解決済み

高さhにいる質量mの小物体が自由落下し床に触れる直前の速度をvとすると、力学的エネルギー保存則からmgh=1/2mv^2が成り立つ。

しかし、この運動を垂直方向に速度Vで下向きに移動する観測者から見ると、mgh+1/2mV^2=1/2m(v+V)^2となり、0=mvVとなり矛盾する。

なぜ矛盾が発生するのか、どこで論理破綻が起きているのか教えてください

ベストアンサー

ベストアンサー

こういった特殊な環境を考える際は,必ず主客の逆転を実験するようにしてください.どういうことかというと,次のふたつの状況を参照すれば分かると思います.


AA:観測者は動いているが,空間は固定されている.

BB:観測者が固定されていて,空間が動いている.


(空間ではなくテレビとかのほうがイメージしやすいかもしれないですね.こういった映像的に視る空間のことを,“系”といいます.)

BBの状況を考えてみると,動いていないものがひとつ浮き彫りになって見えてくるはずですよ.

このことを踏まえて,式の項を眺めながらぜひもういちど考えてみてください.



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では答え合わせです.

mghmghに注目してください.ためしに,高さhhの位置に旗を立ててみましょう.

ABA,Bのどちらを考えてもよいですが,観測者と旗が常に一体となって動いている景色が見えるでしょうか?

つまり動かせていないのはhhだったわけですね,これが破綻の原因です.

BBでいうと,世界は上へ動いているのに,観測者と旗(高さhh)だけ止まっていて,観測者と旗だけの世界みたいな,謎の空間になってしまっています.


“動いているのは物体や人だけではない”


ことに意識を向けることで,

(小物体が最高点まで到達するのにかかる時間をττとすると,)

mghmghの部分をmg(hVτ)mg(h-Vτ)としなければならないことに気付けるわけです.

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