as if とは|仮定法過去/仮定法過去完了と合わせた使い方も解説

as if は副詞節を導く接続詞で、「まるで~である [あった] かのように」という意味を表します。

(1) I feel as if I were dreaming.
わたしはまるで夢を見ているような気がする。

この例のように、話し手が as if 節の内容を真実ではないと思っている場合、節内では仮定法が使われます。

今回は、この as if の使い方について詳しく見ていきます。

as if 節が表す「時」

as if + 仮定法過去

SV + as if + 仮定法過去〉という構文においては、主節 (SV) の時制に関わらず、as if節は主節と同じ時点の事柄を表します。

この場合、主節が現在時制から過去時制に変わっても、仮定法の部分は時制の一致を受けません

(2)
主節が現在時制
She treats me as if I were a fool.
彼女はまるで私が愚か者であるかのように扱う。

主節が過去時制
She treated me as if I were a fool.
彼女はまるで私が愚か者であるかのように扱った。

(3)
主節が現在時制
He talks as if he knew everything.
彼はまるで何でも知っているかのように話す。

主節が過去時制
He talked as if he knew everything.
彼はまるで何でも知っているかのように話した。

(1)や(2)の例文のように、be動詞の仮定法過去は基本的に were になりますが、口語では主語が1人称単数・3人称単数の場合に was が使われることもあります。

as if + 仮定法過去完了

SV + as if + 仮定法過去完了〉における as if 節では、主節が示す時より前の時点の事柄が述べられます。

(4)
主節が現在時制
She looks as if she had seen a ghost.
彼女はまるで幽霊を見たかのような顔をしている。

主節が過去時制
She looked as if she had seen a ghost.
彼女はまるで幽霊を見たかのような顔をしていた。

(5)
主節が現在時制
They are behaving as if nothing had happened.
彼らはまるで何事もなかったかのようにふるまっている。

主節が過去時制
They were behaving as if nothing had happened.
彼らはまるで何事もなかったかのようにふるまっていた。

「仮定法過去」の場合と同様に、「仮定法過去完了」の部分も主節の時制に影響を受けません。

as if + S + would + 動詞の原形

as if + S + would + 動詞の原形〉のように過去形の助動詞 (would, might など) など) を含む as if 節では、主節が示す時より未来の事柄が述べられます。

(6) I feel [felt] as if I would be sick.
私は吐きそうだ [吐きそうだった]。

as if + 直接法

話し手が as if 節中の内容にある程度の確信を持っている場合や、くだけた話し言葉では、仮定法の代わりに直接法が使われることがあります。

この場合、主節は現在時制となるのが一般的です。

(7) It looks as if he is afraid of something. 
(ある程度確信を持った言い方)
彼は何かを恐れているように見える。

(8) You talk as if you are angry. 
(くだけた話し言葉)
まるで怒っているみたいな口ぶりだね。

その他の語法

主語と be動詞の省略

as if 節が分詞や前置詞句を含む場合、主語と be動詞が省略されることがあります。

(9) He nodded as if (he were) trying to encourage me.
彼は私を勇気づけるかのようにうなずいた。

(10) She shook her head as if (she were) in anger.
彼女はまるで怒っているかのように首を振った。

as if + 不定詞

as if の後に不定詞が続くことがあります。

(11) She shook her head as if to say ‘No’.
彼女はまるで「いいえ」と言うかのように首を振った。

as though / like

as though は as if と同じ意味のフォーマルな表現です。イギリス英語で好まれる傾向がありますが、使われる頻度は as if より遥かに低くなります。

like は、主にくだけた話し言葉の中で as if の代わりに使われます。like 節中では直接法を使うのが一般的です。(なお、この用法を誤りとする意見もあります。)

(12) He talks as though he knew everything.
彼はまるで何でも知っているかのように話す。

(13) She looked as though she had seen a ghost.
彼女はまるで幽霊を見たかのような顔をしていた。

(14) It looks like my car needs repairing.
私の車は修理が必要のようだ。

(15) He behaved like he was afraid.
彼はおびえているようにふるまった。

練習問題

最後に練習問題を解いてみましょう。

練習問題

次の文を英訳しなさい。

1.彼はまるで酔っぱらっているように見えた。

2.彼はまるで何日も寝ていないように見えた。

3.彼女は私を見て驚いたかのように黙っていた。(as if 節の主語と be動詞を省略して)

4.彼の客はまるで立ち去ろうとするかのように立ち上がった。(as if の後に不定詞を続けて)

解答

1.He looked as if he were [was] drunk.

2.He looked as if he hadn’t slept for several days.

3.She was silent as if surprised to see me.

4.His guest(s) stood up as if to leave.

as if が単独で使われると「そんなことがあるものか!」という意味になります。
“Did you have a good time?” “As if!”
「楽しかった?」「とんでもない!」