因数分解は結局 “山カン” ですが,それでも解法らしい解法を与えるとしたらたとえば下のようにできます。
与式は全項が次数 3 の多項式なので
(x1a+x2b+x3c)(y1a+y2b+y3c)(z1a+z2b+z3c)
の形に因数分解できるだろうと予想します。
さらに a3,b3,c3 の項が現われないことに注意すると
(x1a+x2b)(y2b+y3c)(z1a+z3c)
の形になるはずです。
・a2b の係数を比較すると x1y2z1=2
・a2c の係数を比較すると x1y3z1=4
が得られ,よって y2:y3=1:2 を得ます。
同様にして
x1:x2=y2:y3=z3:z1=1:2
を得ます。
だから与式はある定数 C を使って
C(a+2b)(b+2c)(c+2a)
の形に分解できるはずです。
改めて a2b の係数を比較すれば,2C=2 つまり C=1 を得ます。