T(4) のうち増加表であるものの総数を考えましょう。
増加表の条件より、b1 より小さい数は、上の行に小さい順に並ぶことが分かります。
さらに、a2 には、a1,b1 を除く最小の数が入ります。
したがって、b1 の値によって次のような場合が考えられます。
123b2a3b3a48132b2a3b3a48142b23b3a4815263748
b1=2,3 のとき、右側の 3 列の並べ方を考えると、その総数は T(3) のうち増加表であるものの総数と一致することが分かります。つまり、それぞれ 5 通りです。
b1=4 のとき、a4 に入る数を 5,6,7 の中から選べば自動的に並ぶ順番が決まります。よって 3 通りです。
b1=5 のときは 1 通りです。
合計して 14 通りの増加表が存在します。
この考え方を拡張して、T(5) の増加表の総数を求めていきましょう。
T(5) を次のように書くとします。
a1b1a2b2a3b3a4b4a5b5
このとき、a1=1,b5=10 が確定します。
また、b1 に入るのは 2,3,4,5,6 の 5 パターンです。
b1=2,3 のとき、
123b2a3b3a4b4a510132b2a3b3a4b4a510
先ほどと同様に T(4) の増加表の総数と同じなので、それぞれ 14 通りです。
b1=4 のとき、
142b23b3a4b4a510
残りの 5,6,7,8,9 のうち、a4,a5 に入る 2 つを選べば自動的に並ぶ順番が決まります。ただし、(a4,a5)=(8,9) は条件を満たしません。
よって、5C2−1=9 通りです。
b1=5 のとき、
152b23b34b4a510
a5 に入る数を 6,7,8,9 の中から選べば自動的に並ぶ順番が決まります。よって 4 通りです。
b1=6 のとき、
16273849510
と 1 通りです。
以上より、T(5) のうち増加表であるものの総数は、
14+14+9+4+1=42 通り
となります。
共通テストでは、まずはじめに簡単な場合を丁寧に誘導して求め、それをより一般的な場合に拡張できるかを問うタイプの形式が多く出題されています。
今回では、T(3),T(4) を考えていくうえで、どのようにすれば n が大きくなっても対応できるかを考えるということです。
具体化・抽象化は数学の問題を解くうえで必須の技術です。頑張ってください。
質問者からのお礼コメント
教えてくださって、ありがとうございます。
また 教えていただけると嬉しいです☺️