解決済み

物理の質問です。

参考書のドップラー効果の公式の導出で分からない所があります。参考書には以下のように説明されて居ました(参考書の説明はハイフンからハイフンまでです)。(波◯個分とは、波長◯個分と言うことです。)


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まず、音源が静止して居る場合を考えます。音の速さをcc、振動数をf0f_0、波長をλ\lambdaとします。11秒間を切り取って考えると、最初に発された波はcc進み、11秒後には音源からccまでの距離に波がf0f_0個あることになります。つまり、波長はλ=cf0\lambda=\dfrac{c}{f_0}と表すことが出来ます。

次に、音源が速さvsv_sで波と同じ方向に運動して居る場合を考えます。11秒間を切り取って考えると、最初に発された波はcc進み、また、11秒後には音源はvsv_sだけ動くので、音源から最初に発された波までの距離cvsc-v_sに波がf0f_0個あることになります。つまり、波長はλ=cvsf0\lambda'=\dfrac{c-v_s}{f_0}と表すことが出来ます。

ここで補足ですが、音の速さは音源の速さに関係なく、一定で、音源が速さvsv_sで波と同じ方向に運動して居ても、音の速さはc+vsc+v_sではなく、ccです。

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λ=cf0\lambda=\dfrac{c}{f_0}λ=cvsf0\lambda'=\dfrac{c-v_s}{f_0}を変形すると、それぞれc=f0λc=f_0\lambdacvs=f0λc-v_s=f_0\lambda'となりますが、cvs=f0λc-v_s=f_0\lambda'の方を見て見ると、この式は波の速さを表す式ですから、振動数がf0f_0で、波長がλ\lambda'の波は速さcvsc-v_sで進むと言うことを表して居ますよね。これは音の速さが一定であり、ccであることと矛盾して居ませんか?ネットでドップラー効果のシミュレーションを探して見て見たのですが、確かに音の速さは音源が運動して居るかに関わらず一定だったのですが、式で見て見ると、矛盾して居るように感じます。恐らく何か勘違いして居ると思うので是非ご指摘下さい。

回答宜しくお願い致します。

ベストアンサー

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cvs=f0λc - v_s = f_0\lambda^{\prime}

の右辺について考えてみましょう。 f0 \ f_0\ は静止音源による音波の振動数、 λ \ \lambda^{\prime}\ は動く音源による音波の波長を示すわけですが、この積に物理的な意味はあるのでしょうか?


我々が「ドップラー効果」と称して説明したい現象を思い返すと、「音源が動くと聞こえる音の高さが変わってしまう」というものです。極端に言い換えれば、「静止音源と動く音源は最早『違う音源』と言えてしまう」ということです。

(もちろん、この2つの音源が無関係というわけではありません)


そうしたとき、この右辺は

「音源1の振動数」×「音源2の波長」「音源1の振動数」\times「音源2の波長」

という形になっていて、少なくとも我々の意図する波の基本式にはなっていないことに気づきます。


波の基本式は、あくまで1音源で統一された式であるべきことの注意しましょう。今回で言うなら、

「静止音源による音速」=「静止音源の振動数」×「静止音源の波長」「静止音源による音速」=「静止音源の振動数」\times「静止音源の波長」

「動く音源による音速」=「動く音源の振動数」×「動く音源の波長」「動く音源による音速」=「動く音源の振動数」\times「動く音源の波長」

の2式のみが波の基本式たる意味を持つと言うことです。


(もし間違いがあれば、質問者でも他の人でも構いませんので伝えて頂けると助かります。)

補足

他方で、

cvs=f0λ c-v_s = f_0\lambda^{\prime}

がこの2つの音源をつなぐ条件になっていると言うことが出来ます。

「もちろん、この2つの音源が無関係というわけではありません」というのは、この式によって2つの音源が関連するという旨を述べています。


この式を「波の基本式」と捉えるのではなく、2つの音源の関係を記述する式だと思っておくと理解しやすいのではないでしょうか?

返信(6件)

迅速で丁寧な回答ありがとうございます!


回答を読ませて頂きました。少し、思う所があるのですが、atozkoxoさんはcvs=f0λc-v_s=f_0\lambda'の右辺は「音源11の振動数と音源22の波長の積」だとおっしゃっていらっしゃいますが、音源が運動して居ても、して居なくても振動数は変わらないのではないのでしょうか?静止した音源で11秒を測っても、運動して居る音源で11秒を測っても、同じ長さの11秒なので、どちらも同じ振動数だと思います。なので、音源11の振動数と音源22の振動数は等しいので、f0λf_0\lambda'は「音源22の振動数と音源22の波長の積」と言えると思います。因って、cvs=f0λc-v_s=f_0\lambda'は音源22の振動数、波長と速さの関係だと言えると思ったのですがatozkoxoさんはこれに就いてはどうお考えでしょうか?

補足

「静止した音源で11秒を測っても、運動して居る音源で11秒を測っても、同じ長さの11秒なので、どちらも同じ振動数だと思います。」と書いたのですが、相対性理論に因ると、時間も絶対的なものではなく、相対的なものなんでしたっけ?未だ高校生で相対性理論に就いては、全然分からないのですが…

『我々が「ドップラー効果」と称して説明したい現象を思い返すと、「音源が動くと聞こえる音の高さが変わってしまう」というものです。極端に言い換えれば、「静止音源と動く音源は最早『違う音源』と言えてしまう」ということです。』


この部分の認識は大丈夫でしょうか?「音の高さが変化する」というのは「音の振動数が変化する」ことに同義です。つまり、音源が速度を持てば聞こえる音の振動数は変化するのです。

音源が動くタイプのドップラー効果を簡単に議論してみましょう。


音源は波を一定リズムで生成する機構に当たります。波を生成することは、簡単に「媒質を一回揺らす」ということと理解してしまうことにしましょう。このとき、音源が動くというのは「揺らす場所が変わる」というだけで、揺れた後の波がどのようなスピードで伝播していくかには無関係です。したがって、音源が動こうが動くまいが音速は変化しないと理解できます。


この音速を c \ c\ としましょう。音源が静止しているときの振動数、波長を f0 ,λ0\ f_0\ ,\lambda_0とすれば、

c=f0λ0\begin{align} c = f_0 \lambda_0\end{align}

と分かります。同様に動く音源の振動数、波長を f1 ,λ1\ f_1\ ,\lambda_1とすれば、

c=f1λ1\begin{align} c = f_1 \lambda_1\end{align}

となります。

そこに、貴方が導いてくれた関係式である

cvs=f0λ1\begin{align} c-v_s = f_0\lambda_1\end{align}

を用いて、

f1=cλ1=c×f0cvs=ccvsf0f_1 = \frac{c}{\lambda_1} = c\times\frac{f_0}{c-v_s} = \frac{c}{c-v_s}f_0

を導くことができます。


長々と返信してしまい失礼いたしました。

atozkoxoさんの返信読んで、もう11回シミュレーションを見直して、そもそも自分のドップラー効果に対する認識が誤って居たことに気付きました。ご指摘ありがとうございます。色々考えた結果、ほぼほぼドップラー効果に就いて理解出来たと思います。実際に振動数の公式まで導いて下さり、ありがとうございます。

補足

取り敢えずこの疑問に就いては解決しましたが、また直ぐに分からないことが出て来るかも知れないので、もう少し、このままにしておきますね。期限までにはベストアンサーにさせていただきます!

理解できたようでなによりです。

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