服の英語表現|clothesやoutfit、garmentの違いや使い分け方など

「服」は英語でなんと言うのでしょうか。

学校では clothes,clothing,wear,outfit など,「服」を意味する様々な単語を習いますが,それぞれの違いを説明しようとすると意外と難しいことがわかります。

また,服の種類(シャツ、ズボン、スーツ など)に関する単語や,「服を着る」「服が似合う」などの表現も、日常会話やショッピングに欠かせません。

今回は「服」に関する様々な単語やフレーズについて見ていくことにします。

「服」の英語

まずは,「服」を意味する様々な単語の違いについて説明します。

単語とそのニュアンス
  • clothes:(一般に)服
  • clothing:(集合的に)衣料品
  • wear: 特定の目的のための服
  • outfit: 特別な機会に着る衣装一式
  • dress: ワンピース,服装
  • garment: 1着の衣服(服飾メーカーなどが使う堅い言葉)

clothes

日本語の「服」に一番近い単語は clothes です。一般に「服」と言いたいときは、clothes を使えばまず問題ないでしょう。

clothes の発音には注意が必要です。スペルを見ると「クロージーズ」のように言いたくなりますが、「クロウズ」(「閉じる」を意味する close と同じ発音)が正解です。th の部分は発音しなくても大丈夫です。

clothes を使った言葉としては、clothes basket(洗濯物かご)、clothes dryer(衣類乾燥機)、clothes iron (アイロン)などがあります。

clothing

clothing は、集合的に「衣料品」を意味します。clothes よりフォーマルな響きをもつ言葉で、意味が広く、帽子や靴なども含みます。

clothing を使った言葉には、clothing store(衣料品店)、food, clothing and shelter(衣食住;語順に注意)などがあります。

「和服」や「洋服」は、Japanese [Western] clothesJapanese [Western] clothing のどちらでも構いません。

clothes や clothing の数え方

clothes は常に複数扱い、clothing は不可算名詞なので複数形はありません。また、これらの単語には、one、two、three などの数詞を直接つけることができません。

「1枚の服」「2枚の服」のように数えるときは、a piece [an item, an article] of clothing、two pieces [items, articles] of clothing のようにします。この場合、clothes ではなく、clothing の方を使います。

「何枚かの服」は、some clothesa few clothessome clothing のように言います。「たくさんの服」の場合は、a lot of clothesa lot of clothing のどちらでも構いません。many clothes や much clothing という言い方は、あまり好まれません。

wear

wear は、特定の目的のための「服」を意味する言葉です。不可算名詞なので複数形はありません。通常は、casual wear(普段着)、men’s [ladies’] wear(紳士[婦人]服)、children’s wear(子供服)のように、前に別の語をつけて使います。

sports wear(スポーツウエア)や work wear(仕事着、作業服)などは、現在、sportswearworkwear のように、1語として使われるケースが多くなっています。また、「下着」は underwear と言います。

outfit

outfit は、特別な機会に着る「衣装一式」のことで、アクセサリーなども含みます。“a new outfit for parties”(パーティー用の新しい衣装)、“a man dressed in a ninja outfit”(忍者の衣装を着た男性)のように使います。

dress

dress は一般に、女性が着るワンピースを意味します。日本語の「ドレス」とは違い、普段着から礼装用のものまで幅広く使えます。

「プリント柄ワンピース」は print dress、「半袖ワンピース」は short sleeve dress(または short-sleeved dress)と言います。

また、dress には「服装」という意味もあり、“His dress is not suitable for this occasion.”(彼の服装はこの場にふさわしくない)、“You can tell she is Indian by her dress.”(彼女は服装からインド人だとわかる)のように使います。

garment

garment は、服飾メーカーなどが使う堅い言葉で、「1着の衣服」を意味します。日常会話で使われることはほとんどありません。

garment bag は、スーツやドレスなどの衣服をハンガーにつるした状態で持ち運べる折り畳み式バッグのことです。

「服」の種類の英語

次に、「服」の種類に関する英語を見ていきます。

shirt

英語の shirt と日本語の「シャツ」は同じではありません。shirt は、一般に「前ボタンが下まである襟つきの男性用長袖シャツ」を意味します。半袖の場合は short sleeve shirt(または short-sleeved shirt)になります。

「Tシャツ」「ポロシャツ」「下着のシャツ」などを指す場合は、shirt を使うのではなく、それぞれ T shirtPolo shirtundershirt と呼んで区別しましょう。「ワイシャツ」は shirt で大丈夫です。

dress shirt は「蝶ネクタイをつけて着る礼装用のワイシャツ」、sweatshirt は「スウェットシャツ」「トレーナー」のことです。なお、trainer という英語に sweatshirt の意味はありません。

pants

pants は、アメリカ英語で「長ズボン」を、イギリス英語で「下着のパンツ」を意味します。イギリス英語の「長ズボン」は trousers、アメリカ英語の「下着のパンツ」は underpants になります。

「短パン」や「半ズボン」は shorts または short pants、「ジーパン」は jeans と言います。

数を数える時は、a pair of pants [trousers, shorts, jeans]two pairs of pants [trousers, shorts, jeans] のようになります。

suit

suit は一般に、日本語の「スーツ」を意味します。男性用は上着(jacket)とズボン(pants / trousers)のセット、またはベスト(vest)を加えた3つ揃い、女性用は上着(jacket)とスカート(skirt)またはズボン(pants / trousers)のセットです。

また、suit には「(ある目的のための)服」を意味する用法もあり、この場合は、前に別の語を伴います。bathing suit(または swimsuit)は「水着」 、space suit(または spacesuit)は「宇宙服」、gym suit は「運動着」になります。

「服」に関するフレーズ

最後に「服」に関してよく使われるフレーズを紹介しましょう。

まず、服を「着る」という場面で使う put onwear の違いについて説明します。

put on が「着る」という1回の動作を表すのに対し、wear は「着ている状態」を意味します。以下の例文で、両者の違いを確認してみてください。

Every morning he puts on his sportswear and goes out for a walk.
彼は毎朝スポーツウエアを着て散歩に出かける。

He is putting on his school uniform.
彼は学生服を着ている最中だ。

It took her half an hour to put on her kimono.
彼女は着物を着るのに30分もかかった。

He put on his coat and went to work.
彼はコートを着て仕事に行った。

Dr. Brown always wears a white coat in his office.
ブラウン医師はいつも診察室で白衣を着ている。

Tom is wearing a blue shirt Today.
今日トムは青いシャツを着ている。

He wore [または was wearing] a suit when I met him.
私が彼に会った時、彼はスーツを着ていた。

前置詞の in にも「着ている」という意味があります。“a woman in a fur coat” は「毛皮のコートを着た女性」、“He looks nice in black.” は「彼は黒い服が似合う」という意味になります。

「試着する」の英語は try on です。“May I try on this dress?”(このワンピースを試着してもいいですか?)、“May I try this on ?”(これを着てみてもいいですか?)のように使います。

Try on の on には「身につける」という意味があり、“This jacket looks good on him.”(このジャケットは彼によく似合う)のような使い方もあります。

服を「着替える」という意味の動詞は change です。他動詞としては “change dirty clothes”(汚れた服を着替える)、自動詞としては “change into clean clothes”(きれいな服に着替える)のように使います。

その他に、“wear heavy [light] clothes”(厚着[薄着]をする)、“take off one’s clothes”(服を脱ぐ)などのフレーズもよく使われます。

「服」の英語のまとめ

以上、「服」に関する様々な単語やフレーズについて、使用上の注意点を含めて紹介してきました。日常会話やショッピングなどの際に役立てていただければと思います。