仮定法現在とは?使い方や例文を紹介

仮定法現在」とは、「提案」「要求」「必要」などを表す動詞・形容詞・名詞に続く that節の中で〈動詞の原形〉が使われることをいいます。

この記事では、that節に仮定法現在が現れる動詞・形容詞・名詞について見ていきます。

that節に仮定法現在が現れる動詞

「提案」「要求」「命令」などを表す動詞に続く that節の中では、次のように動詞の原形が使われます。

(1) They suggested that she stay home for a while.
彼らは彼女がしばらく家にとどまることを提案した。

(2) She demanded that he tell her the truth.
彼女は彼に真実を話すよう要求した。

(3) He ordered that the investigation be continued.
彼は調査を継続するように命じた。

that節内の動詞の原形は、まだ実現していない行為や事柄を表します。

that節に仮定法現在が現れる主な動詞は以下の通りです。

動詞 意味
advise 忠告する
command 命令する
decide 決定する
demand 要求する
desire 強く望む
insist 要求する
order 命令する
propose 提案する
recommend 勧める
request 要求する
require 要求する
suggest 提案する

should + 動詞の原形

イギリス英語では、仮定法現在の代わりに〈should + 動詞の原形〉が使われることがあります。

(1’) They suggested that she should stay home for a while.

(2’) She demanded that he should tell her the truth.

(3’) He ordered that the investigation should be continued.

that節に仮定法現在が現れる形容詞

「必要」「重要」「切望」などを表す形容詞に続く that節の中では、次のように動詞の原形が使われます。

(4) It is necessary that the playroom be clean and pleasant.
遊び部屋は清潔で心地よいことが必要だ。

(5) It is important that he learn to earn his spending money.
彼が自分の小遣いを稼げるようになることが重要だ。

(6) She is anxious that her son have a good education.
彼女は息子によい教育を受けさせたいと切望している。

that節内の動詞の原形は、まだ実現していない行為や事柄を表します。

that節に仮定法現在が現れる主な形容詞は以下の通りです。

形容詞(it を主語とする) 意味
desirable 望ましい
essential 必要不可欠な
important 重要な
necessary 必要な
urgent 緊急の
vital きわめて重要な
形容詞(人を主語とする) 意味
anxious 切望して
concerned 心配して
eager 熱望して
insistent 主張して
keen 熱望して

should + 動詞の原形

イギリス英語では、仮定法現在の代わりに〈should + 動詞の原形〉が使われることがあります。

(4’) It is necessary that the playroom should be clean and pleasant.

(5’) It is important that he should learn to earn his spending money.

(6’) She is anxious that her son should have a good education.

that節に仮定法現在が現れる名詞

「決定」「提案」「要求」などを表す名詞に続く that節の中では、次のように動詞の原形が使われます。

(7) I made a decision that the old building be pulled down.
私はその古いビルを取り壊す決定をした。

(8) His proposal is that garbage be recycled into fuel.
彼の提案は生ごみを燃料にリサイクルするというものだ。

that節内の動詞の原形は、まだ実現していない行為や事柄を表します。

that節に仮定法現在が現れる主な名詞は以下の通りです。

名詞 意味
decision 決定
desire 強い望み
insistence 要求
proposal 提案
recommendation 勧告
regulation 規則
rule 規則
suggestion 提案
wish 望み

should + 動詞の原形

イギリス英語では、仮定法現在の代わりに〈should + 動詞の原形〉が使われることがあります。

(7’) I made a decision that the old building should be pulled down.

(8’) His proposal is that garbage should be recycled into fuel.

練習問題

最後に練習問題を解いてみましょう。

仮定法現在を用いて次の文を英訳しなさい。

1.彼は私に一緒に散歩に行こうと提案した。

2.彼はこの薬を飲む必要がある。

3.彼は娘が成功することを切望している。

4.彼の提案は試合を延期するというものだ。

解答

1.He suggested to me that we go for a walk.

2.It is necessary that he take this medicine.

3.He is anxious that his daughter succeed.

4.His proposal is that the match be postponed.

今回の記事で使用した「仮定法現在」という用語は、教科書や参考書、問題集などではあまり使われていません。その点が気になる方は、「ある特定の動詞・形容詞・名詞に続く that節の中で動詞の原形が使われること」という意味で理解していただければと思います。