基本的なことからわからないということなので、隣接 2 項間の漸化式から一般項を求める方法を原理から説明するので、以下長くなります。
まず、初項 a1=1 を無視して漸化式 2an+1=an+2⋯(1) のみを考えます。
ここで、この漸化式を満たす数列が何か 1 つ見つかったとします。この数列を {cn} とおくと、2cn+1=cn+2⋯(2) を満たします。
この数列は、漸化式さえ満たしていればどんな数列でも結構です。無限個存在します。詳細は後で述べます。
ここで、これら (1),(2) の差をとると、
2(an+1−cn+1)=an−cn⟺an+1−cn+1=21(an−cn)
an−cn=bn とおくと、bn+1=21bnとなります。これは単純な等比数列ですね。公比は 21 なので、初項さえ分かれば数列 {bn} の一般項は求められそうです。
ここで、数列 {cn} について考えてみましょう。この数列は漸化式さえ満たしていれば何でもよいのでしたね。では 2cn+1=cn+2 を満たすもののうち、最も簡単なものは何でしょうか。
それは定数数列ですね(おそらく)。つまり、ずっと同じ値をとり続ける数列のことです。その値を α とすると、2α=α+2⟺α=2 となります。
このとき、c1=2 であり、b1=a1−c1=−1 です。
こうして bn=−(21)n−1 が求められ、
an=bn+cn=2−(21)n−1
が得られます。
では、{cn} などという数列をいちいち考えなくても、はじめから α を考えるのはどうでしょうか。そちらの方がはやそうですよね。
ということで、数列の漸化式 an+1=pan+q を解くアルゴリズムを以下にまとめて終了とします。
①漸化式 an+1=pan+q を満たす特殊解 α を求める。
→ α=pα+q
この①は解答に書く必要はありません。
②漸化式 an+1=pan+q を an+1−α=p(an−α) に変形
→このとき、もとの漸化式に戻るか検証すること。
③数列 {an−α} は等比数列なので、その一般項を求める。bn=an−α とおいてもよいが、おかなくても解けるくらいの計算力を身に付けたい。
④an を求める。
あとは演習問題をたくさん解いて、完璧に理解していきましょう。