補語とは|目的語との違い・見分け方や補語の種類を受験向け練習問題とともに解説

更新日時 2021/09/01

英文法における文の要素に、補語というものがあります。

この記事では、英語学習の最初で疑問を生みやすい補語とは何か、他の要素との違い・見分け方についても説明していきます。

目次
  • 補語(complement)とは

  • 形容詞が補語となる場合

  • 名詞が補語となる場合

  • 補語と目的語の違いや見分け方

  • 【発展】準補語(擬似補語)とは

  • 【大学受験対策】練習問題

補語(complement)とは

補語とは、端的に言うと「主語や目的語の情報を説明する語」のことです。

以下で実例を見ていきます。

第2文型と第5文型のC

補語は、英語の5文型のうち第2文型(SVC)と第5文型(SVOC)でのみ登場します。

英語の5文型についてまだ学習していない方は、以下の記事を先に読んで頂くとスムーズです。→現在作成中

第2文型(SVC)の例文

主語の情報を説明する補語は、第2文型(SVC)で登場します。

(1)My sister is a college student.
私の姉は大学生です。

(2)The song is famous.
その歌は有名だ。

(3)David became a teacher.
デイビッドは教師になった。

(4)You look happy.
君は楽しそうだ。

第2文型は、S(主語)・V(述語)・C(補語)で構成され、「SはCである」という意味になります。ここでは「S⇒(ならば)C」となっており、CがSの特徴を表しています。

例えば(1)の例文であれば「My sister⇒a college student」となっています。

こちらは主語の意味を説明する補語なので、「主格補語」と呼ばれます。

第5文型(SVOC)の例文

目的語の情報を説明する補語は、第5文型(SVOC)で登場します。

He made Mary angry.
彼はメアリーを怒らせた。

They call me Jack.
彼らは私をジャックと呼びます。

Trump was elected president.
トランプが大統領に選ばれた。

You’ll find it true.
それが真実だと分かるでしょう。

第5文型は、S(主語)・V(述語)・O(目的語)・C(補語)で構成され、「SがOを、Cの状態にVする」といった意味になります。ここでは「O⇒(ならば)C」となっており、CがOの特徴を表しています。

例えば(1)の例文では、「Mary⇒angry」となっています。

目的語を説明する補語なので、「目的格補語」と呼ばれます。

形容詞が補語となる場合

補語になるのは(広義の)形容詞・名詞です。

ここでは形容詞が補語になる場合について説明します。

叙述用法

先に「叙述用法」について知っておきましょう。形容詞が名詞を修飾する方法には大きく2種類あります。

  1. 限定用法(前置修飾)…前から修飾する場合
    例)This is a big egg. これは大きな卵です。
  2. 叙述用法(後置修飾)…後ろから修飾する場合
    例)This egg is big. この卵は大きい。

限定用法は「名詞だけ」を説明する修飾の仕方で、日本語では「〜い◯◯」「〜な◯◯」のようになります。

叙述用法は「状態のありよう」を説明する修飾の仕方で、日本語では「◯◯は〜だ。」のようになります。

※厳密には叙述用法と後置修飾は異なります。叙述用法が動詞を挟んで名詞を修飾するのに対し、後置修飾は名詞の直後に形容詞が置かれる場合で、「その場限りの」といったニュアンスを含みます。

例)the baby asleep(寝ている赤ちゃん)

動詞の観点からの説明

上記を踏まえた上で、第2文型で形容詞が補語となる場合、それは叙述用法となっています。

The sky is high.
空が高い。

ここで補語を取り除くと、“The sky is” となり意味が通りません。

つまり動詞の観点から見ると、それだけでは不完全な動詞が、「補う語」つまり補語の力を借りて、名詞を修飾しているというわけなのです。

広義の形容詞

分詞や前置詞句も、広義の形容詞として補語になります。

(1)I kept him waiting for a while.
彼をしばらく待たせた。

(2)The website is in preparation.
ホームページは準備中です。

(1)は waiting が分詞で、 him を説明している第5文型の文です。

(2)は in preparation が前置詞句で、 The website を説明している第2文型の文です。

名詞が補語となる場合

名詞が補語となる場合について説明します。

広義の名詞

動名詞や不定詞、節なども広義の名詞として補語になります。

(1)My hobby is watching movies.
趣味は映画鑑賞です。

(2)The important thing is to get results.
大事なのは結果を出すことだ。

(3)His strength is that he’s a good talker.
彼の長所は話が上手いところだ。

(1)は watching が動名詞で、watching movies が My hobby を説明している第2文型の文です。

(2)は to get が to不定詞で、to get results が The important thing を説明している第2文型の文です。

(3)は that he’s a good talker がthat節で、His strengthを説明している第2文型の文です。

補語と目的語の違いや見分け方

補語と目的語には以下の2つの違いがあるので、これらをもとに見分けましょう。

①主語や目的語を説明しているか

説明してきた通り、補語は主語や目的語を説明します。これに対し、目的語は主語や目的語を説明しません。

(1)He became a singer.
彼は歌手になった。

(2)He likes the singer.
彼はその歌手が好きだ。

(1)は「He⇒a singer」なので、a singer は補語(C)です。

(2)は「He⇒the singer」が成り立たないので。the singer は目的語(0)と分かります。

ちなみに目的語を後ろにとる動詞(ここではlike)は他動詞です。他動詞の後ろに続く場合は目的語であることが多いです。

②品詞の違い

補語になるのは形容詞か名詞ですが、目的語になるのは名詞のみです。

見分けたい部分が形容詞であった場合、それは補語であると分かります。

【発展】準補語(擬似補語)とは

補語がなくても文が成立する場合に、主語や目的語の性質を補強するために補語のような役割の語が加えられることがあります。これを「準補語(または擬似補語)」と呼びます。

準補語にも、主語を説明するものと目的語を説明するものが存在します。

準主格補語

準主格補語は、主語を説明する準補語のことです。

(1)She died young.
彼女は若くして亡くなった。

(2)The sun shines bright.
太陽は明るく輝く。

例えば(1)の例文は、 young が She died のときの She の状態を説明しています。

これは一見SVCの第2文型にも見えますが、そうではありません。die は第1文型(SV)をとる動詞なので、本来 young は無くても文として成立しています。

そこにあえて young を付けることにより、「若くして」という追加情報を加えているのです。

準目的格補語

準目的格補語は、目的語を説明する準補語のことです。

(1)He drinks the coffee black.
彼はコーヒーをブラックで飲む。

(2)I ate the meat raw.
私は生の肉を食べた。

例えば(1)の例文は、 black が He drinks the coffee のときの the coffee の状態を説明しています。

これも一見SVOCの第5文型に見えますが、drink は第3文型(SVO)をとる動詞なので、本来 black は無くても文として成立しています。

そこにあえて black を付けることにより、「ブラックで」という追加情報を加えているのです。

【大学受験対策】練習問題

練習問題で定着度を確認しましょう。

練習問題

問1 補語が用いられている文を選び、その部分を指摘しなさい。
a. He looks pale today.
b. I looked her in the eyes.

問2 補語が用いられている文を選び、その部分を指摘しなさい。
a. You should stay at the hotel.
b. Please stay happy.

問3 補語が用いられている文を選び、その部分を指摘しなさい。
a. I made her sad.
b. I gave her a ring.

解答

問1
a.
He looks pale today.
(解説)
「He⇒pale」の第2文型。b.の文では her が looked の目的語になっている。

問2
b.
Please stay happy.
(解説)
“You stay happy.” の命令文で、主語の you が省略されている。「You⇒happy」である。a.の文はSVの第一文型。

問3 
a.
I made her sad.
(解説)
「her⇒sad」の第5文型。b.の文はSVOOの第4文型。

多くの英文法書で、補語は「主語や目的語とイコールの関係」と表現されることが多いです。しかし、A is B では「AならばB」は成り立っても「BならばA」が成り立たないのでイコールではないよなあ…と筆者は思っています。

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