不定詞の意味上の主語とは|for・ofで示す場合や訳し方の違いまで例文付きで解説

更新日時 2021/10/08

英語の重要な文法事項の一つに、「不定詞(to不定詞)」というものがあります。

不定詞とは動詞の原形の前に「to」をつけることで「〜する」という動詞を元に名詞・形容詞・副詞などの役割をすることができる節を作ることができるものです。

to不定詞の3つの用法についてはこちらの記事でそれぞれ解説しています。

この記事では、そんな不定詞を学ぶ際に頻出する「意味上の主語」について例文付きで解説します。

目次
  • 不定詞の意味上の主語とは

  • 不定詞の意味上の主語をforで表す場合

  • 不定詞の意味上の主語をofで表す場合

  • 不定詞の意味上の主語が示される場合

  • 不定詞の意味上の主語が示されない場合

  • 【大学受験英語対策】練習問題

不定詞の意味上の主語とは

不定詞を含む準動詞(不定詞・動名詞・分詞)は、そもそも動詞が元になっているため必ず主語が必要になります。しかし、それが文全体の主語と同じとは限りません。

そこで文全体の主語とは区別された不定詞の主語「意味上の主語」が存在します。

I want you to follow me.
私はあなたについてきてほしい。

例えば上の例文では、文章全体の主語は「I(私)」ですが、不定詞部分の「to follow me(私についてくる)」を行う主語は「you(あなた)」になります。

これが不定詞の意味上の主語です。

不定詞の意味上の主語の示され方にはいくつかのパターンがあります。

以下で実例を見ていきます。

不定詞の意味上の主語をforで表す場合

(1) It is difficult for me to learn English.
英語を学習することは私にとって難しい。

(2) This is a good book for beginners to read.
これは初心者が読むには良い本だ。

for+主語+to不定詞」の形のとき、意味上の主語が「for」によって示されます。

(1)の例文では「to learn English」の主語が「for」で示された「me(私)」になってていて、(2)の例文では「to read」の主語が「beginners(初心者)」になっています。

forで示す意味上の主語は、主に(1)の例文のように、形式主語の「it」を用いた不定詞の名詞的用法とともに使われます。

しかし、名詞的用法だけではなく、(2)のような形容詞的用法や副詞的用法とともに使われる場合もあります。

Tips 「for+名詞」の訳し方の違い

上の例文にもあるように「for+名詞」で意味上の主語を表す際、訳し方は「〜にとって」と「〜が」の主に2通り存在します。

どちらでも使える場合が多いですが、ここでは文章の前後関係や内容で意図的に訳し分ける場合を解説します。

例:He understood this English sentence easily, but it was difficult for me to understand it.

この文章では、「簡単に英文を理解した彼」との対比としての「私」となっているので、「私にとっては~」のように訳すことが自然になります。

不定詞の意味上の主語をofで表す場合

(3) It was kind of you to help me.
私を助けてくれるなんてあなたは親切だった。

(4) How careless of him to lose the key!
鍵をなくすなんて彼はなんて不注意なんだ!

不定詞の主語を「of+名詞・代名詞」で表すこともできます。

主に例文(3)のように形式主語の「It」を用いた形で、人の能力や性質・人柄などを主観的に表す場合が多いです。

また(4)のように、感嘆文でも同じように用いることができます。

人の能力や性質・人柄などを表す主な形容詞は以下の通りです。

形容詞 意味 形容詞 意味
kind/good/nice 親切な smart/wise/clever 賢い
stupid/foolish/silly ばかな bad ひどい
polite 礼儀ただしい rude/impolite 無礼な
considerate 思慮深い careless 不注意な
wrong 間違った selfish 自己中心的な
brave 勇敢な cruel 残酷な

不定詞の意味上の主語が示される場合

(5) I want you to come to the party tomorrow.
私はあなたに明日のパーティーに来てほしい。

(6) He heard the man sing.
彼はその男が歌うのを聞いた。

不定詞の意味上の主語は「SVO+to不定詞(または原形不定詞)」の形でOとして示されます。

例えば(5)の例文では、「you」が「to以下(パーティーに行く)」という行為の主語になっています。

また(6)の例文のように、原形不定詞を取る場合も同様に主語が示されます。原形不定詞をとる主な動詞を以下にまとめました。

動詞 意味
help 助ける
使役動詞 make (むりやり)〜させる
let (やるたいように)〜させる
have (依頼して)〜させる
知覚動詞 see/look (at)/watch 見る
hear/listen (to) 聞く
feel 気づく

不定詞の意味上の主語が示されない場合

(7) I got up early to watch the soccer game.
私はサッカーの試合を見るために早起きした。

(8) It’s not easy to understand the theory of relativity.
相対性理論を理解することは簡単ではない。

(9) Jack’s dream is to travel around the world.
ジャックの夢は世界中を旅することです。

不定詞の意味上の主語が示されない場合は、3つのパターンが存在します。

(7) 意味上の主語が文全体の主語と一致する場合
例文では全体の主語である「I(私)」と「to以下(サッカーの試合をみる)の主体」が一致しているため、意味上の主語が示されていません。

(8) 意味上の主語が一般の人々の場合
例文では「to以下(相対性理論を理解する)主体」が一般の人々であるため意味上の主語が示されていません。

(9) 意味上の主語が文脈から明らかな場合
例文では「to以下(世界中を旅する)の主体」がジャックであることが明らかなため意味上の主語が示されていません。

【大学受験英語対策】練習問題

練習問題で定着度を確認しましょう。

練習問題

問1 次の文章の不定詞の意味上の主語を指摘しなさい。

(1) I advised her to clean her room.

(2) It is rude of you to say such a thing.

(3) I turned on the TV to watch the news.

問2 次の文章を日本語に訳しなさい。

(1) The man opened the door for his wife to come in.

(2) It is important to reduce waste.

(3) She told me to save a seat for her.

解答

問1

(1) her「私は彼女に部屋を掃除するよう助言した。」
不定詞の意味上の主語が明示されています。

(2) you「そんな事を言うなんて君は失礼だ。」
不定詞の意味上の主語が「of」で示されています。

(3) I (me)「私はニュースを見るためにテレビを付けた。」
不定詞の意味上の主語が文全体の主語と一致していて明示されていません。

問2

(1) 妻が入れるように、男はドアを開けた。

(2) ゴミを減らすことは大切だ。

(3) 彼女は席をとっておくように私に伝えた。

英語の文章を読むときは常に「主語・述語」の関係性に注意しよう!文全体の主語述語がつかめたら、次に動名詞・不定詞・分詞などの「意味上の主語」がわかるようになると一気に文章が読みやすくなるよ!

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