谷川俊太郎さんの「春」という詩を解説して欲しいです。
春
かわいらしい郊外電車の沿線には
楽しげに白い家々があった
散歩を誘う小径があった
降りもしない 乗りもしない
畠の中の駅
かわいらしい郊外電車の沿線には
しかし
養老院の煙突もみえた
雲の多い三月の空の下
電車は速力をおとす
一瞬の運命論を
僕は梅の匂いにおきかえた
かわいらしい郊外電車の沿線には
春以外は立ち入り禁止である
ベストアンサー
個人的な解釈ですが....
第一連:「かわいらしい」「楽しげに」「散歩を誘う」などの表現から,作者の明るい気分が読み取れます。
第二連:家々が遠ざかり,畠の中を進んでいくと養老院の煙突が目に入ります。
第三連:電車が速度を落とすと「すべての人は老いて死にゆく運命にある」という考えが頭をよぎります。一瞬,気分が暗くなりかけますが,梅の匂いをかいで,再び明るい気分に戻ります。
第四連:作者は,郊外電車の沿線に最もふさわしい季節は春であることを実感します。