英語の副詞とは|文での位置や使い方・lyのつけ方まで一覧表付きで解説

副詞」は原則として名詞以外を修飾する品詞で、「様態」「場所」「時」「頻度」「程度」などの意味を表します。

この記事では、副詞の用法、意味、形、文中での位置などについて詳しく解説します。

副詞の用法

副詞は原則として名詞以外(動詞、形容詞、副詞、句、節、文全体など)を修飾します。

(1) She runs fast.
彼女は速く走る。【動詞を修飾

(2) He is very happy.
彼はとても幸せだ。【形容詞を修飾

(3) He came too late.
彼は来るのが遅すぎた。【副詞を修飾

(4) She gets up early even on holidays.
彼女は休日でさえ早く起きる。【句を修飾

(5) He played the song exactly as I told him.
彼は私が言ったまさにその通りにその曲を演奏した。【節を修飾

(6) Fortunately, it began to clear up.
幸運にも天気が良くなってきた。【文全体を修飾

名詞や代名詞を修飾する副詞

一部の副詞は、例外的に名詞や代名詞を修飾します。

  • Even a child can answer it.
    子供でもそんなことには答えられる。
  • He is quite an artist.
    彼は大した芸術家だ。
  • Only she can solve the problem.
    彼女だけがその問題を解決することができる。

副詞の意味

副詞は「様態」「場所」「時」「頻度」「程度」などの意味を表します。

様態

様態」の副詞は、動詞を修飾して、その動作がどのように行われるかを示します。

「様態」の副詞には以下のようなものがあります。

「様態」の副詞 意味
carefully 注意深く
clearly はっきりと
fast 速く
fluently 流ちょうに
frankly 率直に
happily 楽しく
hard 熱心に
politely 丁寧に
quickly すばやく
quietly 静かに
seriously 真剣に
slowly ゆっくりと
well うまく

(7) You should drive carefully.
あなたは注意して運転すべきだ。

(8) He opened the door quietly.
(8’) He quietly opened the door.
彼は静かにドアを開けた。

文中での位置

「様態」の副詞は、自動詞の後ろ(例文7)や目的語の後ろ(例文8)に置かれるのが一般的ですが、例文(8’)のように動詞の前に置くこともできます。

場所

場所」の副詞には以下のようなものがあります。

「場所」の副詞 意味
here ここに / ここで
there そこに / そこで
away 離れて / あちらへ
far 遠くに / 遠くへ
upstairs 上の階へ / 上の階で
downstairs 下の階へ / 下の階で
home 家に / 家へ
abroad 外国に / 外国へ
downtown 繁華街へ / 繁華街で

(9) I want to travel abroad.
私は海外旅行がしたい。

(10) Please sign your name here.
ここに署名してください。

文中での位置

「場所」の副詞は、自動詞の後ろ(例文9)や目的語の後ろ(例文10)に置かれるのが一般的です。

」の副詞には以下のようなものがあります。

「時」の副詞 意味
now
then その時
yesterday 昨日
today 今日
tonight 今夜
tomorrow 明日
early 早く
late 遅く
before 以前に
soon すぐに
immediately ただちに
already すでに

(11) She arrived late for the meeting.
彼女は会議に遅れてきた。

(12) I have a test tomorrow.
(12’) Tomorrow I have a test.
明日はテストがある。

(13) We are going downtown tonight.
今夜は繁華街に行く予定だ。

文中での位置

「時」の副詞は、自動詞の後ろ(例文11)や目的語の後ろ(例文12)に置かれるのが一般的ですが、例文(12’)のように文頭に置いて意味を強調することもできます。

「場所」と「時」の副詞を一緒に使う場合は、例文(13)のように「場所」→「時」の順にするのが一般的です。

頻度

頻度」の副詞には以下のようなものがあります。

「頻度」の副詞 意味
always いつも
usually ふつうは
often よく
frequently しばしば
sometimes 時々
seldom めったに~ない
rarely めったに~ない
never 一度も~ない

(14) My mother is usually at home.
私の母はたいてい家にいる。

(15) She often comes to see me.
(15’) She comes to see me often.
彼女はよく私に会いに来る。

文中での位置

「頻度」の副詞は、be動詞の後ろ(例文14)や一般動詞の前(例文15)に置かれるのが一般的ですが、例文(15’)のように文末に置くこともできます。

程度

程度」の副詞には以下のようなものがあります。

程度を表す副詞
absolutely 絶対に
greatly 大いに
awfully とても / ひどく
terribly とても / ひどく
badly とても / ひどく
really 本当に
completely 完全に / まったく
entirely 完全に / まったく
quite かなり
rather かなり
very とても
much とても
too あまりにも~すぎる
fully 十分に
almost ほとんど
nearly ほとんど
fairly かなり
somewhat いくぶん
slightly わずかに
barely かろうじて
hardly ほとんど~ない
scarcely ほとんど~ない

(16) Your story is very interesting.
あなたの話はとても興味深い。

(17) You speak too fast.
あなたは速く話しすぎる。

(18) He completely denied it.
(18’) He denied it completely.
彼はそれを完全に否定した。

文中での位置

「程度」の副詞は、例文(16)(17)のように修飾する語句(形容詞、副詞など)の前に置かれます。

動詞を修飾する場合は、動詞の直前(例文18)か文末(例文18’)に置かれます。

接続副詞

接続副詞」は文と文の論理関係を表す副詞で、「ディスコースマーカー」とも呼ばれます。

(19) Everyone disagreed with him. Therefore, he gave up.
誰も彼に同意しなかった。それで、彼は断念した。

(20) Mary wanted to go shopping. John, however, didn’t.
メアリーは買い物に行きたかったが、ジョンは行きたくなかった。

(19)の Therefore は、前後の文が「原因と結果」の関係にあることを、(20)の however は「逆接」の関係にあることを表しています。

接続副詞は、(19)のように文頭で用いるのが一般的ですが、(20)のように文中に挿入されることもあります。

以下では、接続副詞をその表す意味ごとに一覧で紹介していきます。

追加

「追加」を表す接続副詞 意味
besides そのうえ
moreover そのうえ
furthermore さらに

逆接

「逆接」を表す接続副詞 意味
however しかしながら
nevertheless それにもかかわらず
nonetheless それにもかかわらず

結果

「結果」を表す接続副詞 意味
therefore それゆえに
hence それゆえに
accordingly したがって
consequently その結果
thus したがって

同様

「同様」を表す接続副詞 意味
similarly 同様に
likewise 同様に

その他

その他 意味
instead その代わりに
otherwise さもなければ / もしそうでなければ
meanwhile その間に / その一方で

副詞の形

形容詞 + -ly

大部分の副詞は、形容詞の語尾に -ly をつけた形をしています。

以下の表は -ly のつけ方を一覧にしたものです。

-ly のつけ方 形容詞 副詞
そのままつける slow
careful
quiet
serious
fluent
slowly
carefully
quietly
seriously
fluently
語尾が y の場合は y を i に変えて -ly をつける happy
lucky
happily
luckily
語尾が le の場合は e を取って -ly をつける probable probably
語尾が ue の場合は e を取って -ly をつける true truly
語尾が ll の場合は -y だけつける full
dull
fully
dully
Tips 【副詞 + -ly】

副詞の語尾に -ly がついて別の副詞になる場合があります。

副詞 副詞 + -ly
hard(熱心に) hardly(ほとんど~ない)
high(高く) highly(非常に)
just(ちょうど) justly(公正に)
late(遅く) lately(最近)
most(もっとも) mostly(たいていは)
near(近くに) nearly(ほとんど)
short(急に / 不足して) shortly(まもなく)
Tips 【-ly で終わる形容詞】

形容詞の中にも、語尾が -ly となるものがあります。

-ly で終わる形容詞 意味
friendly 友好的な
elderly 年配の
lonely 孤独な
costly 高価な
lovely 愛らしい

形容詞と同じ形

形容詞と同じ形の副詞には次のようなものがあります。

副詞 意味
early 早く
fast 速く
late 遅く
far 遠くに
high 高く
pretty かなり
daily 毎日
monthly 毎月
yearly 毎年
long 長く
well よく
hard 熱心に

名詞と同じ形

名詞と同じ形の副詞には次のようなものがあります。

副詞 意味
home 家に / 家へ
yesterday 昨日は
today 今日は
tomorrow 明日は
upstairs 上の階へ / 上の階で
downstairs 下の階へ / 下の階で

注意すべき副詞

very / much

verymuch には次のような違いがあります。

  1. very は動詞を修飾できない。much が動詞を修飾する場合は、主に否定文と疑問文で用いられる。肯定文では very much の形で用いるのが普通。(例文24, 25, 26参照)
  2. very は形容詞・副詞の原級を修飾する。much は形容詞・副詞の比較級、形容詞の最上級を修飾する。(例文21, 22, 27, 28参照)
  3. very は形容詞化した現在分詞(boring, exciting, interesting など)や形容詞化した過去分詞(confused, surprised, tired など)を修飾する。much は過去分詞を修飾する。(例文23, 29参照)

(21) This cake is very big.
このケーキはとても大きい。

(22) He spoke very slowly.
彼はとてもゆっくり話した。

(23) I’m very interested in soccer.
私はサッカーにとても興味がある。

(24) I don’t like sushi much.
私は寿司があまり好きではない。

(25) Do you see him much?
よく彼に会いますか?

(26) We enjoyed the concert very much.
私たちはコンサートを大いに楽しんだ。

(27) Horses can run much faster than dogs.
馬は犬よりずっと早く走れる。

(28) She was much the best applicant.
彼女は断然優秀な志願者だった。

(29) Hiroshi is much loved by his freinds.
ヒロシは友達からとても愛されている。

ago / before

ago は「(今から)~前」という意味を表し、過去形の動詞とともに使われます。

before は「(過去のある時点から)~前」という意味で、過去完了形の動詞とともに使われます。

(30) I visited China a year ago.
私は1年前に中国を訪れた。

(31) I found that the shopping mall had opened a week before.
そのショッピングモールが1週間前に開店していたことが分かった。

already / yet / still

already は「すでに(~した)」「もう(~した)」という意味で、主に肯定文で使われます。疑問文や否定文では yet を使います。yet は疑問文では「もう(~した)」、否定文では「まだ(~ない)」という意味になります。

already が疑問文で使われる場合は、「もう~したのか」という驚きの気持ちを表します。

still は肯定文・疑問文・否定文のいずれでも使用することができ、「(今 [その時] でも)まだ」「依然として」という「予想より長い継続」の意味を表します。否定文では(38)のように否定語の前に置かれます。

(32) I’ve already finished my homework.
私はすでに宿題を終わらせてしまった。

(33) Has he returned already?
彼はもう戻ったの?(驚きの表現)

(34) Are my socks dry yet?
私の靴下はもう乾いていますか?

(35) I Haven’t read the book yet.
私はまだその本を読んでいない。

(36) I still remember the day.
私はその日のことをまだ覚えている。

(37) Is it still raining?
雨はまだ降っていますか?

(38) I still don’t understand.
私はまだ理解できません。

too / either / neither

too は「~もまた」という意味で肯定文・疑問文の文尾で、either は「~もまた(…ない)」という意味で否定文の文尾で使われます。

neither は、先行する否定文を受けて「~もまた…ない」という意味を表します。文や節の冒頭で用いる場合は倒置を起こします。

(39)
“I’m hungry.”
“I’m hungry, too. / Me, too.”
「おなかがすいたな。」
「私もです。」

(40) Are you going, too?
あなたも行きますか?

(41) I didn’t have any money and she didn’t, either.
= I didn’t have any money and neither did she.
私はお金を持っていなかったし、彼女も持っていなかった。

(42)
“I don’t want to go to school tomorrow.”
“I don’t, either. / Me, neither. / Neither do I.”
「明日は学校に行きたくない。」
「私も行きたくない。」

fairly / rather

fairly は、主に好ましいことについて「やや」「まあまあ」という意味で使われます。

rather は、主に好ましくないことについて「かなり」という意味で使われます。

(43) This room is fairly clean.
この部屋はまあまあきれいだ。

(44) This room is rather dirty.
この部屋はかなり汚い。

練習問題

最後に練習問題を解いてみましょう。

練習問題

次の文の空所に当てはまる語を下の語群から選びなさい。なお、各語は1度のみ使用できる。

1.Everybody can do it, (  ) a child.

2.This coat is too expensive. The material, (  ), is excellent.

3.I have (  ) any friends.

4.It was a (  ) exciting game.

5.Ken is (  ) younger than your sister.

6.I had met him five years (  ).

7.He is (  ) reading the newspaper.

8.Hurry up. We’re (  ) twenty minutes late.

9.He is (  ) a stranger to me.

10.I haven’t talked to him (  ).

11.I haven’t seen the movie yet. (  ), I can’t talk about it.

語群
already, before, even, hardly, however, lately, much, quite, still, therefore, very

解答

1.even
2.however
3.hardly
4.very
5.much
6.before
7.still
8.already
9.quite
10.lately
11.Therefore

副詞の種類は非常に多いので、この記事で基本を押さえたら、練習問題を多くこなして応用力を鍛えるようにしましょう。