(z−α)(z−α2)(z−α)(z−α2)
を展開することを考えます。また、この 4 つのかっこを左から順に①,②,③,④と名付けます。
かっこの中には項がそれぞれ 2 つずつあり、それぞれのかっこの中からどちらかの項を取り出して、それら 4 つの数の積をとることができます。
展開するとは、このすべての組合せにおける積を足し合わせることです。
具体的な例を考えてみましょう。
① から z を、② から −α を、③ から α を、④ から z を取り出すとすると、その積は −ααz2 となります。
① からは z と −α の 2 通りを取り出すことができます。②,③,④ も同様にそれぞれ 2 通りの取り出し方があるので、全部で 24=16 個の数が出てくることになります。
ここで、z3 の係数を考えますが、これは ①,②,③,④ のうち 3 つのかっこから z を取り出す場合を考えればよいので、逆に z を取り出さないかっこを考えることで、
−αz3−α2z3−αz3−α2z3=−(α+α2+α+α2)z3
となります。よって、z3 の係数 −(α+α2+α+α2) が得られます。
解と係数の関係を導出するときもこれと同じ考え方でできるので、理解しておくとよいと思います。