解決済み

(1+x)a1+ax(1+x)^a \approx 1+ax という近似式で、よく「x<<1|x|\lt\lt 1」の条件がついていますが、aa に関する条件がないのは何故ですか?

例えば、(1+0.001)1000011(1+0.001)^{10000} \approx 11 の近似は無理がある気がします。

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その近似式は次で求められます。


二項定理より

(1+x)a=1ax0+aC11a1x1++aCi1ai+1xi1++10xa(1+x)^a=1^a\cdot x^0+_aC_1\cdot 1^{a-1}\cdot x^1+\cdots+_aC_i1^{a-i+1}x^{i-1}+\cdots+1^0\cdot x^a

x1|x|\ll1のとき、xk(k2)x^k(k\geq2)は非常に小さいので無視できる。

よって最初の二項のみを抜き出して

(1+x)a1ax0+aC11a1x1=1+ax\begin{align*}(1+x)^a&\approx1^a\cdot x^0+_aC_1\cdot 1^{a-1}\cdot x^1\\&=1+ax\end{align*}

が成り立つ。


そのため、(1+0.001)1000011(1+0.001)^{10000}\approx11は成り立ちます。

返信(2件)

回答ありがとうございます。

aa が小さい時に x2x^2 以降の項を無視できるのは分かるのですが、aaxx の大小関係によってはこの近似が不適切なのではと思いました。

実際 (1+x)a(1+x)^a の式の値は ax=1ax=1 のときはネイピア数 ee に近づきますし、例に出した (1+0.001)10000(1+0.001)^{10000} は実際に計算すると約 2000020000 になります。

(この近似式が必要な場面で ax>1ax\gt 1 となることは無いような気がするので実用上問題は無いのかもしれませんが・・・)

結局はどこまでをx1|x|\ll1と扱うかでしょうね。

0.000000000000000000001みたいなのだと明らかにほぼ0だと言えますが、0.001程度では割と大きいですよね。


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