所属しているの英語表現|belong toが使えない場合についても解説
高校のサッカー部、大学のボランティアサークル、会社の営業部など、私たちは様々な組織やグループに所属していますが、 この「所属している」という状態を英語ではどのように表現するのでしょうか。
中学校で習う belong to がまず頭に浮かぶと思いますが、実は、日本の多くの英語学習者がこの表現を誤って使用しています。
そこでこの記事では、まず belong to を使う際の注意点を説明し、続いて「所属している」という意味で使える他の表現を紹介することにします。
belong to
belong to
belong は、元々「ふさわしい場所にいる」「居心地がいい」という意味の単語で、「所属している」という意味はそこから派生したものです。
したがって、趣味や関心が一致している組織やグループに関しては「所属」の意味で使うことができますが、会社や学校などについては使えません。
“I belong to a trading company.” や “I belong to ABC University.” のような英語は誤りとされ、通常は “I work for a trading company.”、“I am a student at ABC University.” のように表現されます。
また、belong は進行形としては使われませんので、この点にも注意してください。
I belong to the school brass band.
私は学校のブラスバンドに所属している。
He belongs to an athletic club near his office.
彼は職場近くのスポーツクラブに所属している。
in, from, of, on, with
in, from, of, on, with
「所属している」という意味は、前置詞の in、from、of、on、with などでも表すことができます。
My son is in the school tennis club.
息子は学校のテニス部に所属している。
I am [work] in the Sales Department.
私は営業部に所属している。
I’m Suzuki from the Finance Ministry.
財務省所属の鈴木です。
Hello. Is Jim from Accounting there?
もしもし。経理部所属のジムさんはいらっしゃいますか?
I talked with Dr. Peter Smith of the University’s Engineering Department.
大学の工学部所属のピーター・スミス博士とお話しした。
Mr. Ichiro Sato of the Ministry’s Policy Bureau held a press conference.
省の政策局所属の佐藤一郎氏が記者会見を開いた。
She is on the board of education.
彼女は教育委員会に所属している。
He is on [with] the ABC Newspaper.
彼はABC新聞社に所属している。
I’m a dancer with the Royal Ballet.
私はロイヤルバレエ団所属のダンサーです。
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a member of ~, part of ~
a member of ~, part of ~
“a member of ~”、“part of ~” は共に「~の一員」という意味のフレーズで、「所属している」という意味でよく使われます。なお、part of には、不定冠詞の “a” をつけないのが通例です。
I’m a member of [part of] the personnel department of this company.
私はこの会社の人事部に所属している。
He is a member of [part of] the local baseball team.
彼は地域の野球チームに所属している。
affiliate
affiliate
affiliate は、集団や組織などに「加入する」という意味のフォーマルな表現で、「所属している」という意味でも使われます。
主に “affiliate oneself with ~” または “be affiliated with ~” という構文で使用されます。
He affiliates himself with the Republican Party.
= He is affiliated with the Republican Party.
彼は共和党に所属している。
I no longer affiliate myself with that organization.
= I am no longer affiliated with that organization.
私はあの組織にはもう所属していない。
「所属している」のまとめ
「所属している」のまとめ
以上、「所属している」を意味する英語表現について見てきました。
中学校で習う belong to は使いやすい表現ですが、使う対象としては、趣味や関心が一致している組織やグループに限られます。所属先として会社や学校を挙げる場合は、 “work for ~” や “be a student at ~” などの表現が適しています。また、営業部など会社内の部署についても、belong to 以外の表現(前置詞の in や a member of ~ など)を使うことをお勧めします。
今回の記事を参考に、「所属している」に関する英語表現を上手に使い分けられるようになっていただければと思います。