数学オリンピック事典[本]
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数学オリンピックにある程度詳しい人なら誰もが知っている有名な本である「数学オリンピック事典」について紹介します。
書籍情報
書籍情報
注意:以下の情報は初版に関するものです。
題名:数学オリンピック事典-問題と解法-
監修:野口廣
編集:数学オリンピック財団
ボリューム:全814ページ(2冊に分かれている)
- IMOをはじめ,各地の数学コンテストの過去問と解答が大量に載っています。私が手で数えたところ,1474問ありました,圧倒的なボリューム!ただしお値段も約2万円とボリュームがあります。
- 基礎編(比較的簡単な問題が収録)と演習編(難しい問題が収録)の二冊に分かれています。また,分野ごとに問題がまとめられています。
- 問題は全て20世紀に出題されたものです。20世紀に限れば,IMO,JMO予選,JMO本選,AIME,USAMO,春合宿(日本代表選抜試験)の全問題が載っています。JMO予選に対応するアメリカの数学コンテストがAIME,JMO本選に対応するものがUSAMOです。Shortlistも少し載っています。
- 一問一問頭から解いていくのはオススメしません。暇な時にパラパラめくって気になった問題を解く。あるいは,「他の参考書で数学オリンピックの過去問演習を行い,数学オリンピック事典の解答も参照する」というのがオススメです。全問題に解答が載っているので「答えがないIMO,USAMOなどの問題に出くわしても数学オリンピック事典を見ればよい」という安心感があります。まさに事典です。
- 数学オリンピックのことを徹底的に研究したい,本気で日本代表を目指したいという人にオススメです。数学オリンピックを全く知らない人は,まずは財団が出版している過去問集で数学オリンピックの雰囲気をつかむことをオススメします。
内容の詳細
内容の詳細
各章のタイトル:
ー基礎編ー
第0章:概説
第1章:数論
第2章:代数
第3章:幾何
第4章:組み合わせ数学
ー演習編ー
第1章:数論
第2章:代数
第3章:幾何
第4章:組み合わせ数学
- 事典なので順番に読む必要は全くありませんが,基礎編には問題だけでなく随所に知識も整理されているので,基礎編の自分の好きな分野からざっと眺めるとよいでしょう。
- 演習編の第1章の章末には「Big problems」という節があり,超難問のみが集められています。とにかく難しい問題が解きたい人にはオススメです。
1474問というのは私が数えた数字なので,間違っていたら教えて下さいm(__)m