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青線の部分はどうして言えるのでしょうか。

近似ということは慣れておらず、しかも大事だと思うのでしっかりと理解したいです。

お願いします。

ベストアンサー

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 ある数の近似値は、その数をあらわす式中の微小項を 00 に置き換えて得られる値を意味します。たとえば円周率の近似値としてよく 3.143.14 が使われますが、これは円周率の真の値 3.141592=3.14+0.0015923.141592\cdots = 3.14 + 0.001592\cdots において 0.0015920.001592\cdots を微小とみなして 00 に置き換えたものです。こうした置き換えからは当然誤差が生じるので、その誤差がどれほど大きいか、無視できる程度かの見積もりが一般には必要です。

 Kh=Ch21hK_h = \dfrac{Ch^2}{1 - h} において、hh00 に置き換えて得られる近似 Kh=Ch2K'_h = Ch^2 からどの程度の誤差が生じるかを見積もってみます。Δ(h)=KhKh\Delta(h) = |K_h - K'_h| とおくと、

Δ(h)=Ch31h=C(h3+h4+h5+)\Delta(h) = \left|\frac{Ch^3}{1 - h} \right| = |C (h^3 + h^4 + h^5 + \cdots)|

Δ(h)\Delta(h) は区間 [0,1][0,1] 上で大きく増減し、h1h \to 1 なら ++\infty へ発散するけれども、h0h \to 0 なら急速に 00 へ近づくことが見てとれます。すなわち、

hh11 に近いなら誤差ははなはだ大きく KhK'_h は近似として用をなさない

hh00 に近いなら誤差は随分小さく KhK'_h は良い近似となる

ことが分かります。

 化学を知らないのでよく分かりませんが、青線部は「酸が極めて弱いとき(hh11 に近いとき)を除いて、1h11 - h \fallingdotseq 1 と近似しても誤差は小さく、近似が許される」と言っているように見えます。そういう意味だとしたら、その主張はたしかに妥当だと思います。


返信(2件)

回答ありがとうございます。

Δh=の二つ目の=の変形がわからないので教えていただきたいです。

 ふたつ目の等号は等比級数の公式 11x=1+x+x2+\dfrac{1}{1 - x} = 1 + x + x^2 + \cdotsx<1|x| < 1)を使っています。


質問者からのお礼コメント

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近似にこんなワケがあったのは初めて知りました!もっと勉強します💪

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