極限と微分の順序を入れ替えても値が変わらないことと、その関数が連続であることは同値です。
関数 f(x) とその定義域に含まれる実数 a があって、
f(x) が x=a で連続である⟺x→alimf(x)=f(a)
でした。この極限が存在するとは、x=a にどのような近づき方をしても同じ値になるということですから、関数(今回は対数)と極限は交換可能だということです。
次のように書けば、交換可能の意味が分かりやすいでしょうか。
x→alimx=a より x→alimf(x)=f(x→alimx)
今回の場合だと、
logn→∞limnan+bn=n→∞limlognan+bn
が成り立ちますが、それは関数 logx が連続だからということになります。
ちなみに、連続性に言及しない方法もあります。
logQ を考えると先ほどのように極限と対数の順序を交換しなければいけませんが、
lognan+bn=n1log(an+bn)
のように先に対数を考えてその極限を求めることで、loga と logb の小さくない方になります。
ここから log をとれば連続性は使わずに求められます。
ただし、このときは対数関数の単射性を使っています。
関数 f(x) が単射であるとは、
f(a)=f(b)⟺a=b
ということです。左向きの矢印は自明ですが、右向きの矢印が単射の定義ですね。
関数 f(x) の値に対応する x はただ一つであるということです。
順序交換や単射などは、大学数学で詳しく学ぶと思います。
高校数学の範囲では、言及せずに用いてもおそらく減点はされないだろうと思います。
質問者からのお礼コメント
🙌大変助かりました