剛体の力学(撃力と運動量の変化)についての質問です。
運動量の変化と力積の関係について
質量の物体に力がの間に働いて、速度がからに変わったとすると、
だと思っていましたが
静止している質量の物体に撃力をが加わり、速度で動き出すとき、
という記述がありました。
なぜ
ではないのでしょうか。
同様に、
慣性モーメントを持つ物体が、撃力を軸からの距離で受け、角速度で回転し始めるとき、なぜ
でなく
となるのでしょうか。
ベストアンサー

高校物理の範囲を逸脱します。
まず、力積は力と時間の積ではなく、力の時間による積分です。
高校物理では時刻によって力の大きさが変わる力積を考えないため(考える場合は運動量の変化から計算)、 としてよかったのです。
ここで、インパルス関数(デルタ関数) というものを考えます。
と のみで無限大となるような関数であり、
となるような関数です。
インパルス関数は扱いやすいので、大学の数学や物理ではよく目にしますね。
このインパルス関数は撃力を表すのにも用いられ、つまり の一瞬にのみ力が加えられたということを表すことができるのです。
このとき、撃力 を時間で積分すると、
となります(積分区間に が含まれていれば前述の積分の公式は成り立ちます)。
したがって、撃力 による力積は となります。
回転運動の場合も同様で、角運動量はトルクの時間積分ですが、撃力は時間で積分しても値は変わりません。
簡単に表現すると、 の一瞬に力がはたらいているので、時間の情報も含まれていると考えると分かりやすいでしょうか。
質問者からのお礼コメント
私の知らない範囲も丁寧に説明があり、
とてもよく理解できました!
ありがとうございます🙏