英語の付加疑問文「〜ですよね」|作り方・答え方から特殊な使い方まで徹底解説!
英語の疑問文には様々な種類が存在し、その中でもより発展的なものとして付加疑問文・否定疑問文・修辞疑問文などがあります。
この記事では、疑問文の発展的な学習項目の一つである付加疑問文について例文付きで詳しく解説していきます。
疑問文の基本や他の種類の疑問文については、以下の3つの記事で詳しく解説しています。
付加疑問とは
付加疑問とは
平叙文や命令文の後につける短縮の疑問形を付加疑問といいます。
You are a student, aren’t you?
この例文では、本来であれば「You are a student.」で完結する平叙文に対し、相手からの返答を求めるために短縮の疑問形「aren’t you?」を「付加」しています。
「〜ですよね」と確認したり同意を求める
付加疑問文は「〜ですよね」と確認したり同意を求めたりするときに使われます。基本的に「〜ですよね」や「〜だよね」と訳せば大丈夫です。
イントネーションで意味が変わる
相手に確認したいときは上がり調子(⤴)、同意を求めるときは下がり調子(⤵)のイントネーションになります。
You love him, don’t you?
上がり調子(⤴):あなたは彼を愛しているのでしょう?【確認】
下がり調子(⤵):あなたは彼を愛しているのですよね。【同意を求める】
付加疑問文の作り方
付加疑問文の作り方
付加疑問文は平叙文・命令文の後に付加疑問をつけることで作ることができます。肯定文には否定形の付加疑問を、否定文には肯定形の付加疑問をつけます。
付加疑問文の作り方は動詞によって変わります。
be動詞 「isn’t it?」など
(1) This problem is difficult, isn’t it?
この問題は難しいよね。
(2) You weren’t the captain, were you?
あなたはキャプテンではなかったよね。
be動詞の付加疑問文の作り方は、
肯定文+be動詞の否定形+主語の代名詞
否定文+be動詞+主語の代名詞
です。
付加疑問の時制は主節の時制に合わせます。
一般動詞 「don’t you?」など
(3) You like tacos, don’t you?
あなたはタコスがすきだよね。
(4) He didn’t come to the party, did he?
彼はパーティーに来なかったよね。
一般動詞の付加疑問文の作り方は、
肯定文+ don’t(またはその派生形)+主語の代名詞
否定文+ do(またはその派生形)+主語の代名詞
です。
付加疑問の時制は主節の時制に合わせます。
助動詞 「can’t you?」など
(5) You can play the piano, can’t you?
あなたはピアノを弾けるよね。
(6) The girls won’t come here today, will they?
少女たちは今日ここに来ないんだよね。
助動詞の付加疑問文の作り方は、
肯定文+助動詞の否定形+主語の代名詞
否定文+助動詞+主語の代名詞
です。
付加疑問の時制は主節の時制に合わせます。
付加疑問文の答え方
付加疑問文の答え方
肯定文、否定文どちらの付加疑問文に対しても、肯定の答えであれば「Yes」否定の答えであれば「No」で答えます。なお、否定文の付加疑問文に答えるときは、「Yes / No」が日本語の「はい/いいえ」とは逆になるので注意が必要です。
肯定文の付加疑問文への答え方
(7) You are good at English, aren’t you?
あなたは英語が得意だよね。
- Yes, I am. はい、そうです(得意です)。
- No, I’m not. いいえ、得意ではありません。
(8) She likes chocolates, doesn’t she?
彼女はチョコレートが好きだよね。
- Yes, she does. はい、そうです(好きです)。
- No, she doesn’t. いいえ、好きではありません。
肯定文の付加疑問文に対しては、普通の疑問文と同様に「質問内容に関して Yes(肯定)なのか No(否定)なのか」で答えます。
答え方は、
Yes+主語の代名詞+be動詞 [do] [助動詞]
No+主語の代名詞+be動詞 [do] [助動詞]の否定形
になります。
否定文の付加疑問文への答え方
(9) You aren’t good at English, are you?
あなたは英語が得意ではないよね。
- Yes, I am. いいえ、得意です。
- No, I’m not. はい、得意ではありません。
(10) She doesn’t like chocolates, does she?
彼女はチョコレートが好きではないよね。
- Yes, she does. いいえ、好きです。
- No, she doesn’t. はい、好きではありません。
否定文の付加疑問文に対しても、普通の疑問文と同様に「質問内容に関して Yes(肯定)なのか No(否定)なのか」で答えます。ただし、繰り返しになりますが、「Yes / No」が日本語の「はい/いいえ」と逆になることに注意してください。
準否定語の hardly や seldom などを含む文も否定文として扱われるため、付加疑問は肯定形になります。
例)You hardly know him, do you?
彼のことはほとんど知らないよね。
命令文の付加疑問は「will you?」
命令文の付加疑問は「will you?」
(11) Open the door, will you?
ドアを開けてくれますよね。
(12) Don’t keep the door open, will you?
ドアを開けたままにしないでね。
(13) Come with me, won’t you?
一緒に行きませんか。
命令文の付加疑問は、通常、肯定命令・否定命令のどちらにも will you? を使います。意味としては「〜してね」のように、命令を和らげた依頼の表現になります。
また、will you? の代わりに would you? を使うとより丁寧な表現になります。
例文(13)のように won’t you? を使うこともあり、この場合は「〜しませんか」という勧誘の表現になります。
命令文の付加疑問文への答え方
(14) Open the door, will you?
ドアを開けてくれますよね。
- Yes, I will. [Sure.] はい、開けます。
- No, I won’t. [Sorry, I can’t.] いいえ、開けません。
基本の答え方は他の付加疑問文と同じですが、Sure. や Sorry, I can’t. のような表現を使うことも多いです。
Let’s の付加疑問は「shall we?」
Let’s の付加疑問は「shall we?」
(15) Let’s take a break, shall we?
ちょっと休憩しませんか。
Let’sの付加疑問は shall we? を使います。意味としては「〜しませんか」のように、丁寧な勧誘の表現になります。
Let’s の付加疑問文のへ答え方
(16) Let’s take a break, shall we?
ちょっと休憩しませんか。
- Yes, let’s. [Sure.] はい、しましょう。
- No, let’s not. [I’d rather we didn’t.] いいえ、しないでおきましょう。
基本は let’s を使って答えますが、Sure. や、少し難しいですが I’d rather we didn’t. のような表現を使うことも多いです。
否定疑問文との違い
否定疑問文との違い
否定疑問文とは否定形から始まる疑問文のことで、「〜ではないですか」と確認を求めたり意外な気持ちを表現するときに使います。
確認の意味で使う場合は、付加疑問文と似ているので混同しがちですが、付加疑問文の方が「〜だよね?」のように、同意を求める意味合いが強くなります。
(17) Don’t you have to do your homework?
宿題をしなくていいの?
(18) You have to do your homework, don’t you?
宿題をしなくちゃいけないんだよね?
否定疑問文についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
この記事に関連するQ&A
付加疑問文の特殊な使い方
付加疑問文の特殊な使い方
There is 構文
(19) There is a park in this town, isn’t there?
この街には公園があるよね。
(20) There aren’t any problem, are there?
何も問題はないよね。
There is 構文の付加疑問文は通常と同じように作りますが、付加疑問には、代名詞ではなく副詞の there をそのまま使うことに注意が必要です。
I think that の構文
(21) I think (that) he is a doctor, isn’t he?
彼は医者だと思うんだけど。
(22) I don’t think (that) it will be a problem, will it?
それは問題にならないと思うんだけど。
I think that で始まる文の付加疑問は、that節内の主語と動詞に合わせて作ります。これは意味的に重要な部分がthat節にあるからです。
(22)のように I don’t think で始まる文の場合、不可疑問の主語と動詞はthat節に合わせますが、動詞(助動詞)部分は主節の否定文に影響されて肯定形になります。
共感疑問文
(23) You are a fool, are you?
あなたは馬鹿なんだね。
(24) You don’t like me, don’t you?
君は僕が嫌いなんだね。
これまでに解説したように、基本的には肯定文には否定、否定文には肯定の付加疑問がつきます。しかし、驚きや興味などの強い感情を伴う場合には、肯定文に肯定、否定文に否定の付加疑問がついて強調されることがあります。このような文は共感疑問文と呼ばれます。
ただし、文法的に正しいかどうかの議論も分かれるため、通常はあまり使われません。
複合代名詞が主語のときの付加疑問
(25) Nothing is important, is it?
何も重要ではないですよね?
(26) Nobody benefits from this, are they?
これでは誰も得をしませんよね?
-thing や -body などの複合代名詞が主語となる文の場合、複合代名詞の種類によって不可疑問の作り方が変わります。
(25)のように nothing, everything などの場合は it で受け、(26)のように nobody, everybody などの場合は they で受けます。
また、上の2例のように、主語の複合代名詞に否定語が含まれている場合、付加疑問は肯定形になります。
付加疑問と似た使い方をする表現
付加疑問と似た使い方をする表現
(27) You are a student, right?
あなたは学生ですよね?
(28) This is yours, correct?
これはあなたのものですよね?
日常会話でよく使われる確認の表現として , right? があります。付加疑問と同じように文の後ろにつけることで「〜ですよね」という意味を加えることができます。
(28)の , correct? はより固い表現になりますが、同様に使うことができます。
練習問題
練習問題
練習問題で定着度を確認しましょう。
問1 以下の文に付加疑問をつけなさい。
(1) This flower is so pretty.
(2) There are many books in this room.
(3) Don’t be noisy.
問2 次の文章を日本語に訳しなさい。
(1) You can play the piano, can’t you?
(2) Let’s go back to work, shall we?
(3) I think he is a genius, isn’t he?
問1
(1) This flower is so pretty, isn’t it?
(2) There are many books in this room, aren’t there?
(3) Don’t be noisy, will you?
問2
(1) あなたはピアノが弾けるよね。
(2) 仕事にもどりませんか。
(3) 彼は天才だと思うんだけど。
これで君も付加疑問文マスターだ!!