共円という数学ゲームのルールと定石

共円というゲームを紹介します。ルールは単純ですが,実は奥が深くて面白いゲームです。数学好きな友達を誘ってぜひとも遊んでみてください!

共円とは

誰でも簡単に遊べる数学ゲームです。数学オリンピックの代表選抜の春合宿で遊ばれていたゲームらしいです。

プレーヤー人数

2人以上

用意するもの

  • 正方形格子(オセロ盤or碁盤or紙に正方形格子を書いたものなど),10×10くらいの大きさがオススメ
  • 石(一色でよい,紙でやる場合には書くもの)

共円のルール

共円のルール

ルール

  • 一人ずつ順番に格子点に石を置いていく。そのときに同一円周上に四点以上石があるような状態(共円)を作らないようにする。
  • 共円を作ってしまったことを他の人に指摘されると負け(離脱)。
  • 共円を作ってしまっても他の人に指摘されることなく,次の石が盤面に置かれた場合はその共円はセーフとなる。
  • 最後に残ったプレーヤーが勝ち。

注:直線は半径無限大の円とみなす。つまり,同一直線上に四点置くとアウト。

共円の簡単な定石

実際にやってみると,予想以上にいろいろなところに共円が出来てしまいます。有名な共円の定石を紹介します。

共円の定石

1(左上).等脚台形

正方形や長方形はもちろん,斜めでも細長くても等脚台形は全部アウトです。多くの初心者が等脚台形を作ってしまいます。

2(右上).八角形定石

これもいろいろなところに登場します。

3(左下).六角形定石

3:4:53:4:5 の直角三角形をもとにした共円です。

4(右下).十二角形定石

52+52=72+125^2+5^2=7^2+1^2 という式より導かれる共円です。

以上4つの定石を知っているだけでも十分楽しめます。

おすすめリンク

共円(Kyouen)

非常にオススメです。共円かどうか判定してくれます(格子点ではなくマスに打つスタイルです)。

Hintにチェックを入れるとおけないところを教えてくれます。サイズも自由に変えられます。

適当に石を置いてみると置けない場所が予想以上にたくさん出てきます!楽しい!

共円の試合が終わったときには上記リンク先で「あとセーフの場所がどれくらいあったのか」を確認する(感想戦)ことをオススメします。

ちなみに,正方形格子ではなく正三角形格子上の共円(ダイヤモンド共円)や縦横比が 1:21:\sqrt{2} の長方形格子上の共円(1:21:\sqrt{2} 共円)などもあるようです。奥が深い世界です。

数学好きならはまること間違いなしです。ただ,数学好きでない人から白い目で見られることもあります。