ミケルの定理とミケル円
ミケルの定理:
3点 と直線 上の点 , 上の点 , 上の点 がある。この6点は全て異なるとする。
このとき,三つの円 , , は一点で交わる。
ただし, で三角形 の外接円を表すことにします。
ミケルの定理の証明
ミケル点
ミケル点の存在証明
ミケルの定理の証明
きちんと証明するのは場合分けがめんどうなので, と の交点 が三角形 の内部にある場合についてのみ証明します。
は同一円周上にあるので,
は同一円周上にあるので,
よって,
となるので も同一円周上にある。
追記:「有向角を使うことで場合分けせずに簡潔に証明できる方法がある」と,読者の方に教えていただきました!
ミケル点
ミケル点:
図に登場する四つの三角形の外接円( , , , )は一点 で交わる。これをミケル点と呼ぶ。
メネラウスの定理に登場する図形(完全四辺形)です。
「4本の(一般の位置にある)直線が与えられたとき,そのうち3本の直線を選ぶと定まる三角形が4つある。これらの外接円は一点で交わる」と言うこともできます。
ミケル点の存在証明
ミケルの定理を用いて証明してみます。
三角形 に注目する。 は直線 上, は直線 上, は直線 上にあるのでミケルの定理より, , , )は一点で交わる。
同様に(例えば三角形 に注目することで), もこの点を通ることが分かる。
他にも方法はあります。考えてみてください!
そういえば昔「1枚,2枚,3マイケル」とかいう芸人がいましたね。