英語の主語(S)とは|主語になれる要素、位置や見分け方まで例文・問題付きで解説

更新日時 2021/09/01

英文法で基礎となる最も重要な要素のひとつであるのが、「主語」です。主語は英語に限らず、日本語の文法でも使うので、ほとんどの方は知っていると思います。

この記事では、英語学習に必要な文法要素の主語について、主語とは何か、主語の位置や他の文法要素、主語になれるものは何かなどについても説明していきます。

目次
  • 主語(S)とは

  • 主語の位置、語順

  • 主語になれるもの

  • 主語の発展

  • 【大学受験英語対策】練習問題

主語(S)とは

主語とは、端的に述べると「その文の動作主、主人公」のことです。

日本語で言うところの、「私は」や「あなたが」などの 「~は」、「~が」 に当たる部分が主語です。

主語になるのは人の場合が多いですが、人のみならず物や「~すること」なども主語になります。

主語は英語では「Subject」と呼ばれるので、省略されて 「S」 と表記されることがよくあります。

(1)I play tennis.
私はテニスをします。

(2)The ball is big.
そのボールは大きいです。

(1)では、「I=私」が主語です。(2)では、「The ball=そのボール」が主語です。

主語は省略不可

英語の文法の基本事項として、主語は省略できません。そのため、一部例外を除いて英語の文には主語があります。

(例外については「主語の発展」のセクションで説明します。)

日本語では普段の会話では、いちいちあなたや私などの主語は省かれます。文脈で動作主を判断しているためです。

この点で日本語と英語は異なるので注意が必要です。

例文を見て確認しましょう。

日本語
メアリー:何部に入っているの?

ボブ:サッカー部だよ。

英語
メアリー:What club are you in?

ボブ:I am in soccer club.

上記の会話は同じ内容が日本語と英語で書かれています。

日本語ではあなたや私といった主語が省略されていますが、英語では下線部のように 「you」や「I」といった主語が省かれていません

主語(S)以外の要素

英語には主語のほかにもいくつかの要素が存在します。

要素 説明
述語(動詞)
Verb(V)
述語動詞とも呼ばれ、主語(S)が行う動作の内容を示します。日本語における「~する」や「~である」です。
目的語
Object(O)
目的語は述語動詞(V)の動作の対象を示します。日本語における「~に」や「~を」に当たります。
補語
Complement©
補語は動詞(V)の後に来て、主語(S)か目的語(O)がどのようなものか、や何であるかという風に説明をします。
修飾語
Modifier(M)
修飾語は文をより詳しく説明するために文に加えられます。

I painted the wall red yesterday.
私は昨日その壁を赤色に塗りました。

上の例文を主語、述語動詞、目的語、補語、修飾語に分けてみましょう。

主語(S):I 私は
述語動詞(V):painted 塗りました
目的語(O):the wall その壁を
補語(C):red 赤色に
修飾語(M):yesterday 昨日

主語の位置、語順

英語の文の語順は、基本的に「主語(S)→動詞(V)→その他」になっています。

英語では、主語が文頭に来て、その直後に動詞(V)が、その後に目的語や補語、修飾語などが来ます。主語は述語の前に来ることを覚えましょう。

日本語と英語とでは、文章の順番が異なりますので語順を間違えないように注意しましょう

以下で日本語と英語を比較してみます。

日本語:私は(←主語)朝食を(←目的語)食べます(←動詞)。

英語:I(←主語) eat(←動詞) breakfast(←目的語).

このように、日本語では主語→目的語→動詞(述語)の順ですが、英語では主語→動詞(述語)→目的語の順番です。

日本語では、主語と目的語の順番を入れ替えて、「朝食を私は食べる。」としても意味は通じますが、英語では意味が通じなくなります。

しっかりと語順に気を付けましょう。

主語になれるもの

英語の文で主語になれるものには、大きく分けて4つあります。ここでは、名詞、代名詞、句、節を説明します。

名詞

名詞は、人や物、事を表す言葉です。

先ほどの例文で上げたような「I」や「you」といった人のみならず、「soccer」や「smartphone」といった物事も主語になります。

また、「Mike and Ben(マイクとベン)」のように、「and」で名詞同士をつないだものも主語になれます。

(1)Mike likes apple.
マイクはリンゴが好きです。

(2)This watch is cool.
この時計はかっこいいです。

代名詞

代名詞とは、名詞の代わりになる言葉です。代名詞には主に5種類あります。その語単体で主語になれるのは、人称、所有、指示、不定、疑問代名詞の5つです。

代名詞の種類 説明
人称代名詞 人の代わりになる名詞。「I, you, she, he, they, it」など。
所有代名詞 誰のものかを指し示す代わりになる名詞。「mine, yours, his, hers」など。所有代名詞と人称代名詞の所有格は別物。
再帰代名詞 誰々自身という意味を示す代わりになる名詞。「myself, yourself, himself, herself」など。単体で主語になれない。
指示代名詞 ある名詞を指し示すための代わりになる名詞。「this, these, that, those, such」など。
不定代名詞 不特定の人や物事の代わりになる名詞。「one, other, another, some, any, all, both, each」など。
疑問代名詞 名詞の代わりになる疑問詞。「what, which, who」など。疑問文において主語になれる。
関係代名詞 直前の名詞(先行詞)とその先行詞を説明するために直後に来る節(関係詞節)をつなげるための名詞の代わりになるもの。「who, which, that」など。

人称代名詞と主格

代名詞の中でも人称代名詞は、「I, you, we」などの人を表す代名詞です。

人称代名詞は、一人称、二人称、三人称の3つに分けられ、それぞれ単数形と複数形があります。

また、人称代名詞にはその機能によって主格、所有格、目的格に分けられます。

以下の図で確認しましょう。

人称 単数、複数 人称代名詞
主格
人称代名詞
所有格
人称代名詞
目的格
所有代名詞
一人称 単数 I
私は/が
my
私の
me
私に/を
mine
私の物
複数 we
私たちは/が
our
私たちの
us
私たちに/を
ours
私たちの物
二人称 単数、複数 you
あなた(たち)は/が
your
あなた(たち)の
you
あなた(たち)に/を
yours
あなた(たち)の物
三人称 単数 he
彼は/が
his
彼の
him
彼に/を
his
彼の物
単数 she
彼女は/が
her
彼女の
her
彼女に/を
hers
彼女の物
単数 it
それは/が
its
それの
it
それに/を
-
複数 they
彼らは/が
thier
彼らの
them
彼らに/を
theirs
彼らの物

まず人称について説明します。一人称とは、自分を含む話し手のことで、「I(単数), we(複数)」に当たります。

二人称とは、相手を含む聞き手のことで、「you」にあたります。「you」は単数、複数ともに「you」です。

三人称とは、自分と相手を除いた第三者全員を指します。「he(単数), she(単数), it(単数), they(複数)」に当たります。

次に主格、所有格、目的格について説明します。主格は、文の主語になれるものです。上の表の「I, we, you, he, she, it, they」に当たります。主格の代名詞は単体で主語になれます

所有格は、後続の名詞が誰の物であるかを表します。誰に所有されているかを示すので所有格と呼ばれます。所有格の代名詞単体では主語になれません

目的格は、誰々に/をという風に動詞の目的語になるときに使われます。目的格の代名詞は主語になれません

次に所有代名詞について説明します。所有代名詞は~の物という意味になり、所有格+名詞の代わりになります。例えば、「my book(私の本)」であれば、「mine(私の物)」という所有代名詞に置き換えられます。
所有代名詞は単体で主語になれます。

句とは、「主語+動詞」の形を含まない2語以上からなる単語のまとまりのことです。句には、名詞句、形容詞句、副詞句があります。

主語になれるのは、句の中でも名詞句のみです。名詞句には、to不定詞句、動名詞句、前置詞句などがあります。

to不定詞句

to不定詞は主語になることができます。

(1)To study English is fun.
英語を勉強することは楽しい。

(2)To be a kind person is important.
親切な人間になることは重要だ。

ただし、to不定詞が主語になる場合は、形式主語というものを用いることが多いです。

形式主語については後述の見出し 「主語の発展:形式主語」 で説明しますのでご覧ください。

動名詞句

動名詞は主語になることができます。

(1)Studying English is fun.
英語を勉強することは楽しい。

(2)Being a kind person is important.
親切な人間であることは重要だ。

前置詞句

前置詞句は主語になれます。ただし、少々まわりくどい言い方になります。

(1)From Tokyo to Osaka is not so far.
東京から大阪まではそこまで遠くない。

(2)In my bed is comfortable for me.
ベッドにいることは私にとって快適だ。

節とは、「主語+動詞」の形を含む2語以上からなる単語のまとまりのことです。 節には、名詞節、形容詞節、副詞節があります。

主語になれるのは名詞節のみです。名詞節には、that節、whether節、関係詞節などがあります。

that節

that節は主語になれます。that節は単数形として扱います。

(1)That he is 40 years old is a secret.
彼が40歳であるということは秘密だ。

(2)That she lost her passport is a problem.
彼女がパスポートをなくしたということが問題だ。

whether節

「whether」は「~かどうか」という意味の単語です。whether節は主語になれます。

(1)Whether John did it is not important.
ジョンがそれをしたかどうかは重要ではない。

(2)Whether it is true or not doesn’t matter to me.
それが真実かどうかは私には関係ない。

関係詞節

関係詞は、先行詞とその後の関係詞節をつなげるものです。

関係詞の中でも、関係詞節内で代名詞として扱われるものを関係代名詞、副詞として扱われるものを関係副詞と言います。

関係詞についての記事はこちら!

関係代名詞には、

  • what
  • which
  • who
  • whose
  • that

などがあります。

関係代名詞節の中でも主語になりやすいのは、「what、who」です。

特に関係代名詞のwhatは、先行詞「the thing」という先行詞を含んでいるので、先行詞は必要ありません。

(1)What you ate is called “Nabe” in Japanese.
あなたが食べたものは、日本語で「鍋」と呼ばれています。

(2)What is needed is love.
必要とされているのは愛です。

(3)Who is the criminal is a problem.
誰が犯人なのかが問題です。

関係副詞には、

  • where
  • when
  • why
  • how

があります。

関係副詞は先行詞が省略されて用いられることもあり(howは先行詞を伴わないので例外)、主語になることができます。

(1)Where you went yesterday is one of the most beautiful place in Japan.
あなたが昨日訪れたところは日本で最も美しい場所の一つだ。

(2)Why the teacher is angry is incomprehensible.
なぜ先生が起こっているのかは理解できない。

(3)How you apologize to Bob changes the future.
あなたがどのようにボブに謝るかが未来を変える。

主語の発展

ここでは、主語に関連した発展内容を紹介します。

命令形では主語を省略

英語の文は主語と述語(動詞)から成ります。そのため、英語は日本語とは違って、基本的に主語は省略できません。

しかし、例外として命令形を用いるときは主語を省略することができます

(1)Get out!
出ていけ!

(2)Get ready in 3 minutes!
3分で準備しなさい!

(3)Shut up!
だまれ!

命令形を使うときに主語を省略していい理由としては、命令する対象は目の前にいる人であることがほとんどなので、主語を言わなくても伝わるからです。

命令形は相手に強制するような強い意味だけではなく、指示や依頼するときにも使えます。

実際、例えばiPhoneでSiriに英語で指示をするときには命令形を使います。

(1)Pass me the salt.
塩とって。

(2)Go to bed early.
早く寝なさい。

(3)Hey Siri, open Twitter.
Hey Siri、Twitter開いて。

無生物主語

英語の主語はかなり自由度が高く、人や動物などに限らず、物事も主語になることができます。

無生物主語とは、そのような生物以外が主語になる場合の主語のことを指します。

無生物主語の記事はこちら→現在作成中

(1)The News surprised me a lot.
そのニュースは私をとても驚かせた。

(2)The homework prevented me from hanging out.
宿題が私が遊びに行くのを防いだ。

(3)Playing soccer makes me happy.
サッカーをすることは私を幸せにする。

日本語では、「物事が人に~する」という表現はあまり使われません。そのため、無生物主語の英文を和訳すると、少し日本語として不自然な文章になります。

和訳するときは自然な日本語の文章になるように工夫して訳します。上の例文を自然な日本語に訳してみましょう。

和訳

(1)そのニュースは私をとても驚かせた。
→私はそのニュースにとても驚いた。

(2)宿題が私が遊びに行くのを防いだ。
→宿題のせいで遊びに行けなかった。

(3)サッカーをすることは私を幸せにする。
→私はサッカーをすると幸せになる。

無生物主語はあくまでも意味としての問題なので、通常の主語と文法的には全く同じです。

形式主語「it」

形式主語とは簡潔に述べると、to不定詞などの句や節が主語に来るときに、主語が長くなるのを防ぐために「It」を形式的に主語として用いて、句や節を文章の後ろに持ってくることです。

形式主語の記事はこちら→現在作成中

(1)It is fun to stydy English.(形式主語)
To study English is fun.(原文)

(2)It is secret that he is 40 years old.(形式主語)
That he is 40 years old is a secret.(原文)

(3)It is not important whether John did it.(形式主語)
Whether John did it is not important.(原文)

形式主語を使う理由は、英語は結論や重要な伝えたい事柄を文章の前に持ってくる傾向があるからです。

例文で言うと、(1)では「fun(楽しい)」、(2)では「secret(秘密だ)」、(3)では「important(重要だ) 」の部分に当たります。

先にその分の結論「~だ」の部分を述べてから他の情報を述べます。

また、単純に主語が長いと文章としてのバランスが良くないという理由もあります。

【大学受験英語対策】練習問題

練習問題を解いて定着度を確認しましょう。

練習問題

問1 次の文章の中から主語に当たる部分を示しなさい。

(1)Bob and I are students of the university.

(2)What you have to do is to be patient.

(3)Whether he will forgive you or not depends on your behavior.

(4)When she spoke to me, I was sleeping.

問2 主語を意識しながら次の文章を和訳しなさい。

(1)The first thing you have to do is to call the police.

(2)The information made me sad.

(3)All you need is love.

解答

問1

主語は下線部です。主語を判断するときは、述語(be動詞や一般動詞)の直前を探しましょう。

(1)Bob and I are students of the university.

(2)What you have to do is to be patient.

(3)Whether he will forgive you or not depends on your behavior.

(4)When she spoke to me, I was sleeping.
※When~me,までは副詞節なので、文章全体の主語はsheではなくIです。

問2

(1)The first thing you have to do is to call the police.
和訳:あなたがまず初めにしなければいけないことは、警察を呼ぶことです。

(2)The information made me sad.
その情報は私を悲しませた。(直訳)
私はその情報を知って悲しんだ。(無生物主語を意識して意訳)

(3)All you need is love.
あなたが必要なものの全ては愛だ。(直訳)
あなたに必要なのは愛だけだ。(自然な日本語に和訳)

主語は英文を構成する要素のうち、述語(一般動詞やbe動詞)と並ぶ最も重要な要素です。主語が分かればその英文の主体が分かります。長文の中で長く複雑な文章が出てきたときに、主語が分かれば文章の流れや大まかな意味の理解が容易になります。是非、何が主語になれるのか、主語は述語の直前にある、ということを意識して英語学習に取り組んでください!

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