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数学の質問です。

方程式の解の個数の問題を解いて居たら、方程式の同値変形が良く分からなくなってしまいました。方程式を変形する時に、未知数を両辺に掛ける、未知数で両辺を割る、両辺を〜乗するなどの操作をしますが、どんな場合にこれらの操作をしても同値になる、逆に、どんな場合に、これらの操作をすると同値でなくなるのでしょうか?出来るだけ、多くの場合に就いて纏めて頂けるとありがたいです。対象の方程式は、高校範囲全ての方程式(整式=0整式=0の方程式、分数方程式、無理方程式、指数方程式、対数方程式など)でお願い致します🙇お忙しいとは思いますが、回答お待ちして居ります。

回答宜しくお願い致します。

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回答(1件)

最も重要なのは

ab=0a=0またはb=0ab=0⇔a=0またはb=0

です。たぶんご存知でしょう


方程式に対して未知数を両辺に掛ける、未知数を両辺で割る、両辺を~乗するなどの操作の同値性は、全部これで説明できます。


例えば方程式f(x)=0f(x)=0の両辺に未知数xxを掛ける。

xf(x)=x×0xf(x)=x×0

xf(x)=0⇔xf(x)=0

x=0またはf(x)=0⇔x=0またはf(x)=0

ここで、f(0)=0f(0)=0が成り立つときは、

x=0またはf(x)=0(かつf(0)=0)x=0またはf(x)=0(かつf(0)=0)

f(x)=0⇔f(x)=0

となります


方程式f(x)=0f(x)=0の両辺に式g(x)g(x)を掛ける。(g(x)の定義域はG)(g(x)の定義域はG)

f(x)g(x)=0f(x)=0またはf(x)g(x)=0⇔f(x)=0またはg(x)=0$

ここで、{xGg(x)=0}{xGf(x)=0}\{x \in G|g(x)=0\} \subset \{x \in G|f(x)=0\}が成り立つときは、

f(x)=0またはg(x)=0f(x)=0またはg(x)=0

f(x)=0かつxG⇔f(x)=0かつx \in G

となります


方程式f(x)=g(x)f(x)=g(x)の両辺に式h(x)h(x)を掛ける。(h(x)の定義域はH)(h(x)の定義域はH)

f(x)h(x)=g(x)h(x)f(x)h(x)=g(x)h(x)

(f(x)g(x))h(x)=0⇔(f(x)-g(x))h(x)=0

f(x)g(x)=0またはh(x)=0⇔f(x)-g(x)=0またはh(x)=0

f(x)=g(x)またはh(x)=0⇔f(x)=g(x)またはh(x)=0

ほぼないですが、{xHh(x)=0}{xHf(x)=g(x)}\{x \in H|h(x)=0\} \subset \{x \in H|f(x)=g(x)\}が成り立つときは、

f(x)=g(x)またはh(x)=0f(x)=g(x)またはh(x)=0

f(x)=g(x)かつxH⇔f(x)=g(x)かつx \in H

となります


方程式f(x)=0f(x)=0の両辺をnn乗する。

f(x)n=0f(x)^n=0

f(x)n1=0またはf(x)=0⇔f(x)^{n-1}=0またはf(x)=0

\cdots

f(x)=0⇔f(x)=0

となります


方程式f(x)=g(x)f(x)=g(x)の両辺をnn乗する。

f(x)n=g(x)nf(x)^n=g(x)^n

f(x)ng(x)n=0⇔f(x)^n-g(x)^n=0

(f(x)g(x))(fn1(x)++gn1(x))=0⇔(f(x)-g(x))(f^{n-1}(x)+\cdots+g^{n-1}(x))=0

f(x)=g(x)またはfn1(x)++gn1(x)=0⇔f(x)=g(x)またはf^{n-1}(x)+\cdots+g^{n-1}(x)=0

あまりないですが、{xfn1(x)++gn1(x)=0}{xf(x)=g(x)}\{x|f^{n-1}(x)+\cdots+g^{n-1}(x)=0\} \in \{x|f(x)=g(x)\}が成り立つときは、

f(x)=g(x)またはfn1(x)++gn1(x)=0f(x)=g(x)またはf^{n-1}(x)+\cdots+g^{n-1}(x)=0

f(x)=g(x)⇔f(x)=g(x)

となります


グラフf(x,y)=0f(x,y)=0の両辺に未知数xxを掛ける。

xf(x,y)=0xf(x,y)=0

x=0またはf(x,y)=0⇔x=0またはf(x,y)=0

ここでグラフx=0x=0がグラフf(x,y)=0f(x,y)=0に含まれるときは

x=0またはf(x,y)=0x=0またはf(x,y)=0

f(x,y)=0⇔f(x,y)=0

となります


グラフf(x,y)=0f(x,y)=0の両辺にグラフg(x,y)g(x,y)を掛ける。(g(x,y)の定義域はG2)(g(x,y)の定義域はG^2)

f(x,y)g(x,y)=0f(x,y)g(x,y)=0

f(x,y)=0またはg(x,y)=0⇔f(x,y)=0またはg(x,y)=0

ここでグラフg(x,y)=0((x,y)G2)g(x,y)=0((x,y) \in G^2)がグラフf(x,y)=0((x,y)inG2)f(x,y)=0((x,y) in G^2)に含まれるときは

f(x,y)=0またはg(x,y)=0f(x,y)=0またはg(x,y)=0

f(x,y)=0かつ(x,y)G2⇔f(x,y)=0かつ(x,y) \in G^2

となります


グラフy=f(x)y=f(x)にグラフy=g(x)y=g(x)を掛け合わせる。(g(x)の定義域はG)(g(x)の定義域はG)

表現的に正しいかわかりませんが、こういうことです。

y(yg(x))=f(x)(yg(x))y(y-g(x))=f(x)(y-g(x))

(yf(x))(yg(x))=0⇔(y-f(x))(y-g(x))=0

y=f(x)またはy=g(x)⇔y=f(x)またはy=g(x)

ほぼないですが、xGx \in Gにおいてf(x)=g(x)f(x)=g(x)であるときは、

y=f(x)またはy=g(x)y=f(x)またはy=g(x)

y=f(x)⇔y=f(x)

となります



だいたいこんな感じです

返信(3件)

成程。ab=0a=0b=0ab=0 \Leftrightarrow a=0 \lor b=0を使って考えるのですね。

完全には理解し切れて居ない部分もあるので少しずつ噛み砕いて行こうと思います。

纏めて下さって本当にありがとうございます🙇

早速、聞きたいことがあるのですが、ontama_udonさんの説明を見る限り、掛けたり、〜乗したりしても、解が増えても減ることはないので、実際、方程式を解くときは、簡単に同値に変形することが出来る場合以外は、同値に変形することを考えるよりも、取り敢えず、変形して、出て来た解が元の方程式を満たすかどうか考える方が良いですかね?こっちの方が早いですかね?

これは落とし穴ですが、解の個数が減ることもあります。



多項式で掛け算する場合は、解が減ることはないので、出てきた解をもとの方程式に代入するでも問題ないですが



例えば、方程式x(x1)=0x(x-1)=0に式1x\displaystyle \frac{1}{x}を掛けるとき、

掛ける式の定義域は00以外の実数となるため、これを計算して出てくる解に00は入りません。



掛ける式g(x)g(x)の定義域がf(x)f(x)の定義域より小さい場合、あるいは異なっている場合、

両方の定義域の共通部分にない解ははじかれます。

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