⑵で求めた小物体の速さを v0 とすると、v0=2gh です。
台と小物体の間の動摩擦力は μ′mg であり、小物体には x 軸負の向きに、台には x 軸正の向きに摩擦力がはたらくので、小物体および台の運動方程式と加速度は次のとおりです。⑶⑷
ma=−μ′mgMA=μ′mg⟺a=−μ′g⟺A=Mμ′mg
ここで、小物体が台に対して静止したときの速さを v とします。このとき台の速さも v です。この v の求め方は 2 通りあります。
まず、x 軸方向に運動量保存則が成り立っているので、
mv0=Mv+mv⟺v=M+mmv0 とする方法です。ここから t を求めればよいでしょう。
もうひとつは、小物体と台がともに速さ v となる時間 t が等しいとして、v,t の連立方程式を解く方法です。
vv=v0−μ′gt=Mμ′mgt
ここから v=M+mmv0,t=μ′(M+m)gMv0=μ′(M+m)Mg2h となります。
後者だと t が一発で出ましたね。どちらの方法も重要です。
さて、ようやく本題の⑹です。
台が加速度 A=Mμ′mg で運動したとき、速さが 0 から v=M+mmv0 になったので、その移動距離 X は、
v2=2AX⟺(M+mmv0)2=2×Mμ′mg×X⟺X=μ′(M+m)2Mmh
となります。