「よろしく」の英語表現と場面別の例文|挨拶・ビジネスシーン・メールの結びなど

「よろしく」は英語でどのように言うのでしょうか。

「よろしくお願いします」「よろしくお伝えください」などと普段何気なく使っている「よろしく」という言葉ですが、英語で表現しようとすると意外と難しいことがわかります。

実は英語には、日本語の「よろしく」にそのまま当てはまるフレーズがありません。英語で「よろしく」の意味を表現する場合は、場面や状況に合ったフレーズを使い分ける必要があります。

この記事では、「よろしく」が使われる場面を「挨拶」「頼み事」「メールの結び」の3つに分け、それぞれにふさわしい英語表現を紹介していきます。

挨拶の「よろしく」

まずは、さまざまな挨拶の場面で使われる「よろしく」について見ていきましょう。

初めて会ったとき

初対面の相手に「どうぞよろしく」と伝えるときは、次のような表現が使えます。

“Nice to meet you.”
(または “It’s nice to meet you.”)
“Pleased to meet you.”
(または “I’m pleased to meet you.”)
“Pleasure to meet you.”
(または “It’s a pleasure to meet you.”)

それぞれが「お会いできてうれしいです」という意味のフレーズになります。これらの表現を使えば、日本語の「はじめまして」と「どうぞよろしく」のニュアンスを同時に伝えることができます。

“Thank you for inviting me. I’m Ken. Nice to meet you.”
Nice to meet you, too.”
「招待をありがとう。ケンです。どうぞよろしく。」
こちらこそよろしく。」

初対面の相手との出会いが終わり、別れ際に「これからもよろしく」と伝えたい場合は、次のフレーズが定番です。

“Let’s keep in touch.”
“Let’s stay in touch.”

("keep [stay] in touch"は、「連絡を取り合う」という意味の熟語です。)

“It was nice meeting you. Let’s keep in touch.”
「お会いできてうれしかったです。これからもよろしく。」

初めて人を紹介するとき

「よろしく」は、自分以外の誰かを紹介する場面でも使われます。例えば、幼稚園の先生やスポーツクラブのコーチに「息子をよろしくお願いします」と伝えるケースなどがこれに当たります。

このような場合は、「世話をする」「面倒を見る」を意味する、take care oflook afterwatch over といった表現を使うのが良いでしょう。

“This is my son Satoshi. Please take care of him.”
「息子のサトシをよろしくお願いします。」

“Here is my daughter Mari. Please look after her.”
「娘のマリをよろしくお願いします。」

ビジネスの場面

新しく一緒に仕事をする相手に対して「どうぞよろしく」と言う場合は、最初の挨拶に加えて、仕事に対する前向きの気持ちを伝えましょう。よく使われるフレーズとしては、次のようなものがあります。

"I’m looking [または I look] forward to working with you."
“I’m excited to work with you.”

どちらも「一緒に仕事をするのが楽しみです」という意味になります。

“Hi, I’m Takashi. It’s so nice to meet you and I’m excited to work with you.”
「こんにちは、タカシです。これからよろしくお願いします。」

「明日はよろしくお願いします」という挨拶も、ビジネスシーンではよく使われます。英語で言う場合は、上記の表現に tomorrow をつけ加えるだけでOKです。

“I’ve been assigned to this project and I’m looking forward to working with you tomorrow.”
「本プロジェクトの配属になりました。明日はよろしくお願いします。」

日本語の「よろしくお願いいたします」に近いニュアンスの “~ will be greatly appreciated.” という表現も、仕事上の挨拶には欠かせません。改まった場面や、ビジネスメールで次のように使われます。

“Your continued support will be greatly appreciated.”
「今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。」

“Your kind understanding and cooperation will be greatly appreciated.”
「ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。」

挨拶のことづて

その場にいない人に対することづてを頼む際に、「~さんによろしく」という言い方をしますが、英語では次のように表現します。

“Please say hello to your family for me.”
「ご家族の皆様によろしく。」
“Please give him my best regards.”
「彼によろしくお伝えください。」
“Tell Tom I said hi.”
「トムによろしくね。」

Please say hello to your sister for me when you see her.”
「妹さんに会ったらよろしくお伝えください。」

頼みごとに添える「よろしく」

挨拶の場面に続いて、今度は、頼みごとに添える「よろしく」を見ていきます。

人に何かを頼むときに、「よろしくお願いします」「よろしく頼む」などと言いますが、この場合は、英語でどのように表現すれば良いのでしょうか。

実は、頼みごとに添える「よろしく」は、ほとんどの場合、“Thank you.” などの感謝の表現で置き換えることができます。例をいくつか見てみましょう。

“Please mail this letter at the nearest post office. Thanks.”
「この手紙を最寄りの郵便局で出してください。よろしくね。」

“I’d like you to clean these windows for me. Thank you very much.”
「窓そうじをお願いしたいんですが。よろしく頼みます。」

“Could you make a copy of this document by 2 pm? Thank you in advance.”
「午後2時までにこの資料をコピーしてもらえますか?よろしくお願いします。」

“I’ll be sitting next to you during the physics class. Any help will be appreciated.”
「物理の授業で隣に座るからよろしくね。」

3番目の例にある “Thank you in advance.” は、「あらかじめお礼を言う」という意味のフレーズで、日本語の「よろしくお願いします」のニュアンスをうまく伝えることができます。

最後の “Any help will be appreciated.” は、「どのような援助でもありがたい」という意味で、上の例のような文脈では、「よろしくね」というニュアンスになります。

メールの結びに書く「よろしく」

最後に、メールの結びに書く「よろしく」について解説します。

ビジネスメールの結びには、「以上、よろしくお願いします」という表現がよく使われます。英語のメールにも、末尾に書く決まった表現がありますので、いくつか紹介しましょう。

“Sincerely,”
最も一般的な表現で、日本語の「よろしくお願いします」に近いニュアンスです。

“Best regards,”
上記よりもややカジュアルな表現です。既に一緒に仕事をしたことがある相手に使えます。

“Thank you,”
同僚など、親しい相手に対してよく使われます。

英語で「よろしく」のまとめ

以上、「よろしく」に関する英語表現を、「挨拶」「頼み事」「メールの結び」の3つの場面に分けて紹介してみました。

今回の記事を参考に、「よろしく」の意味をスムーズに伝えられるようにしていただけたら幸いです。

まとめ

  • “Nice to meet you.” は、日本語の「はじめまして」と「どうぞよろしく」のニュアンスを同時に伝えることができる便利な表現です。
  • “Let’s keep in touch.” は、別れ際に「これからもよろしく」と伝える際の定番フレーズです。
  • 「息子(娘)をよろしくお願いします」と伝える場合は、take care oflook afterwatch over などの熟語が使えます。
  • 新しく一緒に仕事をする相手に対して「どうぞよろしく」と言う場合は、最初の挨拶に加えて、look forward to などを使って、仕事に対する前向きの気持ちを伝えましょう。
  • 日本語の「よろしくお願いいたします」に近いニュアンスの “~ will be greatly appreciated.” という表現は、改まった場面での挨拶や、ビジネスメールで使われます。
  • 「~さんによろしく」と言う場合は、
    “say hello to ~”
    “give my best regards”
    などの表現が使えます。
  • 頼みごとに添える「よろしく」は、ほとんどの場合、“Thank you.” などの感謝の表現で置き換えることができます。
  • メールの結びに書く「よろしく」には、 “Sincerely,”“Best regards,” などの決まった表現があります。