解決済み

離心率に関する極方程式

r=ea1+ecosθr = \dfrac{ea}{1 + e \cos \theta}

から、直交座標における(特に双曲線の)方程式を導く問題についての質問です。


途中、

r=x2+y2x=rcosθr = \sqrt{x^2 + y^2}、x = r \cos \theta

を代入&式変形して、

x2+y2=eaex\sqrt{x^2 + y^2} = ea - ex

の形にした式を両辺二乗する瞬間がありますが(この時点ですでに間違っていたらすみません)、両辺二乗の前後でなぜ同値性が保存されているのがが分かりません。


同値性を杓子定規に保存しようとすると(具体的には両辺二乗した以後の式の横に「かつ0eaex「かつ 0 \geqq ea - ex」を付け加え続けていってみると)、最終的に、同値性を保存しようとして付加したこの不等式が、ちょうど準線から遠い方の曲線(〝双〟曲のうち遠い方の片割れ)を丸々カットすることを表す不等式になりますが、教科書の略解を見るとこのカットした側も含む双曲線の全体が答えとして記載されています。


おそらく、①どこか別の要素が両辺二乗の前後の同値性を担保してくれているのか、または、②両辺二乗という操作を避けて解答する方法があってそれが標準的な導き方なのか(見当外れでしたらすみません)、などと自分なりに考えていますが、とにかく分かりません。


よろしくおねがいします。


追記:

求める曲線上の点をP(x, y)と置いて、焦点(0, 0)と準線x=aとの距離比から等式を作ると、式の形としては上の両辺二乗直前の等式と同じ形が得られて、しかもこの場合は「両辺ともに表しているものは距離」ということになるから、安心して両辺二乗できるということには気付きました……。

このあたりが答えとして近くにありそうな気もしますが、それでも「離心率に関する極方程式から代入&式変形して得られた式を両辺二乗していい理由」「そもそもそうした解き方が駄目ならその理由」など、やはり自分ではどうしても分かりません。

よろしくおねがいします。

補足

再び追記です:

yahoo知恵袋等で色々調べたところ、極方程式一般の問題に関して似たような質問がいくつかあり、どの回答も基本的に「〝極方程式だから〟r>0なので問題なし」というものでしたが、やはりそれでも疑問が残ります。


例えば、a=1、e=2のとき、両辺二乗直前はx2+y2=22x\sqrt{x^2 + y^2} = 2 - 2xという形になりますが、このとき(2 - 2x ≧ 0 ⇔)x ≦ 0の範囲では、たとえばx=5のとき「平方根 = -8」という見るからに不成立の式が現に出てくるように思えます。


もちろん問題の書き方が例えば「二次曲線の一般形である次の極方程式が表す曲線を、直交座標の方程式で表せ」などであれば、双曲線のもう片側をセットで提示するのも題意に含まれていそうな気もしますが、少なくとも私が見た問題「数研出版 数Ⅲ/322のp.83-問題11」は、「極方程式r=31+2cosθr = \dfrac{3}{1 + 2\cos \theta}の表す曲線を、直交座標に関する方程式で表し、座標平面にその概形をかけ」という単純に解くよう求める書き方でした。


改めてよろしくおねがいします。

ベストアンサー

ベストアンサー

その疑問はもっともで、例えば「極方程式だからr0r \geq 0なので問題なし」とかいう説明は全く的外れで説明になっていませんね。


まず、極形式にはrRr \in \mathbb{R}で表現する派とr0r \geq 0で表現する派があります。つまり前者はr<0r < 0も認めるということです。



ここではr<0r < 0(r,θ)=(r,θ+π)(r,\theta)=(-r,\theta + \pi)と定義されます。これは図で書いてみるとわかりやすくて、rr1-1をかけると極対称な点に移動するということです。


今回の問題はrRr \in \mathbb{R}派です。

なぜかというと、r=ea1+ecosθ\displaystyle r = \frac{ea}{1+e \cos \theta}rre>1e>1で負になり得るからです。r0r \geq 0しか認めないのであれば、この式はそもそも双曲線にはなりません。


これを踏まえて、同値変形を書いていきます。

r=ea1+ecosθ\displaystyle r = \frac{ea}{1+e \cos \theta}

r(1+ecosθ)=eaかつ1+ecosθ0\displaystyle \Leftrightarrow r(1+e \cos \theta)=ea かつ 1+e \cos \theta \neq 0

  (分母が00にはならない。煩雑になるので以降省略します)

r+ercosθ=ea\displaystyle \Leftrightarrow r+er \cos \theta =ea


r=eaercosθ\displaystyle \Leftrightarrow r=ea-er \cos \theta


{r=eaercosθまたはr=ea+ercos(θ+π)}\displaystyle \Leftrightarrow \{r=ea-er \cos \theta または -r=ea+er \cos (\theta +\pi)\}

  (「または」でつないでいる二つは同じ式)

{r=eaercosθまたはr=(eaercosθ)}\displaystyle \Leftrightarrow \{r=ea-er \cos \theta または r=-(ea-er \cos \theta)\}

 

r2=(eaercosθ)2\displaystyle \Leftrightarrow r^2=(ea-er \cos \theta)^2

  (a2=b2a^2=b^2 \Leftrightarrow a=b または a=-bより)

x2+y2=(eaex)2\displaystyle \Leftrightarrow x^2+y^2=(ea-ex)^2


こんな感じでr=f(θ)r=f(\theta)を一度r=f(θ)r=f(\theta)r=f(θ+π)-r=f(\theta + \pi)に複製して示すことができます。


ちなみにr0r \geq 0派ではこの問題はどうなるかというと、

「極方程式r=ea1+ecosθ\displaystyle r=\frac{ea}{1+e \cos \theta}またはr=ea1ecosθ\displaystyle r=\frac{-ea}{1-e \cos \theta}の表す曲線を、直交座標に関する方程式で表せ。」

となります。

質問者からのお礼コメント

質問者からのお礼コメント

なるほど!!ものすごく納得できました!


(r, θ) = (−r, θ+π)を利用して(※確かに同教科書はr ∈ℝ派でした →p.74)、二乗する前に、二乗で同値になるようにもう一本複製していた(というふうに少なくとも解釈できる)ということだったんですね!


比較的長い間誰からもご回答がなかったのもあって、納得いく答えが得られることをほとんど諦めていたので、ちょっと感動しているくらいです。


本当にありがとうございました!



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