疑問文とは|作り方や答え方・疑問詞の一覧や英会話でのポイントまで例文付きで解説

英語の文には、大きく分けて平叙文・疑問文・命令文・感嘆文の4種類があります。更に、それぞれの種類の中に肯定文・否定文を始めとした細かな分類が存在します。

この記事では、文の種類の一つである「疑問文」の基本的な部分について例文とともに解説していきます。

他の種類の文についてはこちらの記事で解説しているので、合わせてご覧ください。

英語の疑問文とは

疑問文とは、物事を相手に尋ねたり依頼したりするときに用いる文のことです。

疑問文には、一般疑問文・疑問詞疑問文・選択疑問文などがあります。

疑問文は、基本的に be動詞や助動詞・疑問詞などで始まり、文末には必ず “?”(クエスチョンマーク・疑問符) が置かれます。

Is he a student?
彼は学生ですか?

疑問文の否定文は利用頻度が少ない

平叙文や命令文などでは、肯定文と否定文の両方がともに使われますが、疑問文では否定文は少なくなっています。その理由は、yes/no を問う疑問文を想像してみるとよくわかります。

Are you a teacher?

Aren’t you a teacher?

後者は否定疑問文と呼ばれる疑問文で、後で詳しく解説します。

どちらの質問の仕方でも、聞きたい情報である「あなたが教師か否か」を答えとして知ることができるため、特別な場合を除いて否定疑問文は使われません。

一般疑問文の作り方・答え方

一般疑問文は yes/no 疑問文とも呼ばれ、その名の通り「はい」か「いいえ」で答えることのできる疑問文のことをいいます。

一般疑問文はbe動詞・一般動詞・助動詞でそれぞれ作り方や答え方が異なるので、以下では各分類ごとに解説しています。

【英会話】一般疑問文のイントネーション

一般疑問文は、通常上がり調子のイントネーションになります。

例) Do you play tennis(⤴)?

be動詞

(1)Is his father a doctor? Yes, he is. / No, he isn’t.
彼の父親は医者ですか? はい、そうです。/ いいえ、違います。

(2) Are these books yours? Yes, they are. / No, they aren’t
これらの本はあなたのものですか? はい、そうです。/ いいえ、違います。

be動詞の一般疑問文は、be動詞が文頭に来て〈be動詞+主語+…?〉の語順になります。

答えるときは〈Yes,/No,+代名詞で受けた主語+be動詞〉の形になります。

注意点として、答えるときの主語は代名詞で受け、No で答える場合はbe動詞が〈be動詞+not〉の形になります。また、Yes/No の後のカンマ(,)は必ずつけなければならないので忘れないように気をつけましょう。

Tips 「Yes」のときは短縮形が使えない

Yes で答える場合は、Yes, he’s のようにbe動詞を主語にくっつけて短縮することはできません

have を使った完了形

(3) Have you ever been to Japan? Yes, I have / No, I have’t.
あなたは日本に行ったことがありますか? はい、あります。/ いいえ、ありません。

(4) Had the train left before you got to the station? Yes, it had / No, it hadn’t.
あなたが駅に到着する前に電車は出ていましたか? はい、出ていました。/ いいえ、出ていませんでした。

完了形の一般疑問文は、Have が文頭に来て〈Have+主語+動詞の過去分詞形+…?〉の語順になります。

答えるときは〈Yes,/No,+代名詞で受けた主語+have〉の形になります。

注意点として、答えるときの主語は代名詞で受け、No で答える場合は have が〈have+not〉の形になります。また、Yes/No の後のカンマ","は必ずつけなければならないので忘れないように気をつけましょう。

一般動詞

(5) Do you play soccer? Yes, I do. / No, I don’t.
あなたはサッカーをしますか? はい、します。/ いいえ、しません。

(6) Does he know you? Yes, he does. / No, he doesn’t.
彼はあなたを知っていますか? はい、知っています。/ いいえ、知りません。

(7) Did Tom’s car leave the city? Yes, it did / No, it didn’t.
トムの車は街を出ましたか? はい、出ました。/ いいえ、出ていません。

一般動詞の一般疑問文は、do またはその変化型が文頭に来て〈Do+主語+動詞の原型+…?〉の語順になります。

答えるときは〈Yes,/No,+主語+doまたはその変化型〉の形になります。

注意点として、答えるときの主語は代名詞で受け、No で答える場合は do またはその変化型が〈do+not〉の形になります。また、Yes/No の後のカンマ","は必ずつけなければならないので忘れないように気をつけましょう。

助動詞

(8) Can you swim? Yes, I can. / No, I can’t.
あなたは泳げますか? はい、泳げます。/ いいえ、泳げません。

(9) Will you go to the flower shop for me? Yes, I will. / No, I won’t.
私のために花屋さんに行ってくれますか? はい、行きます。/ いいえ、行きません。

助動詞の一般疑問文は、助動詞が文頭に来て〈助動詞+主語+動詞の原型…?〉の語順になります。

答えるときは〈Yes,/No,+主語+助動詞〉の形になります。

注意点として、答えるときの主語は代名詞で受け、No で答える場合は助動詞が〈助動詞+not〉の形になります。また、Yes/No の後のカンマ","は必ずつけなければならないので忘れないように気をつけましょう。

疑問詞疑問文

疑問詞疑問文とは、その名の通り疑問詞を使った疑問文のことで「いつ」「どこで」「だれが」「何を」などの内容を尋ねるときに使います。

答えるときは Yes/No ではなく、尋ねられた内容に合わせて柔軟に答えます

(10) What did you buy? I bought a book.
あなたは何を買いましたか? 私は本を買いました。

(11) When is your birthday? It is March 1st.
誕生日はいつですか? 5月1日です。

(12) Who can play the piano in this class? Risa can.
クラスで誰がピアノを弾けますか? リサが弾けます。

(10)(11)のように疑問詞が主語以外の場合は、尋ねたいことを疑問詞にして文頭に置き、それ以降は一般疑問文と同じ語順になります。つまり〈疑問詞+一般疑問文の語順+…?〉の形になります。

一方で、(12)のように疑問詞が主語の場合は、平叙文の主語を疑問詞に置き換えて〈疑問詞+動詞 [助動詞]+…?〉の形になります。疑問詞は通常単数扱いです。

また、疑問詞が主語の場合の答え方は〈主語+動詞 [助動詞].〉になります。

疑問詞についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

【英会話】疑問詞疑問文のイントネーション

疑問詞疑問文は、通常下がり調子のイントネーションになります。ただし、聞き直す場合は上がり調子になります。

例) What is this(⤵)?

例外) What did you say(⤴)? なんて言った?

wh疑問文・how疑問文を作る疑問詞一覧

疑問詞疑問文のうち wh から始まる疑問詞を使うものをwh疑問文、how を使うものをhow疑問文と呼ぶことがあります。

以下の表は、wh から始まる5つの疑問詞と how 、そしてその意味をまとめたものです。この6つの疑問詞は、まとめて5W1Hと呼ばれます。

疑問詞 意味
who 誰が
whose* 誰の
what 何を
where どこで
when いつ
how どのように

*5W1Hに whose の代わりに which(どちらの)を含める場合もあります。

疑問詞を使った日常表現一覧

疑問詞疑問文の中で、日常的に使われるものを紹介します。

日常表現 意味
Who was it? 電話 [訪問] してきた人は誰ですか?
What’s the matter? どうしたのですか?
What happened? 何かあったのですか?
What seems to be the trouble? どうされたのでしょうか?
What makes you think so? なぜそう思うのですか?
Where is the restroom? お手洗いはどこですか?
How do you know that? どうしてそう思うのですか?

選択疑問文

選択疑問文とは、「Aですか、それともBですか?」のように複数の選択肢から選択させる疑問文のことです。

他の疑問文の語順のまま複数の選択肢を or でつなげるか、「どちらの」という意味の疑問詞 which を使って表現します。答えるときは yes/no ではなく選択肢の中から答えます

(13) Is he Japanese or Chinese? He is Japanese.
彼は日本人ですか、それとも中国人ですか? 彼は日本人です。

(14) Which do you like better, cats or dogs? I like cats better.
猫か犬、どちらのほうがより好きですか? 猫のほうが好きです。

【英会話】選択疑問文のイントネーション

選択疑問文は、最後の選択肢のみ下がり調子のイントネーションになり、それ以外の選択肢は上がり調子になります。

例) Would you like tea(⤴), coffee(⤴), or orange juice(⤵)?

【発展】その他の疑問文

付加疑問文

付加疑問文とは、平叙文や命令文の後に短縮の疑問形をつけた文のことです。

平叙文の付加疑問は、「~ですよね」と相手に同意を求めたり確認したりするときに使います。

命令文の付加疑問は、命令のニュアンスを和らげた依頼の表現になります。

肯定文には否定の、否定文には肯定の付加疑問をつけるという決まりもあります。

(15) You are a doctor, aren’t you? Yes, I am. / No, I’m not.
あなたは医者ですよね。 はい、そうです。/ いいえ、違います。

(16) Open the door, will you?
ドアを開けてくれませんか?

詳しくはこちらの記事で解説しています。

否定疑問文

否定疑問文とは、相手に「〜ではないのですか?」と尋ねる疑問文のことです。

否定疑問文は、基本的に Isn’t や Can’t のような否定形から文が始まり、not は必ず短縮形が用いられます。また、答えるときは Yes/No で答えますが、日本語の「はい/いいえ」とは逆になるので注意が必要です。

(17) Can’t you swim? Yes, I can. / No, I can’t.
泳げないのですか? いいえ、泳げます。/ はい、泳げません。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

修辞疑問文

修辞疑問文とは、質問ではなく自分の言いたいことを強調するために疑問文を用いて反語的に表現した文のことです。

肯定の修辞疑問文は否定の意味を、否定の修辞疑問文は肯定の意味を表します。

(18) Who can tell what will happen tomorrow?
明日何が起こるかなんて誰がわかるのだろうか。
いやだれもわからない。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

間接疑問文

間接疑問とは、疑問文を文の一部として組み込んだものをのことで、名詞節として主語・目的語・補語になります。

(19) I know where he lives.
私は彼がどこに住んでいるか知っている。

(20) I’ll ask her who made this statue.
誰がこの像を作ったのか彼女に聞いてみるつもりだ。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

練習問題

練習問題で定着度を確認しましょう。

練習問題

問1 以下の文が答えになる疑問文を一つ作りなさい。

(1) Yes, he did.

(2) It is mine.

(3) Coffee, please.(選択疑問文を使って)

問2 次の文章を日本語に訳しなさい。

(1) Isn’t she your mother? No, she isn’t

(2) Which do you like, soccer or baseball? I like soccer.

(3) Who painted this picture? My father did.

解答

問1 全て一例であり、他の解答でも構いません。

(1) Did he bring his textbook with him?
彼は教科書を持ってきていましたか?

Did he から始まる疑問文であれば正解です。

(2) Whose pen is this?
これは誰のペンですか?

問題文は「それは私のものです」という意味なので、「誰の」を問う whose を使うと自然でしょう。

(3) Would you like tea or coffee?
紅茶かコーヒーはいかがですか?
または
Which would you like, tea or coffee?
紅茶とコーヒーのどちらがいいですか?

問題文は「コーヒーをお願いします」という意味なので、コーヒーと他のものの選択を促す疑問文であれば正解です。

問2

(1) 彼女はあなたの母親ではないのですか? はい、違います。

(2) サッカーと野球のどちらが好きですか? サッカーが好きです。

(3) 誰がこの絵を描いたのですか? 私の父が描きました。

疑問文は簡単そうに見えて実は奥が深いんだよね。