制限用法・非制限用法|表現や意味の違い・コンマを用いた関係詞の訳し方を解説

更新日時 2021/10/21

突然ですがこの2文の違いがわかりますか?

He has two children who work as consultants.

He has two children, who work as consultants.

両方とも関係代名詞 who が用いられていますが、関係代名詞の前にコンマがあるかないかという違いがあります。

コンマがない方を制限用法(限定用法)、ある方を非制限用法(非限定用法、継続用法) と呼びます。

今回は両者の違いや訳し方、用法について学んでいきましょう。

目次
  • 制限用法と非制限用法の違い

  • 非制限用法の訳し方のコツ

  • 非制限用法のポイント

  • 関係副詞の非制限用法

  • 【大学受験英語対策】練習問題

制限用法と非制限用法の違い

制限用法と非制限用法の違いを簡単に言うと、

制限用法:コンマがなく、先行詞の持つ性質を限定する<br>非制限用法:コンマがあり、先行詞に補足説明する

となります。実際に例文を見ていきましょう。

(1) He has two children who work as consultants.
彼にはコンサルタントとして働いている2人の子供がいます。
3人目以降の子供が存在する可能性あり

(2) He has two children , who work as consultants.
彼には2人の子供がいて、彼らはコンサルタントとして働いています。
子供は2人しかいない

(1)は、関係代名詞の前にコンマを置かない制限用法です。先行詞two childrenが「コンサルタントとして働いている」という内容により制限を加えられています。

関係代名詞以前の、he has two childrenという情報だけでは聞き手にはどのような2人の子供なのかわからないので、who以下の関係詞で意味を限定しています。

制限用法を使うと、彼にはコンサルタントとしては働いていない3人目、4人目以降の子供がいる可能性があります。

2人について限定して話しているということで、このことから制限用法には限定用法という別名もあります。

(2)は、関係代名詞の前にコンマを置く非制限用法です。こちらの文ではコンマの前で、「彼には2人の子供がいる」というように内容が完結しています。

そしてその息子について「コンサルタントとして働いている」という補足説明がついています。よって非制限用法を使うと、彼には2人しか息子がいないということになります。

非制限用法には継続用法、非限定用法という別名もあります。

制限用法と非制限用法の違いを表にまとめました。

制限用法 非制限用法
コンマ なし あり
関係詞 which/who
where/when/why/
that
which/who
where/when/why
役割 先行詞を限定する 先行詞の補足説明をする

非制限用法の訳し方のコツ

非制限用法はコンマ以下で前文の内容を補足説明しますが、文の繋げ方は状況によって変わります。

よって接続詞を用いて書き換えると論理関係が明示されて意味が通りやすくなります。

(3) She has two children, who are students.
彼女には2人の子供がいて、彼らは学生だ。

(4) She gave me a piece of cake, which was not very good.
彼女は私にケーキをくれたが、それはあまり美味しくなかった。

(5) I went to see Tom, who had called me.
私はトムに会いに行った。というのも、彼が電話をくれたからだ。

(3)では、彼女の2人の子供について、「彼らは学生だ」と述べているので、

She has two children, and they are students.

と書き換えることができます。

(4)では、もらったケーキについて、「あまり美味しくなかった」と述べているので、

She gave me a piece of cake, but it was not very good.

と書き換えることができます。

(5)では、トムが電話をくれたことが、私がトムに会いに行った理由として語られているので、

I went to see Tom, because he had called me.

と書き換えることができます。

非制限用法のポイント

次に、非制限用法の重要なポイントを紹介していきます。

非制限用法whichの用法

非制限用法のwhichですが、名詞・名詞句だけでなく、直前の文の内容・文中の一部の句や節も先行詞に取ることができます。

(6) I played handball for the first time, which was fun.
私は初めてハンドボールをしたが、それは面白かった。

(7) He said that I ate the cake, which was wrong.
彼は、ケーキを食べた犯人は私だと言ったが、それは間違っていた。

(8) He failed the exam, which was unexpected.
彼は受験に失敗したが、それは予想外だった。

(6)では、handballという語句が先行詞になって、「それが面白かった」という補足説明が加えられています。

I played handball for the first time. It(=handball) was fun.

(7)では、that以下の「私がケーキを食べたということ」が間違っていたということなので、先行詞がthat以下の節であることがわかります。

この時関係代名詞はwas wrongの主語になっています。

He said that I ate the cake. It(=that I ate the cake) was wrong.

(8)では、「彼が試験に落ちたこと」が驚きだったということなので、先行詞が主節の内容全体であることがわかります。

He failed the exam. It(=that he failed the exam) was unexpected.

このように、関係代名詞の非制限用法の時には先行詞が何かすぐにはわからないことがあります。

そこで、which以下の関係詞節で何について説明しているのかをしっかり見極めて、先行詞を決めることが重要です。

なお、関係代名詞whichの用法についてより詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

thatは非制限用法で使えない

(9) I bought a computer yesterday, which was already out of order.
私は昨日パソコンを買ったが、それはすでに故障していた。

I bought a computer yesterday, that was already out of order.

関係代名詞thatには非制限用法はありません。

非制限用法に特有の表現

非制限用法特有の表現もいくつか紹介しておきます。

先行詞が唯一のもの

先行詞が固有名詞など唯一のもののとき、非制限用法を用います。

制限用法が先行詞を限定するものであり、もともと意味が限定されている固有名詞に用いることはありません。

(10) Do you know Van Gogh, who is the world-famous painter?
世界的に有名な画家であるゴッホをあなたは知っていますか。

(11) My father, who lives in London, came back to Japan the other day.
私の父はロンドンに住んでいるが、先日日本に帰ってきた。

(10)について、Van Goghは個人名なので制限用法は使えません。関係代名詞節をつなげる場合、コンマを前に置いて非制限用法(継続用法)にします。

(11)についても、my fatherは特定の人物なので関係代名詞で修飾する場合はコンマを前に置きます。

関係詞が文中に挿入

(12) Our teacher, who is usually strict, are very kind today.
私たちの先生は普段厳しいが、今日は優しい。

この文では、主語our teacherと動詞areの間に、主語に関する情報を追加する関係詞節が挿入されています。

継続用法(=非制限用法)の関係詞節が、前後にコンマを置く形で挿入されます。

〈which+名詞〉の訳し方

非制限用法のwhichは、〈,(前置詞+) which + 名詞〉という形で「そしてその〇〇を(は・が)」という意味になります。

このように、関係代名詞が直後の名詞を修飾して形容詞と接続詞の働きをするものを関係形容詞といいます。

関係形容詞になる関係代名詞には他にもwhat, whatever, whichever があります。

(13) The teacher told Tom to study harder, which advice he didn’t follow.
先生はトムにもっと勉強しろと伝えたが、彼はそのアドバイスに従わなかった。

関係形容詞について詳しく学びたい方は、以下の記事を参考にしてください。

関係副詞の非制限用法

これまで関係代名詞の非制限用法について学習してきましたが、関係副詞のwhereとwhenにも非制限用法が存在します。

今度はそれについて見ていきましょう。

なお、関係副詞ですが関係詞節中で副詞の役割を果たすもののことを言います。

関係副詞についてもっと知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

(14) I went to San Francisco, where I developed my IT skills.
私はサンフランシスコに行き、そこでITスキルを身につけた。

(15) I was on the train at midnight, when the earthquake hit.
午前0時に電車に乗っていると、その時地震が起きた。

(14)では、先行詞San Franciscoについて、where以下の関係副詞節で「そしてその場所で私はITスキルを身につけた」と補足説明しています。

(15)では、先行詞midnightについて、when以下の関係副詞節で「そしてその時地震が発生した」と補足説明しています。

関係副詞には他にもhowとwhyがありますが、それらには非制限用法はありません。

関係副詞節の挿入

関係代名詞の時と同様に、関係副詞節も文中に挿入して使うことができます。

(16) Yesterday, when we went to the restaurant, was a regular day off.
昨日私たちはレストランへ行ったが、その日は定休日だった。

(16)ではyesterdayが先行詞でありかつ文の主語になっています。yesterdayの直後にそれについて補足説明する関係副詞節が入り、直後に主節の動詞が来るのでそこでまた区切ります。

【大学受験英語対策】練習問題

練習問題を通して定着度を確かめましょう。

練習問題

問1 次の文章を和訳しましょう。
1. I played soccer yesterday, which was not very interesting.
2. He went on a trip to China, where he met her.

問2 次の文章の先行詞が何か指摘しましょう。
1. He gave me an apple, which was delicious.
2. He said I would win, which was true.

解答

問1
1. 私は昨日サッカーをしたが、それはあまり面白くなかった。

非制限用の文章は先行詞が何か関係詞節から推測することと、接続詞を用いて適切な論理関係を見出すことが重要です。

関係詞節をみると先行詞はsoccerだと推測でき、「サッカーが面白くなかった」ということなので、butの意味を補って「私は昨日サッカーをしたが」とすると意味が通りやすいです。

  1. 彼は中国へ旅行に行き、そしてそこで彼女に出会った。

関係詞節をみると場所を先行詞にとるwhereがあるので先行詞はChinaとわかります。彼は中国へ行き中国で彼女と出会ったということなので、順接のandの意味を補うと意味が通りやすいです。

問2
1. an apple

which以下で「それは美味しかった」と述べられているのでan appleが先行詞です。

  1. I would win

which以下では「私が勝つだろう」ということが正しかったということなので、I would winが正解です。このように非制限用法では文の一部分も先行詞になります。

参考書とかの例文ってその時流行しているものがよく取り入れられることがあって、読み返すと懐かしいなと思うことがあります。

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