最も重要なのは
「ab=0⇔a=0またはb=0」
です。たぶんご存知でしょう
方程式に対して未知数を両辺に掛ける、未知数を両辺で割る、両辺を~乗するなどの操作の同値性は、全部これで説明できます。
例えば方程式f(x)=0の両辺に未知数xを掛ける。
xf(x)=x×0
⇔xf(x)=0
⇔x=0またはf(x)=0
ここで、f(0)=0が成り立つときは、
x=0またはf(x)=0(かつf(0)=0)
⇔f(x)=0
となります
方程式f(x)=0の両辺に式g(x)を掛ける。(g(x)の定義域はG)
f(x)g(x)=0⇔f(x)=0またはg(x)=0$
ここで、{x∈G∣g(x)=0}⊂{x∈G∣f(x)=0}が成り立つときは、
f(x)=0またはg(x)=0
⇔f(x)=0かつx∈G
となります
方程式f(x)=g(x)の両辺に式h(x)を掛ける。(h(x)の定義域はH)
f(x)h(x)=g(x)h(x)
⇔(f(x)−g(x))h(x)=0
⇔f(x)−g(x)=0またはh(x)=0
⇔f(x)=g(x)またはh(x)=0
ほぼないですが、{x∈H∣h(x)=0}⊂{x∈H∣f(x)=g(x)}が成り立つときは、
f(x)=g(x)またはh(x)=0
⇔f(x)=g(x)かつx∈H
となります
方程式f(x)=0の両辺をn乗する。
f(x)n=0
⇔f(x)n−1=0またはf(x)=0
⋯
⇔f(x)=0
となります
方程式f(x)=g(x)の両辺をn乗する。
f(x)n=g(x)n
⇔f(x)n−g(x)n=0
⇔(f(x)−g(x))(fn−1(x)+⋯+gn−1(x))=0
⇔f(x)=g(x)またはfn−1(x)+⋯+gn−1(x)=0
あまりないですが、{x∣fn−1(x)+⋯+gn−1(x)=0}∈{x∣f(x)=g(x)}が成り立つときは、
f(x)=g(x)またはfn−1(x)+⋯+gn−1(x)=0
⇔f(x)=g(x)
となります
グラフf(x,y)=0の両辺に未知数xを掛ける。
xf(x,y)=0
⇔x=0またはf(x,y)=0
ここでグラフx=0がグラフf(x,y)=0に含まれるときは
x=0またはf(x,y)=0
⇔f(x,y)=0
となります
グラフf(x,y)=0の両辺にグラフg(x,y)を掛ける。(g(x,y)の定義域はG2)
f(x,y)g(x,y)=0
⇔f(x,y)=0またはg(x,y)=0
ここでグラフg(x,y)=0((x,y)∈G2)がグラフf(x,y)=0((x,y)inG2)に含まれるときは
f(x,y)=0またはg(x,y)=0
⇔f(x,y)=0かつ(x,y)∈G2
となります
グラフy=f(x)にグラフy=g(x)を掛け合わせる。(g(x)の定義域はG)
表現的に正しいかわかりませんが、こういうことです。
y(y−g(x))=f(x)(y−g(x))
⇔(y−f(x))(y−g(x))=0
⇔y=f(x)またはy=g(x)
ほぼないですが、x∈Gにおいてf(x)=g(x)であるときは、
y=f(x)またはy=g(x)
⇔y=f(x)
となります
だいたいこんな感じです