=qB(p+1,q)
- B(p,q)=B(p+1,q)+B(p,q+1)
証明
-
定義式の積分について t=1−s と置換すると計算できる。
-
部分積分を用いる。
pB(p,q+1)=∫01pxp−1(1−x)qdx=[xp(1−x)q]01+∫01qxp(1−x)q−1dx=qB(p+1,q)
B(p+1,q)+B(p,q+1)=∫01{xp(1−x)q−1+xp−1(1−x)q}dx=∫01{x+(1−x)}xp−1(1−x)q−1dx=∫01xp−1(1−x)q−1dx=B(p,q)
三角関数での表示
t=sin2θ とすると 1−t=cos2θ,dt=2sinθcosθ となるため
B(p,q)=2∫02πsin2p−1θcos2q−1θdθ
と変形できます。