英語の二重否定とは|訳し方や使い方・主な慣用表現の例まで全て例文つきで解説

更新日時 2021/11/16

英語には否定をさらに否定する表現として「二重否定」があります。

二重否定は読み違えると真逆の意味になってしまうので読解上気をつける必要があり、表現としても肯定的な内容をより強調することができる重要な文法事項です。

ここではそんな二重否定について具体的な表現と共に解説します。

そのほかの否定の内容についてはこちらの記事でそれぞれ解説しています。

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目次
  • 英語の二重否定とは

  • 英語の二重否定の訳し方

  • 二重否定の表現9種類を紹介

  • 二重否定なのに「否定」の意味を表すことも

  • 【大学受験英語対策】練習問題

英語の二重否定とは

二重否定とは否定語などが2つ使われることで「マイナス×マイナス=プラス」であるように、否定が打ち消されて肯定の意味になるものです。

There is no person who does not cry.
泣かない人はいない。(みんな必ず泣くものだ。)

上の文章でもわかるように、1つの文の中で否定語が2つ使われるとむしろ肯定の意味が強められます

英語の二重否定の訳し方

英語の二重否定を訳すときは、基本的には二重否定のまま訳しても肯定文に直しても問題はありません

しかし、二重否定のまま考えたり話したりするとネイティブではない我々は混乱してしまうことが多いため、基本的には肯定文に直して考えるとわかりやすいです。

It is not unusual for him to break his words.
=It is usual for him to break his words.
彼が約束を破るのはよくあることだ。

また、試験などでは二重否定を理解していることを示すために肯定の意味を強めて訳すとよいこともあります。

加えて、下でも解説しますが頻出の表現に関しては意味や使い方を覚えてしまうのも一つの手段として有効です。

二重否定の表現9種類を紹介

ここでは主な二重否定の表現について例文とともに解説します。

no doubt

(1) He’ll marry Jessica, no doubt.
彼は絶対にジェシカと結婚するだろう。

no doubt〉は、「絶対に〜」という意味になります。

二重否定の形で直訳すると「疑うこともなく〜だ」であり、そこから「絶対に〜だ」という肯定的な表現になっています。

この表現は例文のように文末に置くだけではなく、文頭や文中に置いて使用することもできます。

nothing but

(2) She thinks about nothing but business.
彼女は仕事のことしか考えない。

nothing but〉は、「〜だけ」という意味になります。

二重否定の形で直訳すると「〜以外はなにもない」であり、そこから「〜だけ」という肯定的な表現になっています。

not a little / not a few

(3) He was not a little surprised.
彼は大いに驚いた。

(4) He has not a few figures.
彼は多くのフィギュアを持っている。

not a little / not a few 〜〉は、「かなり多くの〜」という意味になります。

二重否定の形で直訳すると「少なくない〜」であり、そこから「かなり多くの〜」という肯定的な表現になっています。

never 〜 without doing

(5) She never leaves home without carrying her cell phone.
彼女は家を出るとき必ず携帯電話を持っていく。

never ~ without doing〉は、「…すれば必ず〜する」という意味になります。

二重否定の形で直訳すると「〜することなしには…しない」であり、そこから「…すれば必ず〜する」という肯定的な表現になっています。

lose no time in doing

(6) I lost no time in telling my father what happened.
私は何が起きたのか父にすぐに話した。

lose no time in doing〉は、「すぐに〜する」という意味になります。

二重否定の形で直訳すると「〜をするまでに時間を失わない」であり、そこから「すぐに〜する」という肯定的な表現になっています。

It will not be long before 〜

(7) It will not be long before your dream comes true.
君の夢が実現する日もまもなくだろう。

It will not be long before 〜〉は、「まもなく・すぐに〜する」という意味になります。

二重否定の形で直訳すると「〜する・~が起きるまで長くはかからない」であり、そこから「まもなく〜する」という肯定的な表現になっています。

never fail to do

(8) He never fails to submit his homework on time.
彼は必ず宿題を時間通りに提出する。

never fail to do〉は、「必ず〜する」という意味になります。

二重否定の形で直訳すると「決して〜を失敗しない」であり、そこから「必ず〜する」という肯定的な表現になっています。

これと似た表現に〈hardly fail to do〉というものがあり、こちらは「たいてい~する」という意味になります。

no less ~ than …

(9) Ami is no less beautiful than her sister.
アミは姉に劣らず美しい。

no less ~ than …〉は、「…に劣らず〜だ」という意味になります。

二重否定の形で直訳すると「…より~ではないのではない」であり、そこから「…に劣らず〜だ」という肯定的な表現になっています。

not unusual

(10) It is not unusual for children to have high fevers.
子供が高い熱を出すことはよくあることだ。

not unusual〉は、「よくある」という意味になります。

二重否定の形で直訳すると「珍しくはない」であり、そこから「よくある」という肯定的な表現になっています。

二重否定なのに「否定」の意味を表すことも

通常は二重否定の表現は「肯定」の意味を表しますが、口語やスラングなどでは「否定」の意味になる場合も存在します。

この場合は逆に否定の意味が強調されます。以下で例をいくつか見ていきましょう。

(11) They will never do you no harm.
彼らは君を傷つけることは絶対にしない。

(12) I never heard nothing from no one.
私は誰からも何も決して聞いていない。

(11)の例文は、文法的に正しくは

They will never do you harm.
They will do you no harm.(絶対に、を意味する副詞を入れても良い)

です。しかし、あえてこのように否定を重ねることで「本当に・全く知らない」ということを強調しています。

また、(12)の例文では never, nothing, no one という否定語を3つ連ねることで「一人にも、何も、全く聞いていない」ことが強調されています。

このような表現は口語では使われますが、あくまでスラングであるため試験などを始めとした公的な場での使用は避けましょう。

二重否定の肯定・否定の違い

二重否定は基本的には肯定の意味になります。

しかし、上で紹介した例文(11)(12)のように not, never, no, nothing などの純粋な否定語が2つ以上一文の中にある時は否定になります

一方で、肯定の意味になる通常の二重否定は、基本的に純粋な否定語+否定やマイナスの意味を含む語や表現(例:unusual, be long befere 〜 など)になっています。

【大学受験英語対策】練習問題

練習問題で定着度を確認しましょう。

練習問題

問1 日本語に合うように以下の文の( )を埋めなさい。

(1) 彼は必ず7時に起きる。

He never ( ) to wake up at seven.

(2) それは大金だ。

It is not a ( ) money.

(3) 彼はもうすぐ来るだろう。

It will not be ( )( ) he comes.

問2 以下の文を日本語に訳しなさい。

(1) I never watch the movie without crying.

(2) Nothing but you can advise her.

(3) People who lose no time doing anything will be great.

解答

問1

(1) fails

(2) little

(3) long, before

問2

(1) 私はその映画を見ると必ず泣く。

(2) 君だけが彼女に助言できる。

(3) 何事もすぐに取り組む人が大成する。

小学生ぐらいのときに「よくなくなくなくなくなくなくなくない!!」みたいなこと言って「どっちだよ!」ってなってたのを思い出しますよね。

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