解決済み

写真の問題について質問なのですが、

①微分方程式というものがよくわかりません。

g(a)=ce^(-a²/4)という式はどのようにして出できたのですか?(途中式も教えてほしいです。)

②g(0)=√π/2という式はなぜ求めているのですか?また、①のg(a)の式にa=0を代入しても

√π/2は求まらないと思うのですが、どの式に代入した結果なのですか?


以上の2点について解説お願いします。

ベストアンサー

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①微分方程式g(a)=a2g(a)g'(a)=-\dfrac{a}{2}g(a)

分かりやすくするために、y=g(a)y=g(a) とおきます。g(a)=dydag'(a)=\dfrac{dy}{da} なので、微分方程式は次のようになります。

dyda=a2y    dyy=a2da\dfrac{dy}{da}=-\dfrac{a}{2}y \iff \dfrac{dy}{y}=-\dfrac{a}{2}da

この両辺を積分して、

logy=a24+c0\log|y|=-\dfrac{a^2}{4}+c_0

となります。ただし cc は任意定数です。したがって、

y=±ea24+c0=cea24\begin{aligned}y&=\pm e^{-\frac{a^2}{4}+c_0}\\&=ce^{-\frac{a^2}{4}}\end{aligned}

となります。c=±ec0c=\pm e^{c_0} となる新たな任意定数 cc に置き換えています。


これで微分方程式の一般解が求められました。任意定数 cc は何でもよい定数です。一階微分方程式の一般解には必ず任意定数が 11 つ含まれます。原始関数が一意に定まらないのと同じことです。



②先ほどの任意定数の値を定めるためには、ある aa での g(a)g(a) を考えなければならず、だいたいは初期条件として g(0)g(0) の値を考えることが多いです(c=g(0)c=g(0) であって式の形が簡単になるため)。


g(0)=0ex2dx(=I とおく)g(0)=\int_0^\infty e^{-x^2}dx \quad (=I \text{ とおく})

となるので、この値を求めます。ガウス積分と呼ばれる有名な広義積分です。


I=0ex2dx=0ey2dyI=\int_0^\infty e^{-x^2}dx=\int_0^\infty e^{-y^2}dy

なので、

I2=(0ex2dx)(0ey2dy)=00e(x2+y2)dxdy\begin{aligned}I^2&=\left(\int_0^\infty e^{-x^2}dx\right)\left(\int_0^\infty e^{-y^2}dy\right) \\&=\int_0^\infty \int_0^\infty e^{-(x^2+y^2)} dxdy\end{aligned}

となります。


ここで、x=rcosθ,y=rsinθx=r\cos\theta,y=r\sin\theta という極座標変換により、x2+y2=r2, dxdy=rdrdθx^2+y^2=r^2,\ dxdy=rdrd\theta であり、x,y0\begin{array}{c|c} x,y & 0 \to \infty\end{array} において r0,θ0π2\begin{array}{c|c}r & 0\to\infty \end{array},\begin{array}{c|c}\theta & 0\to\frac{\pi}{2} \end{array} となるので、

I2=00e(x2+y2)dxdy=0π20er2rdrdθ=0π2[er22]0dθ=0π2π2dθ=π4\begin{aligned}I^2&=\int_0^\infty \int_0^\infty e^{-(x^2+y^2)} dxdy \\&=\int_0^{\frac{\pi}{2}} \int_0^\infty e^{-r^2} rdrd\theta \\&=\int_0^{\frac{\pi}{2}} \left[-\dfrac{e^{-r^2}}{2}\right]_0^\infty d\theta \\&=\int_0^{\frac{\pi}{2}} \dfrac{\pi}{2} d\theta \\&=\dfrac{\pi}{4}\end{aligned}

となり、I=π2I=\dfrac{\sqrt{\pi}}{2} が得られます。

補足

最後の積分の 44 行目は

0π212dθ\int_0^{\frac{\pi}{2}}\dfrac{1}{2}d\theta

の誤りです。

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