英語の準否定語|hardly/scarcely/seldom/rarely/の違いと使い方をまとめて解説

更新日時 2021/11/12

否定の表現の一つに準否定語というものがあります。

これらは not, no, never のように完全に否定するわけではないものの、否定の意味をもつ語のことを言います。

この記事では、そんな準否定語について例文付きで解説します。

その他の否定語である not, no, never についてはこちらの記事でそれぞれ解説しています。

目次
  • 準否定語とは

  • 準否定語それぞれの特徴と使い方

  • 準否定語の副詞とともによく用いられる動詞

  • 準否定語としての barely

  • 準否定語の形容詞 little・few の様々な表現

  • 重要構文 hardly [scarcely] A when [before] B

  • 【大学受験英語対策】練習問題

準否定語とは

準否定語とは、完全な否定語ではないもののそれ自体が弱い否定の意味を持つ形容詞・副詞のことです。

主な準否定語を以下にまとめます。

品詞 準否定語 意味
副詞 hardly (程度が)ほとんど〜ない
scarcely (程度が)ほとんど〜ない
seldom (頻度が)ほとんど〜ない
rarely (頻度が)ほとんど〜ない
形容詞 little (量が)ほとんど〜ない
few (数が)ほとんど〜ない

具体的には「ほとんど〜ない」「めったに〜ない」といったように数量・頻度・程度が少ないことを表します。

準否定語自体が否定の意味を含むため not や never といった否定語とともには用いられません

準否定語の副詞が置かれる位置

準否定語の副詞は頻度を表す副詞の oftennever と同様に、一般動詞の前・be動詞と助動詞の後ろに置かれます。

(1) I hardly know my neighbors.
私は近所の人をほとんど知らない。

(2) The new was hardly surprising to him.
そのニュースは彼にとってあまり驚きではなかった。

(3) I could hardly believe the truth.
私はその真実をほとんど信じられなかった。

準否定語は文頭に出ると倒置が起きる

準否定語は否定語同様に文頭に出ることで倒置が置き、その場合は準否定語以下は疑問文の語順になります。

(4) Hardly do I know my neighbors.
私は近所の人をほとんど知らない。

(4)の例文は hardly が文頭に出て強調されることで(1)の例文に倒置が起きた形になっています。

倒置については詳しくは以下の記事で解説しています。

→現在作成中

準否定語それぞれの特徴と使い方

それぞれの準否定語について意味や使い方、特徴などを例文とともに見ていきます。

「程度」を否定する副詞 hardly・scarcely

hardlyscarcely は「(程度が)ほとんど〜ない」ことを表す準否定語の副詞です。

(5) I can hardly [scarcely] believe his story.
私は彼の話をほとんど信じられない。

(6) He hardly [scarcely] speaks English.
彼はほとんど英語を話さない。

(7) There are hardly [scarcely] any restaurants nearby.
近くにはレストランがほとんどない。

hardly・scarcely は副詞であり(6)の例文のように、主語が三人称単数のときは、三単現のsが必要な点に注意する必要があります。

また(7)の例文のように〈hardly [scarcely] any+複数名詞(不可算名詞) 〉の形で使うこともあります。

「頻度」を否定する副詞 seldom・rarely

seldomrarely は「(頻度が)ほとんど〜ない」ことを表す準否定語の副詞です。

(8) I seldom [rarely] see my cousins these days.
私はこのごろ、いとことはめったに会わない。

(9) My sister seldom [rarely] comes home before 8 p.m.
私の姉は夜8時前にはめったに帰ってこない。

Tips 〈hardly [scarcely] ever〉でも頻度を否定できる

hardly [scarcely] ever〉は seldom・rarely と同様に頻度を否定することができます。

例)  
It hardly [scarcely] ever snows here.
=It seldom [rarely] snows here.

「数」を否定する形容詞 few

few は可算名詞について「(数が)ほとんど〜ない」ことを表す準否定語の形容詞です。

ただし a がついて〈a few+名詞〉の場合は「(数が)少しある」という肯定的な表現になります。

(10) I have few friends in this town.
私はこの街にほとんど友達がいない。

(11) I have a few friends in this town.
私はこの街に少し友達がいる。

「量」を否定する形容詞 little

little は「(量が)ほとんど〜ない」ことを表す準否定語の形容詞です。

ただし a がついて〈a little+名詞〉の場合は「(量が)少しある」という肯定的な表現になります。

(12) I have little time to prepare for the presentation.
私には発表の準備をするための時間がほとんどない。

(13) I have a little time to prepare for the presentation.
私には発表の準備をするための時間が少しある。

準否定語の副詞とともによく用いられる動詞

準否定語とともによく用いられる動詞は思考や知覚に関するものが多いです。以下にそれぞれに表にまとめます。

hardly・scarcely(程度の否定)と相性の良い動詞

動詞 意味
know 知る
believe 信じる
think 考える
notice 気づく
look 見る
see わかる
hear 聞こえる
speak 話す

seldom・rarely(頻度の否定)と相性の良い動詞

動詞 意味
come 来る
visit 訪れる
happen 起こる
apper 現れる
see 会う
hear 聞く
speak 話す

see, hear, speak は両方で登場していますが、
程度を否定する hardly・scarcely がつくときは、それぞれ程度に関して「ほとんどわからない」「ほとんど聞こえない」「ほとんど話さない」という意味になります。

一方で、頻度を否定する seldom・rarely がつくときは、それぞれ頻度に関して「めったに会わない」「めったに聞かない」「めったに話さない」という意味になります。

準否定語としての barely

barely は通常「かろうじて・やっと〜する」といった肯定的な意味を表します。

しかし文脈によっては「ほとんど〜ない」という否定的な表現になる場合もあります。以下に例を示します。

(14) John can barely understand Japanese.
肯定的:ジョンはかろうじて日本語がわかる
否定的:ジョンは日本語がほとんどわからない

上の例文の前にもし、
Bob can speak Japanese a little, but…(ボブは日本語を少しはなせるが、)
などの前置きがある場合には、文脈から判断して後者の訳が適切になります。

準否定語の形容詞 little・few の様々な表現

準否定語として紹介した little・few には単体で形容詞として使う以外にもいくつかの特殊な使い方が存在します。

ここではそれらについて例文とともに紹介するので、余裕のある方はぜひ覚えて置きましょう。

very few/little

very few+複数名詞〉〈very little+不可算名詞〉で「ほとんど〜ない」という意味を更に強めることができます。

(15) There were very few restaurants in the street.
その通りにはごくわずかしかレストランがなかった。

(16) He has very little money.
かれはごくわずかしかお金を持っていない。

only a few/little

only a few〉〈only a little〉で「ほんのすこししか〜ない」という否定的な意味を表すことができます。

(17) Only a few money was left.
ほんの少しのお金しか残っていなかった。

(18) Tom is only a little older than me.
トムは私よりほんの少しだけしか年上ではない。

代名詞の few/little

fewlittle には代名詞の用法があります。

(19) Very few noticed the change.
その変化に気づいた人はごく僅かだった。

(20) Little is known about him.
彼についてはほとんど知られていない。

副詞の little

little には副詞の用法もあります。(22)は倒置が使われています。

(21) I slept very little last night.
私は昨晩少ししか眠れなかった。

(22) Little did I expect that I lose.
負けるなんて全く思わなかった。

重要構文 hardly [scarcely] A when [before] B

準否定語の hardly [scarcely] を用いた重要構文に〈hardly [scarcely] A when [before] B〉(AするやいなやBするAするとすぐBする) があります。

(23) The concert had hardly [scarcely] started when [before] she arrived.
彼女が到着するとすぐにそのコンサートが始まった。
→そのコンサートが始まるやいなや彼女が到着した。

例文をもとにこの構文を紐解いていきます。

まずは直訳するとこの例文は「彼女が到着したとき[前]に、コンサートはほとんど始まっていなかった。」となります。しかし、これではわかりにくい表現になってしまいます。

そこで、図に表して考えてみましょう

a

この図では「コンサートの開始」と「彼女の到着」の時間的な関係を表しています。

直訳で確認した、彼女の到着時に「コンサートはほとんど始まっていなかった」ということは、つまり「コンサートは少しは始まっていた」ということになります。そのためまさにこの図が表す関係性になっています。

そしてこの図からよりわかりやすい日本語に直すと、例文の訳にもある「彼女が到着するとすぐにそのコンサートが始まった(そのコンサートが始まるやいなや彼女が到着した。)」になります。

【大学受験英語対策】練習問題

練習問題で定着度を確認しましょう。

練習問題

問1 次の文章の誤りをそれぞれ指摘しなさい。

(1) I seldom believe your story.

(2) Little people have this knowledge.

(3) Seldom his room has been so clean.

問2 次の文章を日本語に訳しなさい。

(1) My father hardly ever drinks.

(2) Humans seldom appear in his novels.

(3) I had hardly gotten home when it started raining.

解答

問1

(1) seldom

seldom は頻度を表す準否定語であり ここでは程度を表す hardly などが適切です。

(2) Little

Little は不可算名詞につく準否定語の形容詞であり people は可算名詞であるため、ここでは Few が適切です。

(3) 倒置の語順(または seldom の位置を戻す)

準否定語も否定語と同様に倒置ができます。そのとき後ろは疑問文の語順になり、この場合 “Seldom has his room …” が適切です。

問2

(1) 私の父はめったにお酒を飲まない。

(2) 彼の小説には人間はめったに出てこない。

(3) 私が家に着くとすぐに(着くやいなや)雨が降り出した。

「準否定語」という概念は日本語にはない概念だから理解が難しいかもしれない、がんばろう!

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