一般に有理式の積分で、分子の次数が分母の次数と等しいかそれより大きい場合は、分子を分母で割り算します。たとえば
∫x+5x3+x2+1dx
という積分では、分子を分母で割ると
x3+x2+1=(x+5)(x2−4x+20)−99
となります。よって
∫x+5x3+x2+1dx=∫x+51{(x+5)(x2−4x+20)−99}dx=∫{x2−4x+20−x+599}dx
と変形でき、多項式の積分と、分子が分母より次数の小さな有理式の積分とに帰着します。
これを今の問題に適用してみると
∫x2+1x2+x+1dx=∫x2+11{(x2+1)×1+x}dx=∫{1+x2+1x}dx
と変形でき、多項式の積分 ∫dx と、有理式の積分
∫x2+1xdx(1)
とに帰着します。ここで
∫f(x)f′(x)dx=log∣f(x)∣
という公式で (1) の積分を計算します。(1) の分母の微分は (x2+1)′=2x、分子は x で、これらは単に定数倍の違いしかないので、適当な定数をかけて補正すれば
∫x2+1xdx=21∫x2+12xdx=21log∣x2+1∣
と計算できます。
以上のことを整理して
∫x2+1x2+x+1dx=x+21log(x2+1)+C
を得ます。
質問者からのお礼コメント
詳しくありがとうございます。
大変助かりました。