解決済み

(2)の質問です。


pΔV=nRΔTより

ΔU=3/2nRT=3/2pΔV


と考えたら答えが違いました。なぜ上の考えは使えないのでしょうか?どなたかの解説で「圧力が一定ではないから」というのを見かけたのですがよく分かりませんでした。


この単元がまだよく分かっていないので、なるべく詳しくお願いします!m(__)m

ベストアンサー

ベストアンサー

質問者が仰っているように、圧力が一定でないからです。


単原子分子理想気体の内部エネルギーは U=32nRTU=\dfrac{3}{2}nRT と表されます。

内部エネルギーの増加量については、nnRR も定数なので、

ΔU=32nRΔT \varDelta U=\dfrac{3}{2}nR \varDelta T

と表されます。


ここで、状態Aでの圧力、体積、温度をそれぞれ PA,VA,TAP_A,V_A,T_A とし、状態Bも同じく PB,VB,TBP_B,V_B,T_B とします。気体の状態方程式はどの状態でも常に成り立っているので、

PAVA=nRTAPBVB=nRTB\begin{aligned}&P_AV_A=nRT_A \\&P_BV_B=nRT_B\end{aligned}

が成り立ちます。したがって、温度の増加量は


ΔT=TBTA=PBVBPAVAnR=Δ(PV)nR\begin{aligned}\varDelta T=T_B-T_A &=\dfrac{P_BV_B-P_AV_A}{nR} \\&=\dfrac{\varDelta(PV)}{nR}\end{aligned}


となり、内部エネルギーの増加量は


ΔU=32nRΔT=32Δ(PV)\begin{aligned}\varDelta U=\dfrac{3}{2}nR \varDelta T&=\dfrac{3}{2} \varDelta (PV)\end{aligned}


となります。このとき、圧力 PP が一定であれば、


ΔU=32PΔV\varDelta U=\dfrac{3}{2} P \varDelta V


が成り立ちます。今回は定圧変化ではなく断熱変化であってこの式は成り立たないので、ポアソンの関係式 PVγ=一定PV^\gamma=\text{一定} を使って求めていきましょう。


断熱変化におけるポアソンの関係式は、難関大だと頻出です。詳しくは以下のサイトをご参照ください。

https://manabitimes.jp/math/1268

返信(2件)

回答ありがとうございます!


では、もし問題文に状態Bの時の圧力が書いてあったら

ΔU=3/2Δ(PV)ΔU=3/2Δ(PV)

は使えるのでしょうか?





ΔU=32Δ(PV)\varDelta U= \dfrac{3}{2} \varDelta (PV) はいつでも使えます。

今回だと、⑴で TBT_B を求めた後、ボイル=シャルルの法則を使って PBP_B を求める、あるいはポアソンの関係式を利用して PBP_B を求めれば、ΔU\varDelta U も求めることができます。


しかし、今回の場合は TBT_B を求めているので、わさわざ計算するのは面倒かと思います。

質問者からのお礼コメント

質問者からのお礼コメント

よく分かりました。

演習で理解を深めていこうと思います。

どうもありがとうございました!

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