ねじれの位置にある2直線に関する問題~大阪大学2024

問題(大阪大学2024)

空間内の2直線 l,ml,m はねじれの位置にあるとする。llmm に直交する直線がただ1つ存在することを示せ。

この記事では話題になった大阪大学の入試問題を解説します。

ねじれの位置とは?

まずは「ねじれの位置」の復習をしましょう。

定義

空間内の2直線がねじれの位置にあるとは,2直線が交わらず,平行でもないことをいう。2直線が同一平面にないことといってもよい。

2つの定義が一致していることを確認しましょう。

それぞれの否定は

  • 2直線が交わるか平行になる
  • 2直線が同一平面になる

の2つです。これが同値であることは簡単です。よって対偶を考えると2つの定義が一致すると分かりますね。

問題の解答

解答

座標をうまく取ることで llxx 軸,mmxyxy 平面と平行な平面上にあるとしてよい。

このとき直線 mm{ax+by=1z=c \begin{cases} ax+by = 1\\ z = c \end{cases} と表すことができる。特に llmm はねじれの位置にあるため,a0a \neq 0 である。(a=0a = 0 なら平行になる。)

ll 上の点 L\mathrm{L}mm 上の点 M\mathrm{M} を任意に取る。これは L(s,0,0)\mathrm{L} (s,0,0)M(1bta,t,c)\mathrm{M} \left( \dfrac{1-bt}{a} ,t,c \right)s,ts,t は実数)とおくことができる。

LMundefined\overrightarrow{\mathrm{LM}} が直線 ll の方向ベクトルと直線 mm の方向ベクトル両方と直交するような s,ts,t が1組であることを示せばよい。

LMundefined=(1btastc) \overrightarrow{\mathrm{LM}} = \begin{pmatrix} \dfrac{1-bt}{a}-s & t & c \end{pmatrix}

ll の方向ベクトルとして (100)\begin{pmatrix} 1&0&0 \end{pmatrix}mm の方向ベクトルとして (ba0)\begin{pmatrix} b & -a & 0 \end{pmatrix} がとれる。それぞれ内積を取ると連立方程式 {1btas=0b(1btas)at=0 \begin{cases} \dfrac{1-bt}{a}-s = 0\\ b \left( \dfrac{1-bt}{a}-s \right) -a t = 0 \end{cases} が得られる。

これを解くと t=0t = 0s=1as = \dfrac{1}{a} と得られる。

よって直線 ll と直線 mm どちらとも直交する直線はただ1つ存在する。

ねじれの意味は覚えていましたか?