解決済み

無限級数はそもそも勝手に順番を変えたり項を勝手に設定したりすることが禁じられていて、たしか収束する項なら分離してそれぞれの収束値を求めて足したりすることは出来たと思います。ですが今回このゼータ関数(1のとき)は普通に一般項1/nの無限級数で、一般項がnを無限大に飛ばすと0に収束するから級数も0に収束するのでは無いですか?理解が曖昧でしたら申し訳ありません。よろしくお願いします。

ベストアンサー

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無限級数の項を入れ替えたり区切ったりするだけなら大丈夫です。入れ替えたり区切ったりして『計算』してはいけないのです。

この解法の場合、SnS_n の中の一般項を区切って考えていますが、それを『計算』はしていませんよね。あくまで13+14\frac{1}{3}+ \frac{1}{4} って14+14\frac{1}{4}+ \frac{1}{4} よりは大きくなるよね?と述べているだけで、具体的に13+14=712\frac{1}{3}+ \frac{1}{4}=\frac{7}{12} とは計算していません。

また、級数は数列の和のことですから、数列が無限大で収束するとしても、その数列の級数も収束するとは限りません。無限大での挙動については、あくまで級数は級数であり、数列は数列です。実際、

n=1an=α\sum_{n=1}^{\infty} a_n=α

n=1bn=β\sum_{n=1}^{\infty} b_n=β

のとき、

n=1(an+bn)=α+β\sum_{n=1}^{\infty}( a_n+b_n)=α+β

は成立します。このとき、 ααββは『無限級数の極限』であって、数列 ana_nbnb_nの極限ではありません。

返信(2件)

なるほど!この解答の意味は分かったのですが、一般項が1/nの無限級数でanが0に収束するから発散はしないという考え方ができない理由はなんなのでしょうか???

この性質は今回は当てはまらないということでしょうか?

そのほかの回答(1件)

1. 無限級数はそもそも勝手に順番を変えたり項を勝手に設定したりすることが禁じられていて

→ 順番を変えることができる級数も存在します!(高校数学で数列の入れ替えが問題になることはないので,へぇ~そうなんだ程度でOKです)


たしか収束する項なら分離してそれぞれの収束値を求めて足したりすることは出来たと思います

→ 次の定理と勘違いしていませんか?


数列 {an}\{ a_n \}{bn}\{ b_n \} がそれぞれ α\alphaβ\beta に収束するとき

limn(an+bn)=α+β\lim_{n \to \infty} (a_n + b_n) = \alpha +\beta


2. 一般項がnを無限大に飛ばすと0に収束するから級数も0に収束するのでは無いですか?

→ ちょっと違います.数列 {an}\{ a_n \} に対して

n=1an\displaystyle \sum_{n=1}^{\infty} a_n が収束する \Longrightarrow ana_n00 に収束する」

という主張が正確です.

一般に命題の逆は必ずしも成り立ちませんね.この命題の逆の場合,n=11n\displaystyle \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n} 反例となります.


3. 今回,n=11n\displaystyle \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n} を区切って,各パートごとに不等式評価することで

n=11n>(に発散するもの)\sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n} > (\infty \text{に発散するもの})

であることを証明しています.無限に発散するものよりも大きければ,もちろん無限に発散しますね.こうして n=11n\displaystyle \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n} が無限大に発散することを証明しています.

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