【速報|解答・解説あり】東大英語2022

この記事は,本日2022/2/26に実施された「2022年度東京大学入学試験 英語」の速報記事です。

全体分析

項目 データ
試験日時 2022/2/26(土)
試験時間 120分(うちリスニング30分)
大問数 5
分量 やや増加
難易度 標準

大問分析

問題番号 分野 難易度
1(A) 要約 標準
1(B)(ア) 長文 やや難
1(B)(イ) 並べ替え
2(A) 英作文 標準
2(B) 英訳 標準
3(A)(B)(C) リスニング 標準
4(A) 長文(誤りの指摘) やや難
4(B) 長文(和訳)
5(A) 長文(文意把握)
5(B) 長文(並べ替え)
5(C) 長文(文意把握) 標準
5(D)(ア) 長文(空欄補充) 標準
5(D)(イ) 長文(空欄補充)
5(D)(ウ) 長文(誤りの指摘)

※以下の解答・解説,講評等はいずれも東京大学が公表したものではなく,当サイトオリジナルのものです。問題文の確認はこちら

第1問

1(A)

解答例

人類は食物を分け合う行為を基盤に言語、技術、道徳などを形成し、狩猟、農耕、輸送、調理などを発展させてきた。食物は単なる栄養源を超えた様々な役割を果たしてきた。(79字)

コメント

「人類にとっての食物の意義」を簡潔にまとめる。この問題で差がつく可能性は低いので、あまり時間をかけないことが重要。

1(B)(ア)

解答
  1. e  2. c  3. d  4. b  5. f
コメント

選択肢の a は “start the conversation” となっているため、本文の内容とは正反対となる。最初に a を除外することができれば、残りの選択肢は比較的容易に選べる。

1(B)(イ)

解答

when they would have liked the conversation to have been over
(彼らがいつ会話が終わって欲しかったと思ったのか)

コメント

本文の述語動詞が asked なので、並べ替えの部分は when で始まる間接疑問となる。文脈と they, would, liked, conversation, over などの単語から、並べ替えの英文は「彼らは会話がいつ終わって欲しかったのか」という内容であると判断する。

第2問

2(A)

解答例

I don’t necessarily think that art should be useful to society. Art is a form of self-expression by the artist, and whether or not it is appreciated is a matter of personal taste, and should be considered separately from social issues. In fact I don’t think that works created for the purpose of benefiting society can be called art in the first place. (63語)

(私は、芸術が社会の役に立つべきだとは必ずしも思わない。芸術とは作家の自己表現の産物であり、それを評価するか否かは個人の趣味の問題で、社会の問題とは切り離して考えるべきである。そもそも社会の役に立つことを目的に作られた作品を芸術と呼ぶことはできないと考える。)

コメント

最初に主張に対する考えを述べ、その後に理由を添える。文の内容より文法のミスによる失点を防ぐことを重視する。

2(B)

解答例

There are some things you can only notice when you are an outsider, and that’s fine. But I often wonder how this town would look like if I were a local resident instead of a tourist.

コメント

「外部に立っている」→「よそ者である」のように変換すると書きやすくなる。

「もし~だったら…だろう、と考える」→ 「wonder + 間接疑問」の構文。間接疑問の部分は仮定法過去を使って書く。

「現地人」→「現地の住民(local resident)」

第3問

(A)(B)(C)

解答

6. c  7. a  8. b  9. b  10. e

11. a  12. c  13. b  14. a  15. c

16. e  17. e  18. a  19. e  20. a

第4問

4(A)

解答

21. c (it is to be → it is)

22. e (made → done)

23. b (time → times)

24. d (remains as → remains)

25. a (I was → I have been)

コメント

21. 「予定」や「義務」を意味する be to は、この文脈では不要。

22. 「~のために最大の貢献をした」という意味なので、“had made most for” ではなく “had done most for” が正しい。

23. 「時代」は time ではなく times

24. remain は補語を直接とる。as は不要。

25. 直後に since my school days とあるので、過去形の was ではなく、現在完了形の have been を使う。

4(B)

解答

(ア)彼の先生が彼に黄色いラベルのついた本を借りるように指示していたので、彼は自分の好きな本が借りられるとは思わなかった。

(イ)子供たちに読み方を教えるという崇高な使命と、読書を好きにさせるという同じく崇高な使命の間には隔たりがある。

(ウ)本のラベリング、年齢による規制、制限的な運営方針などによって選択肢を減らすことは、子供たちに本や読書を好きにさせる戦略とは言えない。

第5問

5(A)(B)(C)(D)

解答

(A)下線部は、学芸会のミュージカルで女性に男性の役を演じさせることを指している。このようなことは、男女の役割が明確に区別されていた1980年代のアメリカでは考えられないことであった。

(B)How had they known what they looked like
(どのようにして彼らは自分たちがどんな姿をしているのかが分かったのだろう)

(C)著者は長い間、自らの女性としての性に違和感を抱いていた。ある日、舞台上で男性の役を演じている自分をビデオで見た著者は、ビデオの中の自分が心の安らぎを感じているように見えた。

(D)
(ア)26. a  27. b  28. f  29. d  30. c  31. e
(イ)a
(ウ)c

コメント

(C)心の安らぎを感じているのは、ビデオを見ている著者ではなく、舞台上の著者である点に注意。

(D)(ウ)

  • 著者は、自らの性に違和感を覚えていたが自分の体を嫌っていたわけではない。よって a は不正解。
  • 著者が男の子たちと遊んでいたのは本人の意志による。よって b は不正解。
  • I should be happy to be a girl―there were so many good things about it. I knew there were; との記述から d は不正解。
  • 著者は小学生のころから女性であることに違和感を覚えていた。よって e は不正解。