高校数学で僕たちが使える三角関数の極限の公式は、基本的に
x→0limxsinx=1
だけです。(cos や tan の極限公式と言われるものもありますが、いずれも上記公式より導くものです)
なので、この問題をみた瞬間に limx→2π を limt→0 の形に変更したいと考えるのが定石です。
そうしてなんとか limx→0xsinx=1 の形を作り出します。
さて、定石に従い t=2π−x とおくと、写真赤枠の手前の式までは簡単に式変形できますね。
あとは、上記公式を使うために cos や tan をsin に直すことを考えます。
ようやく赤枠の部分ですが、ここでは[三角関数の還元公式](https://manabitimes.jp/math/1246)を用いています。
本来であれば一瞬で変換したいところなのですが、敢えて丁寧にやると次のように変換します。慣れれば頭の中で一瞬で出来ます。
cos(23π−3t)=cos(π+(2π−3t))=−cos(2π−3t)
したがって
cos(23π−3t)=−cos(2π−3t)=−sin(3t)
tan についても、25π=2π+2π とすれば、還元公式が使える形に変更できますね。
あとは t の係数を公式の形に合わせて式変形をするだけです!
とにかく limx→0xsinx=1 を作るということを頭に入れておけば、三角関数の極限計算は大体なんとかなります。