so that構文の使い方|5つの用法の意味や訳し方・省略や言い換え表現も解説

英語の接続詞には多くの種類がありますが、中でも “so that”“so … that” という形で節と節をつなぐ「so that構文」は、いくつかの異なった意味を表すため、特に注意が必要です。

この記事では、so that構文の用法を5つに分けて、詳しく解説していきます。

so that 構文の用法

so that構文の用法は、以下の5つに分類することができます。

用法 意味 注意点
目的 ~するために so that が一つの塊として使われる。so that節の中では、文脈に応じて can, will, may などを用いる。
結果 その結果~ / そのため~ so that が一つの塊として使われ、直前にコンマが置かれる。
結果 とても…なので~ sothat の間に形容詞または副詞が置かれる。
程度 ~でないほど…ない sothat の間に形容詞または副詞が置かれる。so を含む節と that節は共に否定文となる。that節から先に訳す。
様態 ~するように… sothat の間に動詞の過去分詞が置かれる。that節から先に訳す。

目的:「~するために」

一つの塊としての so that は、主に「~するために」という「目的」の意味で使われます。so that節の中では、文脈に応じて助動詞の can [could]will [would]may [might] などが使われます (may [might] は can [could] の丁寧な言い方になります)。なお、話し言葉では that がしばしば省略されます。

(1) Speak louder so (that) everyone can [may] hear you.
皆が聞こえるようにもっと大きな声で話してください。

(2) I got a haircut so (that) I would look younger.
私は若く見えるように髪を切った。

~しないために」という否定の意味を表す場合、can, will, may などを使わないことがあります。

(3) You should get up early so that you don’t miss the train.
列車に乗り遅れないために早く起きた方がいい。

in order that / in order to を使った書き換え

「目的」を表す so that は、前後の節の主語が一致する場合は in order that で、一致しない場合は in order to (または so as to) で書き換えることができます。

(1’) Speak louder in order that everyone can [may] hear you.
皆が聞こえるようにもっと大きな声で話してください。

(2’) I got a haircut in order to [so as to] look younger.
私は若く見えるように髪を切った。

結果:「その結果~」「そのため~」

一つの塊としての so that が「その結果~」「そのため~」という「結果」の意味を表す場合は、直前にコンマが置かれます。なお、話し言葉では that がしばしば省略されます。

(4) He overslept, so (that) he missed the first train.
彼は寝過ごした。その結果、彼は始発列車に乗り遅れた。

(5) The supermarket was closed, so (that) I couldn’t get anything.
スーパーが閉まっていた。そのため、何も買えなかった。

結果:「とても…なので~」

so that構文には、sothat の間に形容詞や副詞を置いて「とても…なので~」という意味を表す用法があります。この場合、that節は形容詞・副詞の及ぼす「結果」を表します。なお、話し言葉では that が省略されることがあります。

(6) I was so tired (that) I went to bed early.
私はとても疲れていたので早く寝た。

(7) He ran so fast (that) I couldn’t catch up with him.
彼がとても速く走ったので私は追いつけなかった。

(6)は形容詞、(7)は副詞を用いた構文になります。

書き言葉では、強調のために so を文頭に出して倒置構文にすることがあります。

(6’) So tired was I that I went to bed early.
私はとても疲れていたので早く寝た。

(7’) So fast did he run that I couldn’t catch up with him.
彼がとても速く走ったので私は追いつけなかった。

形容詞を用いた構文に〈a / an + 名詞〉が加わると、〈so + 形容詞 + a / an + 名詞 + that〉という語順になります。

(8) It was so strange a story that few people believed it.
とても奇妙な話だったので、それを信じる人はほとんどいなかった。

ただし、このような文は堅いニュアンスになるため、名詞を含める場合は〈such … that ~〉という構文を用いるのが一般的です。

(8’) It was such a strange story that few people believed it.
とても奇妙な話だったので、それを信じる人はほとんどいなかった。

enough to / so ~ as to を使った書き換え

形容詞・副詞を含む so that構文の一部は、enough toso ~ as to を使って書き換えることができます。

(9) The hall is so large that it can seat 1,000 people.
= The hall is large enough to seat 1,000 people.
= The hall is so large as to seat 1,000 people.
そのホールはとても大きいので1,000人も収容できる。

so that構文による “too … to ~” の書き換え

あまりに…なので~できない」「~するには…すぎる」という意味を表す “too … to ~” を含む文は、so that構文を使って表すことができます。この場合、that節は否定文になります。

(10) He was too tired to do his homework.
= He was so tired that he couldn’t do his homework.
彼はあまりに疲れていたので、宿題ができなかった。

程度:「~でないほど…ない」

形容詞・副詞を含む so that構文において、so を含む節と that節が共に否定文の場合は、「~でないほど…ない」という意味になります。

この用法は、that節から先に訳す必要があります上で紹介した「結果」用法のように前から訳すと意味が通じなくなるので要注意です

(11) He was not so tired (that) he could not walk.
彼は歩けないほど疲れてはいなかった。

(12) Nobody is so busy (that) they can’t eat.
食事ができないほど忙しい人はいない。

様態:「~するように…」

sothat の間に動詞の過去分詞が置かれる場合は、「~するように…」という意味になります。この用法の場合も、that節から先に訳す必要があります

(13) This toilet is so designed that it flushes automatically.
このトイレは、自動で流れるように設計されている。

(14) The building is so constructed that it will withstand a major earthquake.
その建物は大地震に耐えられるように作られている。

練習問題

最後に練習問題を解いてみましょう。

練習問題

次の文を和訳しなさい。

(1) I broke the speed limit, so that I had to pay a fine.

(2) I do moderate exercise every day so that I can stay healthy.

(3) So rough was the sea that the ship couldn’t enter the harbor.

(4) This book is so written that even elementary school students can read it.

(5) She was not so excited that she couldn’t sleep…

解答

(1) 私はスピード違反をしたため、罰金を払わなければならなかった。

(2) 私は健康でいるために、毎日適度な運動をしている。

(3) 海がとても荒れていたので船は港に入ることができなかった。

(4) この本は小学生でも読めるように書かれている。

(5) 彼女は眠れないほど興奮しているわけではなかった。

so that構文は、意味や用法が多岐にわたり、書き換え問題の種類も豊富です。この記事で基本を押さえたら、練習問題を多くこなして応用力を鍛えるようにしましょう。