甲状腺全摘出後の合併症として、副甲状腺機能低下が挙げられて。それに伴う低Ca血症がわかりません。

カルシトニンは，カルシウム恒常性の維持という点では限られた生理的意義しかありません（ハリソン内科学）。つまり，カルシトニンが分泌できないことによる血中Ca濃度への影響はほとんどないということです。

そもそもカルシトニンは血中Ca濃度上昇時に分泌されるので，副甲状腺機能低下に伴う低Ca血症時において，「カルシトニン分泌できなくて血中のCa濃度がそのままもしくは上昇」することはありません。