(比の定義)
n個の実数R1,R2,…,Rn と、n個の実数a1,a2,…,an が関係式、
R1:R2:〜:Rn=a1:a2:〜:an
を満たすとは、任意の自然数 k(k≦n)について、
Rk=akm かつ、 ak=mRk
を満たす実数mが存在し、かつmがただ一つの値に定まるということ。あるいは、
a1R1=a2R2=・・・=anRn=m
かつ、
R1a1=R2a2=・・・=Rnan=m1
となるmが存在し、かつmがただ一つの値に定まるということ。□
これが比の定義です。では、この定義に沿って質問を解消していきます。まず、
−2:−6:−8=1:3:4
が成立するかを確かめます。R1,R2,R3,a1,a2,a3として代入すると、
1−2=3−6=4−8=−2−21=6−3=−84=−21
より、m=−2と分かるので比の関係式を満たします。次に、
a:b=│a│:│b│
なのかについて確かめます。成立するには、
│a│a=│b│b=ma│a│=b│b│=m1
を満たす必要があります。ですがこれは、
a>0,0>b
というような符号が異なる場合に、
1=−1=m1=−1=m1
となるため一般には成立しません。
ちなみにm=0の時には一般に、
R1:R2:〜:Rn=a1:a2:〜:an=mR1:mR2:〜:mRn
です。