入試数学コンテスト第4回第3問解答解説

更新日時 2021/12/10
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  • 第3問[整数]

第3問[整数]

第3問

f(k)f(k) を,m2mn+n2=km^2-mn+n^2=k を満たす整数解 (m,n)(m, n) の個数とする。

例えば,f(0)=1f(1)=6f(0)=1,f(1)=6 である。

(1) f(2)f(2) を求めよ。

(2) i=02021f(2i)\displaystyle \sum_{i=0}^{2021} f(2^{i}) を求めよ。

第3問は整数の,特に不定方程式に関する問題です。

不定方程式の必勝法は解の範囲を絞り込むことです。今回は二次方程式の形をしているため,判別式から解としてありうる nn の範囲がわかります。範囲を絞った後は個別撃破です。

第3問 (1)

m2mn+n2=km^2-mn+n^2=k を満たす整数解の個数を考える。m2nm+n2k=0m^2-nm+n^2-k=0 とし,これを mm についての二次方程式と見ると, m=n±n24(n2k)2=n±4k3n22 m=\frac{n \pm \sqrt{n^2-4(n^2-k)}}{2}=\frac{n \pm \sqrt{4k-3n^2}}{2} が成立する。mm が整数であるためには,mm が実数でなければならない。ゆえに 4k3n204k-3n^2 \geqq 0 が成立しなければならない。これより,n243k\displaystyle n^2 \leqq \frac{4}{3} k が従う。 今,k=2k=2 であるから,n83n \leqq \sqrt{\dfrac{8}{3}} となるため,nn の候補は,n=0,±1n=0, \pm 1 となる。

n=0n=0 のとき 4k3n2=84k-3n^2 = 8 であるため m=±2m = \pm \sqrt{2} となり,mm は整数とならない。

n=±1n = \pm 1 のとき 4k3n2=54k-3n^2 = 5 であるため m=±1±52m = \dfrac{\pm1\pm\sqrt{5}}{2} (複合は任意)となり,mm は整数とならない。

ゆえに,f(2)=0f(2)=0 である。

第2問は f(2i)f(2^i) の挙動を掴む問題です。小さい数で f(2i)f(2^i) を実験してみましょう。

f(1)f(1) は解答中にも登場しますが,(m,n)=(±1,0),(1,1),(1,1),(0,±1)(m,n) = (\pm 1 , 0) , (1 , 1), (-1,-1) , (0, \pm 1) が方程式の解なので f(1)=6f(1) = 6 になります。

f(4)f(4) はどうでしょう。判別式は 163n2016 - 3n^2 \geqq 0 になりますね。ということは n=0,±1,±2n = 0,\pm 1, \pm 2 がありうることになります。順番に代入していくと 4k3n2\sqrt{4k-3n^2}16,13,4\sqrt{16} , \sqrt{13} , \sqrt{4} ですから n=0,2n=0,2 のときは解がありそうです。実際,n=0n=0 のときは m=±2m=\pm 2n=2n=2 のときは m=0,2m = 0, 2n=2n=-2 のときは m=0,2m=0,-2 となります。したがって f(4)=6f(4) = 6 です。これらの解をよく見ると,k=1k=1 の解を2倍したものが k=4k=4 の解になっていることに気付くと思います。

こうした実験を経て,f(2i)f(2^i) の取る値が予想できます。あとは論証するだけです。

第3問 (2)

22 以上の正整数 aa に対して,f(2a)=f(2a2)f(2^{a})=f(2^{a-2}) となることを示す。

m,nm, n の少なくとも一方が奇数であるとすると, m2mn+n2m^2-mn+n^2 は奇数となる。 このとき, m2mn+n2=2am^2-mn+n^2=2^{a} は成立しない。 よって,m,nm, n はいずれも偶数であるから,m=2m,n=2nm=2m', n=2n' と書ける。 a2a\geq2 より,m2mn+n2=2a2{m'}^2-{m'}{n'}+{n'}^2=2^{a-2} となるので,m2mn+n2=2am^2-mn+n^2=2^{a} の解は m2mn+n2=2a2{m'}^2-{m'}{n'}+{n'}^2=2^{a-2} の解となる。

逆に m2mn+n2=2a2{m'}^2-{m'}{n'}+{n'}^2=2^{a-2} の解は,方程式の両辺に4を掛けることで m2mn+n2=2am^2-mn+n^2=2^{a} の解に対応する。 ゆえに主張が従う。

次に f(1)f(1) を求める。(1) 同様に考えると, m=n±43n22 m = \frac{n \pm \sqrt{4-3n^2}}{2} である。43n204-3n-2 \geqq 0 より n=0,±1n = 0,\pm 1 となる。

n=0n=0 のとき m=±1m = \pm 1 となる。

n=1n=1 のとき m=1±12=0,1m = \dfrac{1 \pm 1}{2} = 0,1 となる。

n=1n=-1 のとき m=1±12=0,1m = \dfrac{-1 \pm 1}{2} = 0,-1 となる。

以上より f(1)=6f(1) = 6 となる。

こうして ii が偶数のとき,f(2i)=6f(2^{i})=6ii が奇数のとき,f(2i)=0f(2^{i})=0 となる。

ゆえに, i=02021f(2i)=6×1011=6066 \sum_{i=0}^{2021} f(2^{i})=6 \times 1011=6066 である。

配点 25点

(1) [7点]

00

(2) [18点]

60666066