自動詞・他動詞|違い・見分け方から、間違えやすい動詞や意外な意味まで徹底解説!

更新日時 2021/11/02

突然ですが以下の二つの文、文法的に正しいのはどちらの方でしょうか?

  • We discuss about the plan.
  • We discuss the plan.

正解は二つ目の「We discuss the plan.」です。なぜ一つ目の「We discuss about the plan.」は文法的に正しくないのでしょうか?

これがなぜかは、英語の自動詞・他動詞について理解すると分かります。この記事を読み終わる時には皆さんも、なぜ文法的に正しくないのかが説明できるようになっていると思います。

この記事では、英語の自動詞・他動詞とは何か、その特性や違い、見分け方、注意するべきものや特殊な自動詞・他動詞まで豊富な例文とともに詳しく説明します。

目次
  • 自動詞・他動詞とは?

  • 自動詞と他動詞の違いと見分け方

  • 間違えやすい自動詞・他動詞

  • 自動詞と他動詞で意味が異なる動詞

  • 意外な意味を持つ自動詞・他動詞

  • 意味と活用が紛らわしい自動詞・他動詞

  • 【大学受験英語対策】練習問題

自動詞・他動詞とは?

自動詞とは

自動詞とは、「分だけで動作が完結する動詞」のことで、後ろに目的語を伴わない動詞です。

自動詞は目的語を伴わないため、「~を、~に」など動詞の行為の対象を表したいときは、動詞の後ろで〈前置詞+名詞〉を使います。

また、訳すと動詞そのものに「~に、~を」といった言葉を含まないことが多いという特徴もあります。もちろん、含むものもあります。

自動詞の例文

(1) I slept.
私は寝た

(2) I live in Tokyo, Japan.
私は日本の東京に住んでいる

(3) Your little brother looks older than you.
君の弟は君より年上に見える

(1)の動詞は slept で、この動詞だけで「寝た」という動作が完結しています。slept の後には目的語が来ていません

(2)の動詞は live で、あとに続く in Tokyo, Japan という部分は目的語ではなく修飾語句で、〈前置詞+名詞〉の形で「どこに住んでいる」という動詞の対象を表しています。そのためこの live は自動詞ということが分かります。

(3)の動詞は looks で、日本語の訳としては「~に見える」と「~に」を含みますが、後に続く older は目的語ではなく補語です。そのため、この looks は自動詞です。

目的語と補語について詳しく理解したい方は、以下の記事をご覧ください。

他動詞とは

他動詞とは、「の何か・誰かに対して働きかける動詞」のことで、後ろに目的語を伴う動詞です。

他動詞は、動作の対象である目的語を動詞の直後にとるため、自動詞とは異なり前置詞は不要です。

また、訳すときに動詞そのものに「~に、~を」といった言葉を含むという特徴もあります。

他動詞の例文

(4) He likes baseball.
彼は野球が好きだ

(5) John gave Lisa the flowers.
ジョンはリサにその花をあげた

(6) My brother calls me Ryo.
私の兄(弟)は私リョウと呼ぶ

(4)の動詞は likes で、この動詞だけでは何が好きなのかが分からず不完全とみなされます。そのため、動詞の後に baseball という目的語が来ています

(5)の動詞は gave で、この動詞だけでは誰に何をあげたのかが分からず不完全です。そのため、動詞の後に誰に当たる Lisa と、何をに当たる the flowers という目的語来ています

ちなみに、この gave という動詞は目的語を二つとることができ、Lisa も the flowers も両方目的語です。この gave という動詞は第4文型をとっていて、詳しくは以下の見出し「英語の基本5文型と自動詞・他動詞」で解説しています。

(6)の動詞は calls で、この動詞だけでは誰を(何を)呼ぶのかが分からず不完全です。そのため、動詞の後に me という目的語が来ています

ちなみに me の後の Ryo は補語と言って、目的語ではありません。この文は第5文型で、以下の「英語の基本5文型と自動詞・他動詞」の見出しで詳しく説明しています。

英語の基本5文型と自動詞・他動詞

英語には基本5文型という文を構成する要素の並べ方のルールがあり、その5文型それぞれで自動詞か他動詞のどちらを使うのかがことなります。目的語を含む文型では自動詞含まない文型では他動詞を使います。

英語の基本5文型について詳しく知りたい方は以下の記事を先にご覧ください。

文型 意味 動詞の種類
第1文型 
SV
SはVする 自動詞
第2文型 
SVC(S=C)
SはCである 自動詞
第3文型 
SVO
SはOをVする 他動詞
第4文型 
SVO(人)O(物)
SはO(人)にO(物)をVする 他動詞
第5文型 
SVOC(O=C)
SはOをCにVする 他動詞
  • 主語:S (Subject)
  • 動詞(述語動詞):V (Verb)
  • 目的語:O (Object)
  • 補語:C (Complement)

第1、2文型は自動詞

まず、第1文型と第2文型は目的語(O)を含まない文型です。そのため使われる動詞は必ず、後ろに目的語を必要としない自動詞です。

(7) She swims.:第1文型 SV
彼女は泳ぐ。

(8) She looks happy.:第2文型 SVC
彼女は幸せそうに見える。

(7)は第1文型で、かつ主語と動詞のみで構成されています。このように目的語(O)も補語©もとらない自動詞を完全自動詞と言います。

(8)は第2文型で、主語の She、動詞の looks、補語の happy から成り立っています。このように目的語はとらないが補語はとる動詞のことを不完全自動詞と言います。

第3、4、5文型は他動詞

次に、第3文型~第5文型は目的語(O)を含む文型です。そのため使われる動詞は必ず、後ろに目的語を必要とする他動詞です。

(9) Misa likes cats.:第3文型 SVO
ミサは猫が好きだ。

(10) Bob gave me a present.:第4文型 SVOO
ボブは私にプレゼントをくれた。

(11) I kept my room clean.:第5文型 SVOC
私は部屋を綺麗にしておいた。

(9)は第3文型で、動詞 likes の目的語が cats です。このように主語、動詞、目的語のみで構成されていて補語を使わない他動詞を完全他動詞と言います。

(10)は第4文型で、目的語を二つとります。動詞 gave に対して me と a present という二つの目的語が来ています。第4文型の他動詞は補語を使わず目的語を二つとるので、完全他動詞です。

(11)は第5文型で、動詞 kept が目的語 my room をとり、その後に補語 clean が来ています。第5文型の他動詞は補語を必要とし、不完全他動詞と言います。

自動詞と他動詞の違いと見分け方

自動詞と他動詞には大きな違いが以下の二つあります。

  • 目的語が不要なのが自動詞、必要なのが他動詞
  • 前置詞が必要なのが自動詞、不要なのが他動詞

ここまで述べてきたように、自動詞は目的語をとらない動詞で、他動詞は目的語をとる動詞です。

他動詞を訳すときには動詞そのものに「~を、~に」が含まれるため、他動詞の後に目的語がないと訳が不自然になると考えれば簡単に理解できます。

他動詞(watch)に目的語がないとこうなる

正 I watched XXX. 私はXXXを観た。←自然な訳

誤 I watched. 私はを観た。←不自然な訳

自動詞は目的語をとらないため、動作の対象や行為の具体的な内容を説明するときには、〈前置詞+名詞〉の形をとると初めに説明しました。

一方他動詞は目的語を直後に必要とするため、前置詞は不要です。よって、動詞の後に何もないもしくは前置詞が来ていれば自動詞、前置詞がなく直後に目的語と思われる名詞が来ていれば他動詞であると大まかに見分けられます。

自動詞・他動詞を覚える必要性

自動詞と他動詞は覚える必要がないのと思う方もいるかもしれません。しかし、何が自動詞で何が他動詞かをその都度覚えていかないと、英会話や英作文で誤った使い方をすることになります

例えば、「行く」という意味を持つ動詞に go と visit の二つがあります。同じ意味を持つ動詞ですが、go は自動詞で visit は他動詞です。実際の使い方を見てみましょう。

正 I go to Tokyo. 
誤 I go Tokyo. ←自動詞なので前置詞 to が必要

正 I visit Tokyo. 
語 I visit to Tokyo. ←他動詞なので前置詞 to は不要

このように、動詞ごとに自動詞なのか他動詞なのかを覚えておけば誤用を防げます。

「自動詞・他動詞」という言葉を覚えないとしても、「go to+場所」や「visit+場所」という使い方を覚える必要はあるので、その動詞ごとに使い方を覚えておきましょう。

何度も発音したり文章をつくったりすると自然に使い方を覚えられます。

間違えやすい自動詞・他動詞

英語の動詞の中には、自動詞と他動詞を間違えやすいものがいくつかあります。そこで、ここでは他動詞に間違えやすい自動詞と、自動詞に間違えやすい他動詞を紹介します。

他動詞に間違えやすい自動詞

他動詞に間違えやすい自動詞とは、本当は動詞の後に前置詞が必要なのに、他動詞のように前置詞を用いずに使ってしまうことがよくある自動詞です。

これらの動詞には、動作の対象を表すときに必ず前置詞が必要となります

他動詞に間違えやすい自動詞の正しい使い方 意味 誤用例
agree with you あなたに賛成する × agree you
apologize to you あなたに謝る × apologize you
complain of[about] it それについて不満を言う × complain it
graduate from high school 学校を卒業する × graduate high school
look at you あなたを見る × look you
listen to the music 音楽を聴く × listen the music
object to it それに反対する × object it
wait for her 彼女を待つ × wait her
Tips 【becomeは自動詞?他動詞?】

「~になる」という意味を持つ動詞 become は自動詞と他動詞どちらでしょうか?例文を見てみましょう。

I became a teacher. 私は教師になった

この文章を見ると、became の直後に名詞が来ていて、かつ become という動詞自体が「~になる」という意味を持っているため、一見他動詞かと思えます。

しかし、became の後の a teacher の品詞は目的語ではく、補語です。つまりこの文章はS=Cがなりたつ第2文型であり、この became は自動詞です。

自動詞に間違えやすい他動詞

自動詞に間違えやすい他動詞とは、本当は動詞の直後に目的語が来るべきところを誤って前置詞を用いてしまいやすい他動詞のことです。

これらの動詞には前置詞を用いません

自動詞に間違えやすい他動詞の正しい使い方 意味 誤用例
approach the city その都市に近づく × approach to the city
attend a meeting ミーティングに参加する × attend to a meeting
discuss the matter その問題について議論する × discuss about the matter
enter the room 部屋に入る × enter into the room
leave this town この町を去る × leave from this town
marry him 彼と結婚する × marry with him
mention it それについて話す × mention about it
reach the school 学校に着く × reach to the school
resemble Daniel ダニエルに似ている × resemble to Daniel
Tips 【enterの使い方】

ここで紹介した enter という動詞ですが、目的語が the room のようなはっきりとしたものではなく、抽象的なものの場合は enter into a discussion のように前置詞を使います。

自動詞と他動詞で意味が異なる動詞

英語には数えきれないほど多くの動詞がありますが、その動詞は自動詞と他動詞に二分割されるわけではなく、自動詞の使い方も他動詞の使い方も両方持つ動詞が数多く存在します。

そこで、自動詞と他動詞の両方の意味を持ち、それぞれで意味が大きく異なるものの代表を二つ紹介します。

動詞 自動詞の意味 他動詞の意味
leave 出発する、去る ~を置き忘れる
stop 立ち止まる ~をやめる

(12) I leave for work at 8:00 every day. ←自動詞の使い方
私は毎日8時に仕事に出発する

(13) I left my key at home. ←他動詞の使い方
私は家に鍵を忘れた

(14) I stopped to look at my smartphone. ←自動詞の使い方
私はスマホをみるために立ち止まった

(15) I stopped smoking last year. ←他動詞の使い方
私は去年禁煙をした(煙草を吸うのをやめた)。

このように自動詞の意味と他動詞の意味が異なるものが沢山あります。自動詞と他動詞で意味が異なる動詞を使い分けられるようにしましょう。

意外な意味を持つ自動詞・他動詞

自動詞・他動詞には、意外な意味をもつ動詞があります。

意外な意味を持つ自動詞

動詞 意外な自動詞の意味
read 読める、解釈される
sell (商品などが)売れる
cut (はさみなどが)切れる
hold (天気や状況などが)持ちこたえる
drink 酒を飲む
do 十分である、役に立つ
pay 割に合う
last 続く、持ちこたえる
matter 重要である
attend 注意する

sell や cut、drink など、他動詞の使い方が有名で自動詞の使い方を知らなかった人も多いと思います。この際に是非覚えましょう。

意外な意味を持つ他動詞

動詞 意外な他動詞の意味
run ~を経営する
move ~を感動させる
stand ~を我慢する
drive ~を駆り立てる、追い立てる
cover (費用など)をまかなう~を報道する
miss ~をさみしく思う~に乗り遅れる
~を免れる~しそこなう
meet (需要や必要など)を満たす

意外な意味を持つ自動詞に加え、他動詞の方も使えるように練習しましょう。

意味と活用が紛らわしい自動詞・他動詞

英語の動詞でよく問われる意味と活用が紛らわしいものに、「lie と lay」、「rise と raise」があります。ここではそれぞれについて表にしてまとめたので、意味と活用を間違えないように覚えましょう、試験で頻出です。

原形 過去形 過去分詞形 現在分詞形(-ing形)
lie(嘘をつく):自動詞 lie lied lied lying
lie(横たわる):自動詞 lie lay lain lying
lay(~を横たえる):他動詞 lay laid laid laying

とてもややこしいですね。英文中で出てきたときには、これがどの動詞の活用なのかを見極める必要があります。しっかり三つとも覚えましょう。

原形 過去形 過去分詞形 現在分詞形(-ing形)
rise(上がる):自動詞 rise rose risen rising
raise(~を上げる):他動詞 raise raised raised raising

さきほどの lie と lay よりはややこしさが低いですが、どちらが自動詞・他動詞なのかを忘れないようにしましょう。

(12) I lied to my mom.
私は母に嘘をついた。

(13) I lay on the floor.
私は床に横たわった。

(14) I lay my cat on the bed every night.
私は毎晩猫をベッド上に横たえる。

(15) The sun is rising.
太陽が昇っている。

(16) He is raising his hand.
彼は手を挙げている。

【大学受験英語対策】練習問題

練習問題

問1 次の太字の動詞が自動詞か他動詞か答えよ。

(1) He drank milk.
彼は牛乳を飲んだ。

(2) Bob agrees with me.
ボブは私に賛同している。

(3) Mary gave me an apple.
メアリーは私にリンゴを一個くれた。

問2 次のかっこの中に入る選択肢を選べ。

Some students ( ) on the ground.

lies / laid / lay / laying / lain

問3 次の文章を日本語に訳せ。

This knife cuts well, so sells well.

解答

問1

(1) drank(drinkの過去形)は動詞の直後に milk という目的語をとっているので他動詞と分かります。この文は第3文型です。

(2) agrees は動詞の直後に with という前置詞がきているので自動詞だと分かります。この文は第1文型です。

(3) gave(giveの過去形)は動詞の直後に me と an apple という二つの目的語が来ているので、他動詞と分かります。この文は第4文型でSVOO型です。

問2

正解 lay
主語が三人称複数形なので、動詞にはsがつかない、haveやareなどが文にないの過去分詞形と現在進行形は除外、この文章の on the ground 部分は目的語ではなく、on という前置詞が来ているので、()に入るのは自動詞だと分かる。適切なのは、自動詞 lie(横たわる)の過去形である lay 。

問3

このナイフはよく切れる、だからよく売れる。

この文章では cut と sell の自動詞の意味を問われています。cut には「~を切る」という意味だけでなく「切れる」という自動詞の意味が、sell には「~を売る」という意味の他に「売れる」という自動詞の意味があります。

自動詞と他動詞の理解は、動詞の正しい使い方の基礎になります。試験でも、この記事の最初に出した discuss の使い方のような問題が出題されます。そのため、どの動詞が自動詞・他動詞それぞれでどのように使うのかを覚えていきましょう!

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