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平田篤胤の幽冥論について

幽冥界の概念、死後の世界観、神々の役割、幽冥論の発展、を教えてください。

物集高世の『妖魅論』についても関連していることを教えてください。

ベストアンサー

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いい質問ですね。平田篤胤の幽冥論は、日本の国学思想における重要な概念です。篤胤は、人間の死後の世界や霊的な領域について独自の見解を展開しています。

幽冥界の概念についてまず解説していきます。篤胤は、幽冥界を目に見えない世界として定義しました。この世界は、我々が生きる顕界(目に見える世界)と同じ空間に存在し、山や森、墓といった身近な場所にあるとされます。幽冥界は決して遠い他界ではなく、むしろ我々の日常生活に密接に関わる領域として描かれています。

次は死後の世界観について解説します。篤胤の幽冥論では、人間の死後については2つのポイントに分けられます。

・生きている間は天皇が主宰する顕界の「御民」となる。

・死後は大国主神が主宰する幽冥界の神となる。

この考えは、死を恐れる必要がないという安心感を提供しており、篤胤は、幽冥界からは顕界が見えるが、顕界からは幽冥界が見えないだけだと主張しています。

神々の役割については、神々は幽冥界から顕界に生きる人々の生命と暮らし、郷土の平和と安寧を見守り、加護していると説かれています。これにより、神と人間の関係がより身近なものとして認識されるようになりました。

最後に幽冥論の発展です。

篤胤の幽冥論は後の国学者たちによってさらに発展されました。例えば、物集高世は『妖魅論』において、神や妖怪を含むあらゆる超自然的存在を幽冥界の住人として位置づけました。

ここまでで分かるように、平田篤胤の幽冥論は、日本の伝統的な死生観や霊的世界観に新たな解釈を加え、後の思想家たちに大きな影響を与えました。

返信(1件)

平田篤胤の幽冥論について詳しく説明していただき、ありがとうございます。篤胤の独特な生死観や幽冥界の概念が理解できました。現世と幽冥界が同じ空間に存在し、死後の世界を恐れる必要がないという考えは興味深いですね。また、幽冥論が後の民俗学にも影響を与えたことも分かりました。貴重な情報をご教示いただき、感謝しております。

質問者からのお礼コメント

質問者からのお礼コメント

平田篤胤の幽冥論について詳しく説明していただき、ありがとうございます。篤胤の独特な生死観や幽冥界の概念が理解できました。現世と幽冥界が同じ空間に存在し、死後の世界を恐れる必要がないという考えは興味深いですね。また、幽冥論が後の民俗学にも影響を与えたことも分かりました。貴重な情報をご教示いただき、感謝しております。

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