①微分方程式g′(a)=−2ag(a)
分かりやすくするために、y=g(a) とおきます。g′(a)=dady なので、微分方程式は次のようになります。
dady=−2ay⟺ydy=−2ada
この両辺を積分して、
log∣y∣=−4a2+c0
となります。ただし c は任意定数です。したがって、
y=±e−4a2+c0=ce−4a2
となります。c=±ec0 となる新たな任意定数 c に置き換えています。
これで微分方程式の一般解が求められました。任意定数 c は何でもよい定数です。一階微分方程式の一般解には必ず任意定数が 1 つ含まれます。原始関数が一意に定まらないのと同じことです。
②先ほどの任意定数の値を定めるためには、ある a での g(a) を考えなければならず、だいたいは初期条件として g(0) の値を考えることが多いです(c=g(0) であって式の形が簡単になるため)。
g(0)=∫0∞e−x2dx(=I とおく)
となるので、この値を求めます。ガウス積分と呼ばれる有名な広義積分です。
I=∫0∞e−x2dx=∫0∞e−y2dy
なので、
I2=(∫0∞e−x2dx)(∫0∞e−y2dy)=∫0∞∫0∞e−(x2+y2)dxdy
となります。
ここで、x=rcosθ,y=rsinθ という極座標変換により、x2+y2=r2, dxdy=rdrdθであり、x,y0→∞ において r0→∞,θ0→2π となるので、
I2=∫0∞∫0∞e−(x2+y2)dxdy=∫02π∫0∞e−r2rdrdθ=∫02π[−2e−r2]0∞dθ=∫02π2πdθ=4π
となり、I=2π が得られます。