be able toとは|canとのニュアンスの違い・使い分けを例文付きで解説

この記事では be able to の使い方、特に can との使い分けについて、完了形、to不定詞、動名詞、無生物主語、受動態、過去形などの場合に分けて解説していきます。

なお、can についての詳しい解説は、こちらを参照してください。

be able to と can のどちらも使える場合

be able tocan はどちらも 「~することができる」 という意味で使うことができます。ただし、be able to の場合は can よりも「できる」の意味が強調され、やや改まった感じになります

(1) I can play the piano.
(2) I am able to play the piano.
私はピアノが弾ける。

上の例では、(2)の方が能力を強調した表現になり、やや自慢げに響きます。

一般的に can は会話を含め広く使われ、be able to は堅い文章などで好まれます。

否定形

be able to の否定形は、be動詞の後に not をつけて表します。また、be unable to で同じ意味を表すことができます。

(3) She was not [wasn’t] able to sleep because of the noise.
= She was unable to sleep because of the noise.
= She could not [couldn’t] sleep because of the noise.
彼女はその騒音のせいで眠れなかった。

can の代わりに be able to を使う場合

助動詞の後

助動詞の can を別の助動詞の後につけることはできないので、助動詞の後では can の代わりに be able to を使います。

(4) You will be able to see the stars tonight.
あなたは今夜、星を見ることができるでしょう。

(5) You may be able to find something interesting.
あなたは何か面白いものが見つけられるかもしれません。

完了形の have/has/had の後

can は過去分詞の形をとることができないので、完了形の have/has/had の後では can の代わりに been able to を使います。

(6) I haven’t been able to contact her.
私は彼女と連絡が取れていない。

to不定詞を使う場合

can は to不定詞(to + 動詞の原形)の形をとることができないので、to不定詞を使う場合は can の代わりに be able to を使います。

(7) I want to be able to play the violin.
私はバイオリンを弾けるようになりたい。

動名詞を使う場合

can は動名詞の形をとることができないので、動名詞を使う場合は can の代わりに being able to を使います。

(8) Being able to speak English is a great advantage.
英語を話せることは大きな強みだ。

can を使う場合

無生物主語の場合

be able to は無生物を主語にとれないので、無生物主語の構文では can を使います。

(9) No book can teach you how to swim.
どんな本も泳ぎ方は教えてくれない。

× No book is able to teach you how to swim.

受動態の場合

be able to の後に受動態を表す「be動詞 + 過去分詞」を続ける形は、スタイルが悪いとされています。したがって、受動態の文では、通常 can が使われます。

(10) He can be persuaded easily.
彼は説得されやすい。

× He is able to be persuaded easily.

過去形の was [were] able to と could の違い

「(過去に)~することができた」という意味を表す英語には、was [were] able tocould の2種類があります。

could が「~する能力があった」ことを意味するのに対し、was [were] able to は「実際に~できた」という意味になります。したがって、過去に実行したことを表す場合は、could ではなく was [were] able to を使います

(11) Tom was able to win the game.
トムはその試合に(実際に)勝つことができた。

(12) Tom could win the game.
トムはその試合に勝つ能力があった。(→ 実際に勝ったかどうかは不明)

なお、「実行できなかった」ことは could not [couldn’t] でも表すことができます。

(13) Tom wasn’t able to [couldn’t] win the game.
トムはその試合に勝つことができなかった。

また、「見えた」「聞こえた」「においがした」などの感覚を表す場合は、主に could を使います

(14) I could smell those red flowers.
あの赤い花の香りがしていた。

× I was able to smell those red flowers.

練習問題

最後に練習問題を解いてみましょう。

練習問題

問1 次の英文を受動態にしなさい。
John is able to play this song.

問2 次の英文の( )にあてはまる語句を答えなさい。
A big earthquake ( ) cause a big Tsunami.
1. will be able to  2. can  3. is able to  4. is unable to

問3 次の英文の( )にあてはまる語句を答えなさい。
He( ) catch the train just before it left.
1. can 2. could 3. is able to 4. was able to

解答

問1
This song can be played by John.
(解説)
受動態では be able to ではなく can を使います。

問2
3. can
(解説)
earthquake(地震)は無生物主語なので、be able to は使えません。

問3
4. was able to
(解説)
「電車にぎりぎり間に合った」ことは「実際にできた」ことを意味するので、could ではなく was able to を使います。

I am able to ~ という言い方は自慢げに響きますので、使うときは注意しましょう。