高校数学におけるargの扱いについて、
写真の解釈で合っていますか?
右写真は問題です。
正直なところ、 =<POQという式もものすごい違和感を感じます。
そうすると、この問題を厳密に解くことは可能なのでしょうか。。。
ベストアンサー
大学の複素解析では、以下のように考えます。
複素数 の偏角は と表されますが、 の整数倍を加えても実軸からの角度は同じですので、偏角の表し方は無限に存在することになります。
そこで、 あるいは となるようなもの(その他の範囲でも可、どれを採用するかは場合により異なるが、とりあえず偏角の表し方を つに定めたという意味で用いる)をといい、 と表します。
この主値という概念は、指数関数や対数関数において複素数が出てくる場合に役立ちます。
たとえば方程式 を解くと、実数では のみですが、複素数では となります。
ここで、その主値を考えると(その範囲のとり方にもよりますが普通は)、 となって議論しやすくなりますね。
高校数学においては、指数関数や対数関数では実数でしか定義されないので、そもそも主値のみを考えていれば十分です。
少し不安があれば、「 とする」などと書いておけばよいと思います。これで厳密性は担保できるでしょう。
そうすると、 のいずれもこの範囲にあると考えて、にしかなりえません。 は虚数なので にもなりませんね。
また、 に誤りはないと考えます。
違和感を覚えている部分がどこにあるかわかりませんが、正負を含めてこれで正しい表現です。
にもなりえますね。
その場合が、解答例で「または」の後ろで記述されている部分になります。
解答ありがとうございます。Argというのがあるのですね!勉強になります。
そこで、<POQについて、違和感を覚えるのは、以下の写真のようなことです。
まとめると、POQの位置関係によって変わらないか?と思ってしまいます、
「正負も含め」の意味もわからずすみません。
(写真左上は一般的に、写真右下は具体例でしてみました。)
点 の位置関係によって が変わるということを、そのすべての場合において と表すことができているということです。
ここでいう とは、 から に向かう角度なので、負になる場合もあります(写真左上の つ目の例)。図形的に考える場合は負の角度は考えませんが、負の角度として等しいということは、その絶対値が等しいということなので、図形的にも等しいですね。複素表示の方が強い条件ということです。
この問題では、偏角を と定義していますから、負の角度も同様に扱うことができます。
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そのほかの回答(1件)
削除済みユーザー
という解釈で正しいです。
模範解答では整数 の不定性を無視して推論を進めているようにも見えますが,実のところこれで厳密に議論できています。
いま原点まわりに 回転してから,さらに 回転することを考えてみます。合計でどれだけ回転したかは
で与えられます。もっとも, 回転しても元の位置に戻ってくるだけなので, の整数倍の回転は無視できて
が本質的な回転量になります。ここで という記号は「 が の整数倍の違いを除いて等しい」の意味で,より形式的には
と定義されます。
偏角を扱うときはこの「 の整数倍の違いを除いた世界」で考えるのが自然です。 の整数倍の違いを除くということは,どんな角度であっても,ある の範囲に属する角度と同一視できるということです。その の範囲からとった値のことを主値といいます。
( ではなく の範囲から主値をとってもよいです。)
「 は実数」という条件は
と書くこともできれば,あるいは主値をとって
と書くこともできます。模範解答では主値をとって議論しているものと解釈する,もしくは模範解答中に現われる等号を適切に に読み換えることで,厳密な議論になります。
(ひとつ補足すると模範解答中
の箇所の は要りません。 であって つの違いは無視してよいからです。)
✕: は実数
○: は実数
解答ありがとうございます。
sHlcNRe46さんの解答と合わさって、すごく勉強になりました。
(それと、やっぱりーπはいらないのですね、、最初にargの取る値の範囲は書いて欲しいですね。。)