助動詞should|意味や用法・ought toとの違いまで例文・問題付きで解説

should は助動詞の仲間です。

英語では、助動詞を使って話し手の判断や様々な気持ちを表します。

助動詞の基本的なルールについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

shall と should

should は文法上 shall の過去形とされます。しかし should と shall は全く違う使われ方をするので、別物と捉えてください。

shall についてはこちらの記事で解説しています。

should のコアイメージは「~すべきだ」と「~のはずだ」

助動詞 should のコアイメージは、
「~すべきだ」と「~のはずだ」 です。

このイメージから派生した用法が、

  • 義務・忠告
  • 推量
  • 過去の非難・後悔
  • その他(控えめ、疑念、万が一)

になります。文脈によって should の意味は多様だということがわかります。

以上のことを念頭に、それぞれの用法を確認していきましょう。

should の用法

義務・忠告

(1) You should be more careful.
あなたはもっと注意(すべきだ / した方がよい)。

(2) Drivers should obey the speed limit.
運転手は速度制限を守るべきだ。

(3) You should not [shouldn’t] stay up late.
あなたは夜更かしを(すべきでない / しない方がよい)。

(1)、(2)の should は
~すべきだ」「~した方がよい
という義務・忠告の意味を表します。

また(3)のように should not [shouldn’t] という否定形を用いると
~すべきでない」「~しない方がよい
という意味になります。

なお、should は「義務」の意味を表す類似の語句と比べて、強制力は強くありません。一般に、 should ≦ ought to < had better < have to < need to < must の順に強制力が強くなります

ought tohad betterhave tomust については、こちらの記事で解説しています。

推量

(4) He should get to the office in an hour.
彼は1時間以内に会社に着くはずだ。

(5) The bus should come soon.
バスはすぐ来るはずだ。

(6) You shouldn’t have any trouble finding the restaurant.
あなたがそのレストランを見つけるのはむずかしくないはずだ。

(4)、(5)の should は
~のはずだ
という推量の意味を表します。

また(6)のように否定形を用いると、
~でないはずだ
という意味になります。

なお、should は「推量」の意味を表す類似の語句と比べて、確信度は中程度です。一般に、 could < might < may < can < should ≦ ought to < would < will < must の順に確信度が強くなります

canmaywill については、こちらの記事で解説しています。

その他の用法

should の主な用法は上で述べたものになりますが、それ以外にもいくつかの用法があります。

(7) I should say [think] there were about twenty people at the meeting.
会議には20人くらいが出席していたと思いますが。

(8) How should I know?
一体どうして私が知っているのですか?(=私が知っているわけがない。)

(9) If you should change your mind, please contact me.
= Should you change your mind, please contact me.
万が一あなたの気が変わることがあれば、私に連絡してください。

(7)は「控えめ」や「ためらい」の気持ちを表す用法です。一人称を主語として、say、think、imagine などの動詞とともに使われます。「~なのですが」のようなニュアンスになります。

(8)は、howwhat とともに用いて「疑念」や「不可解」を表す用法です。「一体どうして」のような意味になります。

(9)は「万が一」を意味する用法で、if節の中で用いられます。〈Should + 主語 + 動詞の原形〉 という倒置の形をとることもあります。

should の疑問形

should を使った疑問文は 〈Should + 主語 + 動詞の原形〉 の語順になります。

(10) Should I go to the party?
私はパーティーに行くべきですか?

この疑問文に対する返答は、Yes の場合は、“Yes, you should.” を使いますが、No の場合は、「その必要はない」を意味する “No, you don’t have to.” / “No, you don’t need to.” / “No, you needn’t.” などを使います。

上でも説明した通り、should not は「~すべきでない」という意味になるので、返答としては不適切です

that節内で用いられる should

should には that節内で用いられる特別な用法があります。

that節内で用いられる should

A感情や判断を表す形容詞に続くthat節
(11) It is natural that she should be disappointed.
彼女ががっかりするのも当然だ。

B必要性や緊急性を表す形容詞に続くthat節
(12) It is important that we (should) share information.
我々が情報を共有することが大切だ。

C提案や要求を表す動詞に続くthat節
(13) She proposed that we (should) decide by majority.
彼女は私たちが多数決で決めることを提案した。

Aの形では、natural (当然だ)、right (正しい)、strange (奇妙だ)、surprising (驚くべきだ)、wrong (間違っている) などの形容詞が用いられます。

Bの形では、desirable (望ましい)、essential (必要不可欠だ)、important (重要だ)、necessary (必要だ)、urgent (緊急だ) などの形容詞が用いられます。また、この文型における should はしばしば省略されますが、その場合でも動詞は原形を使います

Cの形では、advise (助言する)、decide (決定する)、demand (要求する)、insist (要求する)、order (命令する)、propose (提案する)、recommend (勧める)、request (要求する)、suggest (提案する) などの動詞が用いられます。また、この文型における should はしばしば省略されますが、その場合でも動詞は原形を使います

A の should には、話し手の感情を込める効果があり、BC の should には、「(これから)~であるように」「(これから)~するように」という意味が含まれています。

〈should + have + 過去分詞〉

〈should + have + 過去分詞〉 の形で、過去の事柄に対する非難後悔推量などを表すことができます

(14) I should have gone to the party last night.
私は昨晩のパーティーに行くべきだった。

(15) You should not have been angry at that time.
あなたはその時怒るべきではなかった。

(16) She should have arrived at the hotel by now.
彼女は今ごろホテルに着いたはずだ。

(14)と(15)は、過去の事柄に対する非難・後悔を表す用法です。肯定文では「~すべきだった(のにしなかった)」、否定文では「~すべきではなかった(のにした)」 という意味になります。

(16)は、過去の事柄に対する推量を表す用法で、「〜したはずだ」「〜だったはずだ」という意味になります。

should と ought to

ought to は、should と同じく「~すべきだ」「~のはずだ」という意味を表します。should が主に主観的な判断を表すのに対し、ought to には客観的なニュアンスがあります。なお、ought to は should ほど頻繁には使われません。

(17) You ought to give up smoking.
(客観的に見て)あなたはタバコをやめるべきだ。

(18) He ought to be here in a few minutes.
(状況から見て)彼は数分で到着するはずだ。

ought to についてはこちらの記事で解説しています。

練習問題

最後に練習問題を解いてみましょう。

練習問題

問1 次の文を和訳しなさい。
Should you see John, please let me know.

問2 次の文の空所にあてはまる語句を答えなさい。
I suggested that (   ) (   ) (   ).
私は彼にもっと運動するよう提案した。

問3 次の文を英訳しなさい。
彼はもっと気をつけるべきだった。

解答

問1
万が一ジョンに会ったら私に知らせてください。
(解説)
「万が一」を意味する should の用法です。通常は if節の中で用いられますが、この問題では〈Should + 主語 + 動詞の原形〉という倒置の形をとっています。

問2
he exercise more
(解説)
問題文中の suggest は「提案」を表す動詞なので、that節中の動詞は原形になります。動詞の前には should が来る場合と省略される場合がありますが、この問題では省略されています。

問3
He should have been more careful.
(解説)
訳に「~べきだった」とあるので、「過去の事柄に対する非難・後悔」の意味を表す「should + have + 過去分詞」を使います。

should の理解を深めるために、must や had better などの記事も併せてご覧ください。